記事ARTICLE

2022年04月22日

【富士チャレンジ200 supported byパラチノース レースレポート】冷たい雨をものともしないサイクリストの挑戦! 

4月17日(日)に開催された「富士チャレンジ200 supported byパラチノース®」。当日は冷たい雨、寒さと濡れた路面にサイクリストたちは苦しめられたが、東京オリンピック・パラリンピックの舞台でもあった富士スピードウェイでそれぞれの目標に向かって熱い走りを見せた。このレポートでは各カテゴリーのチャンピオン、ゲストライダーの表情などを紹介。

東京五輪代表・金子広美選手、再び富士スピードウェイを疾走!

昨年の東京五輪・自転車ロードレース女子に日本代表として出場した金子広美選手が、ゲストライダーとして富士チャレに登場。

かつてはMt.富士ヒルクライムの女子カテゴリーで複数回優勝し、いまだ破られていないコースレコード(1時間7分45秒)も持つなど、最強の主婦レーサーとしてその名を轟かせた金子選手。その後、女子ロードレース日本代表としても長年活躍し、ホビーレースからオリンピックに到達したその姿は、まさにサイクリストにとって憧れの存在だ。

今回の富士チャレンジはソロ200kmに出場。冷たい雨が降る難しいコンディションの中、五輪以来となる富士スピードウェイで終盤まで男子の先頭集団に食らいつくなど、華麗で力強い走りを見せてくれた。

「きつかったー(笑)。集団にはついてるだけで、最後の2周で切れちゃってちょっと悔しいですね。(東京五輪以来の富士スピードウェイは)いろいろ思い出して、すごく楽しかったです。最初は寒くて手がかじかんで、補給食も取れなかったんですが、だんだん暖まって雨もやんできて、楽しく走れました。今は全日本に向けて調子を上げようと思っていて、広島と同じようなペースの上げ下げのあるレースができて、いい練習になりました」

悲願の全日本制覇に向けて、金子選手の挑戦は続く!

「聴覚障碍者のオリンピック」と呼ばれるデフリンピックの自転車日本代表選手たちも富士チャレ参戦。オリンピック・パラリンピック同様4年おきに開催されるデフリンピックは、今年5月にブラジルで開催。代表選手たちにエールを送ろう!

新企画「鬼ごっこ」 Roppongi Expressを捕まえろ!

ツール・ド・おきなわ6勝を誇る最強のホビーレーサー、高岡亮寛さん率いるRoppongiExpress(RX)に、参加者が挑戦する新企画を開催。RXのメンバーが1分先行してスタート、集団の参加者たちはローリングスタート解除後、協力してこれを追いかける。22周の約100km逃げ切ったらRXチームの勝利という「鬼ごっこ」だ。

逃げる「鬼」となるRXのメンバーは、INEOS Grenadiersのトレーニングジャージをモチーフとしたオレンジ色のBIORACER製カスタムジャージを着用した。

スタート後、RXはローテーションを回しながら1周約6分30秒(平均約42km/h)で周回を重ねたが、後続の集団は最速約6分05秒(平均約45km/h)のハイペースで追い上げ、約8周でRXをキャッチ。参加者側の勝利となった。

高岡さんは「逃げ切るつもり満々で行ったけど、半分ももたずに追いつかれてしまい、後ろの集団が速かったですね。1分のタイムギャップでどうなるかわからなかったけど、雨で自分たちのパフォーマンスを発揮できなかったし、ちょっと厳しかったですね」と悔しそう。

敢闘賞対象となったこの「鬼ごっご」。主催者・サポートライダー・RXの視点から、捕まった8周目までの通過順位の合計が最も少ない選手だった、加藤光雄さん(EXTENDED VAX SAYAMA)に決定しました。

新チャンピオンも続々誕生! 新設の50kmでも高速バトル!

