2023年03月09日
サイクリスト あの日の夢~これからの夢 沖美穂さん(後編)「自分は何をやりたいんだ、自分は何者なのか」
「世界選手権のケイリンで2年連続銀メダルを獲った佐藤水菜選手は、昨年12月だけで約10件の取材がありました。佐藤さんに限らず、他の選手にもメディアからたくさん問い合わせがあるので、練習に影響することなく、なるべく取材も受けていただきたいと思っています」
さらには、全国で開催している中学生以上向けの自転車競技体験会「トラックサイクリングキャンプ」の運営。
HPCJC (High Performance Center of Japan Cycling、JCFのトラック種目に特化したトレーニングセンター)の活動 を支援する ために、 全国 各地で開催される競輪 の 広報PR活動など、その業務内容は多岐に渡っている。
「今後も国際大会で競輪選手がメダルを獲るごとにポスターなどを作っていきます。部署で提案して、採用されれば作ることができる。アイデアはいっぱいあるので、そういうのを考えたりするのが楽しいですね」
「競輪選手が自転車競技で世界を目指しているところを側面からサポートする仕事ですが、そういう仕事は向いているというか、好きです。自分の子どもじゃないけど、頑張っている選手は全員応援したい。自分中心で生きてきた人間が誰かを応援したくなるのかなと思ったけど、今はすごく応援していますね。パリ五輪に向けてもそろそろ準備しなければいけませんが、やりたいことの想像を膨らませています」
恐れずにヨーロッパに挑戦してほしい
ロードレースの世界とはやや縁遠くなっているものの、若い選手には積極的に海外に挑戦してほしいと訴える。
「昨年、女子の全日本選手権に仕事で行ったのですが、(引退した)2008年以来でした。同じ昭和49年生まれの唐見実世子さんは、尊敬しますね。10数年会ってなかったけど、この年齢でレースに出ているし、若い子にいっぱい声をかけていてすごいなと思いました。内容的には速度など自分たちの時代よりよくなっているかもしれないけど、人数は変わっていないか、ちょっと減っている感じでした」
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。