2022年03月03日
パラチノース®︎を使った補給食「ライスケーキ」の作り方をプロチームマッサーの宮島正典さんに聞いてみた!【アレンジ編/後編】
前回の記事では、ワールドチームのバイクエクスチェンジ・ジェイコでマッサーを務める宮島正典さんにご協力をいただき、プロロードレースシーンで今もっともポピュラーな補給食という「ライスケーキ」の作り方にフォーカスし、パラチノースを使ってみるというアレンジを加えていただきました。記事はこちら。
お米を炊くことが一般的な日本の文化圏においては馴染み深くて、でも新しい感覚のライスケーキなのでした。
引き続き宮島さんにはライスケーキと、補給についてお話を続けていただきます。
INDEX
▷色とりどりなライスケーキ
▷選手に人気の”ココアビスケット”入りライスケーキ
▷試食
▷走りながらも食べやすい補給食の包み方
▷やっぱりすごいパラチノース
色とりどりなライスケーキ
➖ライスケーキという補給食が、優れた既製品が提供されるこの時代にどうして人気なんでしょうか。
宮島さん(以下、宮):当時、チームスカイ(現:イネオス・グレナディアス)が積極的にライスケーキを補給食に使い始め、勝利も多く挙げていたことが大きな影響を与えたのでしょうね。
普通に考えたら行なったほうが良いことを自転車界ではやってないということがたくさんありました。 他のスポーツと比べて習慣が少し変わっている部分があります。
しかしヨーロッパもアメリカ、イギリスの情報が入っていて、少しずつ変わってきています。このライスケーキの話もその一端といえますね。
チームによってはココナツミルクで炊いたりしていましたね。あるチームはリンゴジュースで炊き、リンゴのコンポートを入れるというものもあります。
➖なんだかとても美味しそうですね。
宮:ほかにもベルギーではメジャーなライスとクリームチーズのお菓子(タルト・オ・リ)と似たようなライスケーキが提供されていました。寒い時期の運動強度が高いレースのときはたくさん食べないと走れないので、そういったしっかりとエネルギーが摂れる補給食を活用しているのでしょう。
➖ライスケーキに対する選手たちの反応は?
宮:しっかり食べてくれますね。ジャムパンよりもエネルギーが摂れるという感触はあります。また既製品ではできない味のチョイスができる。
好みによってもっと甘くするとか違う味にアレンジしたり、自分達で素材を調整することができるのが大きなメリットです。当然、時間やコストはかかります。
ミラノ〜サンレモといった距離の長いクラシックレースの時などはこのスロークッカーをいくつも用意して、数人のスタッフと膨大な数を仕込みました。
また、チームによっては1回のレースでも3〜4種類のライスケーキを作ることもあります。
【COLUMN】
補給テクニック
「春先のレースでは悪天候で気温が低くなることがあります。非常に寒い中これから峠の長い下り…というシチュエーションでは、ホットティを提供することがあります。峠の頂上などで下る前に渡します。
砂糖を入れて甘くしますが、10ℓに対して1kgの砂糖を使います。
ボトルいっぱいには入れません。ひと口、ふた口くらい飲めればよいのです。多くても半分くらいの量です。
温度は、喉越しがよいように人肌よりもちょっと暖かめ。お腹の周りがスーッと暖まるようにするのが目的です」
これをパラチノースに代替してもよさそうです。
➖1度のレースでおおよそどれくらいの補給を行うのでしょうか?
宮:レース中の補給食の量ですが、スタートの時にライスケーキ1〜2個、ジャムバンを1〜2個、ジェルやバーを携帯するくらいですね。
補給地点ではチームによって内容は異なりますが、当チームはサコッシュでライスケーキ1個、ジャムパン1個、タルト1個、ジェルとバーが2本ずつといった構成が基本ですね。
提供する量ははっきり言って読むのが難しいです。スピードが緩いレースのときは結構食べてくれたり、ハードなステージはサコッシュも摂らなかったりします。
同じコースでも年度によっては気温も違うし、状況はいつも違うのでベーシックな量というのが判断しにくいです。
もちろん、多めに作っておいて、要求には応えられるようにはしていますね。
➖選手の好みにはどれくらい応じるものですか?
宮:選手の好みに対してはスタートの時は準備をしてあげますが、レースの最中に渡すサコッシュに入れるものはすべて同じものにしています。各選手に選んで渡すことは非常に難しいですから。
選手も人ですから好みは当然ありますし、性格的なところも大きいです。「“あれ”がないと走れない」と好みを主張する選手もいますね(笑)。ベテラン選手ほど文句を言わず、臨機応変に対応してくれます。
選手に人気の”ココアビスケット”入りライスケーキ
ライスケーキにはバリエーションがあり、選手が飽きずしっかりと食べてもらえるような工夫をするそうです。
そこで選手から好評を博しているという、ココアビスケット入りのライスケーキのレシピをご紹介します。基本編のライスケーキのレシピに、アプリコットジャムと、ココアビスケットを追加するだけ。
この要領でご自身で作る時に好きな食材でアレンジしてみてください。
材料
ライスケーキ(ココアビスケットタイプ) 12ポーション※1ポーションあたり約150kcal
材料:分量
●お米(リゾット米):250g
●水:500ml
●パラチノース :1包(20g)
●ココナツオイル:大さじ3〜4
●シナモンパウダー:15〜20振り
●アガベシロップ:30g前後
●アプリコットジャム:50g前後
●ココアビスケット:6枚程度
試食
さて、どんなテイストに仕上がっているのでしょうか?
・ジャムの酸味が爽やかで美味しいですね。
・結構いけちゃうので、食べすぎちゃいますね(笑)
・オレンジピールとチョコレートを掛けあわせたお菓子の風味に似ていますね!
・冷やしてもリゾット米のおかげか頬張ってもパラパラと口の中でほぐれて食べやすい!
と、デザート感覚でも楽しめるテイストでした。とはいえカロリーが高いので、食べ過ぎには注意しましょう!
走りながらも食べやすい補給食の包み方
補給食の食べやすい包み方
やっぱりすごいパラチノース
今回のライスケーキ特集で登場したアガペシロップという甘味料がありました。前回の記事でも触れましたが低GI値であることで知られています。プロチームでは意図的に低GI値の甘味料を採用しているとのことで、同じく低いGI値のパラチノースの特徴が自転車ロードレースといったエンデュランススポーツに適しているということが浮き彫りになりました。
※パラチノース®︎は三井製糖の登録商標です。
関連URL:ピュアパラ
https://www.palatinose.jp/purepala/
前回までの記事はこちら
パラチノース®︎が持久型スポーツに適している理由 「パラチノースってなんですか?」
パラチノース®︎が持久系スポーツに適している理由2「糖質を使い分けてみよう」
パラチノース®︎ができるまで
パラチノース®︎って、どうして「パラチノース®︎」って呼ばれているの?
パラチノース®︎利用テクニック編 「摂取するタイミングを見定めよう」
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パラチノース®︎を使った補給食の作り方をプロチームマッサーの宮島正典さんに聞いてみた!【基本編】
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RAKUTEN
写真:小野口健太、編集部
取材協力:バイクエクスチェンジ・ジェイコ 所属 宮島正典さん
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著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。
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