■ソロ200km男子

各カテゴリーとも寒さと雨で波乱の展開となる中、強豪ホビーレーサーが顔をそろえるソロ200km男子も2連覇中の井上亮さんが途中でレースを降りるなど、優勝争いは混とんと… その中で、濱地勇樹さん(チームNCFD)がラスト2周で飛び出し、2位に約38秒差をつけて、4時間54分24秒で初優勝を飾った。

「雨でやめようかと思ったけど、単発アタックが繰り返されてみんなの脚が削られて、最後に自分が抜け出せてラスト1周は独走できました。毎日、ZWIFTで鍛えてきたおかげです!」

ソロ200km優勝の濱地さんには、チャンピオンジャージが贈られた。BIORACER製で、快適なフィット感が魅力の新ラインナップ「ICON」のジャージだ。

■チーム200km

チーム200kmは「CLUB ROAD-RO」の友田博和さん、桜井誠さんの2人が、2019年大会以来2度目の優勝。タイムは5時間02分31秒だった。

「雨で落車が多かったけど、くぐり抜けて勝つことができました。2位のSBCVertexRと同じタイミングでピットに入って、マークしていました。普段は横浜でロングライド、グルメライドをしているチームなんですが、そんなチームが勝っちゃっていいのかなって、前回勝ったときも言いましたね(笑)」

また、各カテゴリーの優勝者にはアズマ産業オーストリッチのフロントバッグが副賞として贈られた。ブルーとイエローの爽やかなカラーリングでパラチノースのロゴ入りだ。

■ソロ100km男子

22周のレースの中盤、小林政徳(光)さんが単独アタックを決め、そのまま2位以下に40秒近い差をつけて、2時間21分51秒で優勝。学生時代は水泳で全国大会の経験もある小林さん。自転車はまだ競技歴2年ながら、力強い独走劇を見せた。

「アタック合戦が激しくて、そのまま自分の逃げが決まり、その後はずっと1人で走ってました。雨なので独走できたのはよかったですね。次はまだ走ったことがないツール・ド・おきなわ210kmに出てみたいです」

■ソロ100kmジュニア男子

ソロ100kmジュニア男子を制したのは、中学3年生の前田行雲くん。タイムは4時間17分39秒。「ロードバイクは小5ぐらいから始めました。100kmは大変でした」

■ソロ50km男子

今大会から、ソロ50kmカテゴリーが新設。初心者から短距離のスピード自慢まで約200人の幅広い参加者を集めた。ソロ50km男子の初代王者となったのは、実業団のトラックレースでも参戦する末岡正充さん(ぼっちれーしんぐ)。タイムは1時間10分04秒。

「短い距離が得意なので、以前は100kmに出てたんですが、50kmができてよかったです。今日は寒くて脚が回らなかったですが、富士スピードウェイを走る機会はなかなかないので走れてよかった。今年は国体でトラックとロードに出るのが目標です。」

■ソロ50kmジュニア男子

ソロ50kmジュニア男子を制したのは、中学2年の小林洋平くん(INFINITY)。自転車歴はまだ1~2年ながら、タイムは1時間24分54秒、平均速度35km/hを上回る素晴らしいスピードを見せた。

「雨の中、スリップしないように走りました。優勝できて、めっちゃうれしいです。来年は100kmに挑戦したいし、いろんな大会にも出てみたい」

今年も仲間と富士チャレ!

東京都あきる野市のショップ「AKIRUNO-Cycling Academy Project」のみなさん。向山浩司店長(中央)は今年、初代シクロクロス最速店長となり、この日の店長選手権にも出場したが、「シクロクロス王者として一矢報いたかったけど、最低限完走できただけでした」とやや悔しい表情。

富士チャレは、100kmソロにクラブ員とともに参加。「うちのお客さんは100kmみっちり走った経験があまりなかったので、その経験を積んでほしかった。あと、富士チャレに来たときは帰りに静岡の行きつけのお店でお寿司や天丼を食べるのが恒例なので、それを目標に頑張りました!」

神奈川県横浜市の「轍屋自転車店」のみなさん。片岡誉店長(中央)は店長選手権に出場し、富士チャレはクラブ員の走りを見守った。「毎週末クラブライドを行っているんですが、今日はみんな力走してましたね」

滋賀県守山市のショップ「Squadra」のみなさんは、100kmチームと100kmソロに出場。「今日は雨なので、無事完走を目指します」。今回は不出場だったが涌本正樹店長は店長選手権2勝の強豪レーサーだ。

「富士宮市医師会」のみなさんは、総勢11人で100kmチームと50kmソロに出場。「これまでも何度か出場したんですが、今回は久しぶりにみんなとスケジュールが合いました。天気が悪いので、目標は安全に完走すること」

神奈川県相模原市のショップ「中島サイクル」から、こちらの2人は親子で50kmソロに参戦。「今回は若い人から年長まで気のおけない仲間同士、総勢8人で参加しました。息子は平均33km/hオーバーを目指したものの、惜しくも届きませんでした」

