2023年03月09日
サイクリスト あの日の夢~これからの夢 沖美穂さん(後編)「自分は何をやりたいんだ、自分は何者なのか」
「あとはやりたいことですよね。それがあるのだったら、そちらに向かっていけるように準備する。自転車だけでずっと食べていける人もいると思うんですが、そうじゃない人が圧倒的に多い世界だと思うので、セカンドキャリア、サードキャリアは考えた方がいいですね。自分は次のサードキャリアを考えた方がいいかな、と考えているところです。来年50歳になるので、転職ということではなく自分にまだ何かできることがあるのかなと考えています」
「私は自転車で成長させてもらったし、お世話になった人もいるので、自転車界には本当によくなってもらいたい。環境を整備していかないと、応援してくれる人も増えないと思います。その中で自分が今持っているものを仕舞っていてどうするんだ、放出してまた新しいものを学んでいきたいと思っています」
沖美穂さん/Miho Oki
1974年生まれ、北海道出身。スピードスケートから自転車競技に転向し、全日本選手権11連覇、五輪3大会(シドニー・アテネ・北京)連続出場など、女子ロードレースの第一人者として活躍。現役引退後は公益財団法人JKAのアドバイザー、日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)教官などを務め、また順天堂大学大学院博士前期課程を修了。現在はJKA自転車競技振興室で競技者層の拡大、競輪の国際化などに尽力している。
写真:小野口健太
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。