2023年02月20日
サイクリスト あの日の夢~これからの夢 EF エデュケーション-NIPPO デヴェロップメントチーム 監督 大門 宏さん(前編)「出会いが生み出したストーリー」
オリンピック自転車競技の代表チームには、冬季はスピードスケート、夏季は自転車で五輪に出場していた橋本聖子さん(現参議院議員。JCF会長、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長等を歴任)も選出されていた。
「本当に謙虚な方だなと思ったのが、当時の第一印象です。合宿の時から一般メディアからの取材が凄まじく、当たり前のように我々と一緒の夕食やミーティングに同席できないことも多かったのですが、そんなときも選手村の我々の部屋を全部回って、『ごめんなさい』って頭を下げて回られる姿を見てると、こっちの方が逆に申し訳なくて『聖子さん、どうぞどうぞ、僕らに遠慮なんかなさらず…. 』って押し問答って言うか、やりとりが本当に多かったんです」
「周りから追っかけ回されることも多く、ストレスを感じてないわけないと思ってましたが、周りに本当に気を遣う人でした。僕も彼女の姿勢から多くのことを学ばさせていただきました。国会議員になられてからは、僕にとっては再び雲の上の存在に戻られてしまいましたが、ある意味今でも尊敬する気持ちに変わりはありません」
(後編へ)
大門宏さん/Hiroshi Daimon
1962年生まれ、石川県出身。金沢高校、中京大学を経て、シマノレーシング、日本鋪道などで選手として活躍。スイスでもレース活動を行い、1991年世界選手権ポイントレース6位入賞、1992年バルセロナ五輪ポイントレース11位。1990年代半ばから日本鋪道・NIPPOの監督を務め、日本人選手の競技レベルや競技環境向上に尽力している。
写真:小野口健太、TEAM NIPPO
後編はこちら
関連URL:https://teamnippo.jp/
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。