愛知県の自動車関連会社の同好会「チームモビテック」のみなさん。中央の秋葉亮さんは100kmソロで16位に入り、完走上位5%にあたるゴールドレーサーのフィニッシャータオルをゲット!「先頭集団に最後まで残れたのがよかった!」

地元静岡からチーム100kmに参加した「SK3B」の3人。チーム名は「世代を超えた3バカ」の略だそうで、アニメ「茄子 アンダルシアの夏」のパオパオジャージでコーディネート。「2回目の参加で、前回は1周目でパンクして坂を押して上ったので大変でした。今日は寒かったけど、後半は路面も乾いてノートラブルで走れてよかったです」

チーム200kmに参戦した清水さん親子のチーム「Taku&Taka」。普段は千葉と山梨に別れて暮らしているが。自転車イベントのときは一緒になるという。「6時間切りが目標でしたが届きませんでした。でも、前回より3分縮めたのでよかった。次は富士ヒルが目標。今年こそブロンズを目指します!」

ブースエリアは注目アイテムが勢ぞろい!

三井製糖パラチノース®︎

富士チャレをサポートするパラチノースは、サイクリスト必須の持続性するエネルギー源。糖質の吸収が緩やかになるので、富士チャレのような長時間のレースには最適。今大会では参加賞として粉末状のスティックを提供したほか、レース中はピットでパラチノース入りの補給食などを提供。ブースでも試飲、販売が行われた。
https://www.palatinose.jp/purepala/


BIORACER

今年も富士チャレのチャンピオンジャージを手掛けたカスタムオーダーの高機能サイクルジャージを手掛けるBIORACER(ビオレーサー)。東京五輪でも各国の代表チームが身に着け、今季からはUCIワールドチームの強豪INEOS Grenadiersも採用している。ブースでは、新ラインナップのICON(アイコン)も展示。生地メーカーと共同開発した独自の生地を採用し、快適なフィット感、耐久性の高さが魅力で、ファンライド的なサイクリングにも最適。
https://bioracer.jp/


エーゼット

リーズナブルで高性能なケミカルで、サイクリストからも支持を集めるエーゼット。ブースではチェーン洗浄器とディグリーザーのセットをお得な価格で販売するほか、この日の雨のレースに合わせたチェーンオイル、チェーンクリーナーなど多様な製品をラインナップ。
https://www.az-oil.jp/


ヴィプロス

ケミカルブランドのヴィプロス。ディグリーザーの「グウーキンα」はしつこい固着したオイルやグリスの汚れもしっかり浸透・融解し、オーバーホールに最適。サスペンド系チェーンオイルは、被膜が定着してオイルが飛散しないので、室内トレーニングにもおススメ。
https://www.vipros.jp/


フードエクスチェンジ『MANABAR』

鎌倉で作られ、グルテンフリー、添加物不使用で体にも優しい補給食のMANABAR。1個200kcalで、和洋折衷なパッケージもおしゃれ。4月新発売のゴマ&ワカサギ味は、山中湖のワカサギを使用し、おつまみのような癖になる味が魅力。
https://www.mana-energy.bar/


チャンピオンシステム

カスタムオーダージャージとしてお馴染みのチャンピオンシステム。ツール・ド・フランスを制したUAEチーム・エミレーツも採用しており、性能も折り紙付き。ブースでは、あらゆる気温や天候に適したウェアのサンプルを展示。またKPLUSのヘルメットも展示販売。日本人の頭の形に合うアジアンフィットで、キノコ頭にもなりにくい。
https://champ-sys.jp/


イナーメスポーツアロマ

イナーメスポーツアロマのブースでは、100円でアロママッサージのお試し体験を実施! この日は寒かったので、ウォームアップ効果のあるオイル「ウィンター」が人気。スタート前には多くの参加者が列を作っていた。その他、マッサージオイル、オイルを持ち運びできるポケット付きのクリーナータオルなども販売。
https://www.igname.net/


シュアラスターは洗車サービス!

自動車用ケミカルで定評のあるシュアラスターが、昨年から自転車にも進出し、国内トップチームもサポート。今回はブースで洗車サービスを実施。ただ洗車するだけでなく、参加者1人1人にケミカルの性能を引き出す使い方も伝授。ブースではケミカル用品も販売。室内洗車、ガラスコーティングを同時にできる「ゼロフィニッシュ」などが人気。
https://www.surluster.jp/

関連URL:富士チャレンジ200 supported byパラチノース https://www.fujichallenge.jp/

関連記事

記事の文字サイズを変更する

記事をシェアする