2022年08月24日
グランフォンドピナレロ八ヶ岳/新グラベルコース実走ルポ& 歴史探訪も楽しめるグラベルライド攻略&タイヤガイド
2022年10月1-2日、秋の八ヶ岳で開催される第11回グランフォンドピナレロ八ヶ岳 supported by パラチノース。新しく3ヶ所のグラベルコースが加わったグラベルフォンドを新しい種目として新設しました。
そのコースのポイントをコース監修のサポートをしていただいたラファレーシングの矢野大介さん、窪田博英さんのおふたりと、今回、電撃参戦をしていただいた竹之内 悠さん(ピレリタイヤ アンバサダー)が試走体験をおこないました。
グラベルのルート(黄色いライン)はグランフォンドコースに沿った形で設定をしています。
従ってスタートは清里の森から。セクター以外はグランフォンドと共通コースになります。
またグランフォンドコースにはショートカットコース(赤いライン:グーグルマップ参照)も用意されていますので、グラベル走行で大きく消耗をしてしまった場合や、フルコースを走行するのに不安がある場合は、ショートカットルートを使ってコースを短縮することが可能です。
スタートは5分間隔のタイム差で5〜6名のパックで走ります。グラベル区間は携帯電話や無線などがつながりにくい部分もあるので、できるだけグループで走行をするよう心がけてください。以下の3ヶ所のエイドではグラベル部門参加者のチェックポイントやマッチング区間を設定しますのでご協力ください。
チェックポイント
通過者の確認をします。「第1エイド 道の駅こぶちさわ」「第5エイド浅尾原財産区駐車場 」「海岸寺ウォーターステーション」
の3ヶ所では必ずチェックシートへサインを行ってください。自信がない方は単独で走らないようグルーピングを行なってください。
特にセクター2は最低標高の大豆生田から数キロ続くオンロードの上りの直後から、グラベルの上りが始まります。第5エイド 浅尾原財産区駐車場に必ず立ち寄ってリフレッシュをしてから向かうことを推奨いたします。
大会の詳しい情報はこちら
INDEX
▷3つのグラベルセクターの特徴は
▷補給食にパラチノース。その機能性に加えてトレンドの「ノンフレーバー」に注目
どんなタイヤがおすすめ? ピレリタイヤの実力は
エントリーはこちら
▷3つのグラベルセクターの特徴は
セクター1_信玄棒道
武田信玄が北信濃攻略の為に造った軍用道路とされ、現在は自然散策路となっています。このコースを今回はセクター1としてグラベルフォンドのコースに組み込んでいます。グランフォンドと共通コースで、スタート後およそ15km地点の「小荒間(こあらま)」の交差点を、小海線「甲斐小泉駅」方面に向かいます。セクター1のアプローチから急な上り坂になります。
激坂が落ち着くと二手に分かれます。これを右側の女取湧水方面へ向かいます。
しばらく緩やかな上りが続きます。女取湧水がピークです。日本名水百選にも選ばれていますが、ここまで来るルートも含めて神秘的な場所でした。
この場所で水を汲むことは残念ながらできませんが、下流の小淵沢町でこの湧水に親しむことができるそうです。バイクを担いで沢を抜けたら、いよいよ下り基調になります。
面観音、不空羅索観音、如意輪観音)がいらっしゃいます。
乗馬コースもあります。タイミングによっては遭遇することもあります。ご挨拶を忘れずに!
第1エイドはチェックポイントに指定します。こちらで通過のサインをしていただき、補給食・ドリンクを受け取って再スタートをしてください。
セクター2_明野グラベル
大豆生田から明野までの3.3kmは共通コースですがタフな直登の上りです。この上りのピークを超えると、第5エイド「浅尾原財産区駐車場」。こちらに一旦立ち寄ってから、セクター2へ向かいます。
コンディションが厳しければ、そのまま共通コースでセクター3、あるいはフィニッシュへ向かっても構いません。
第5エイドはチェックポイントに指定します。こちらで通過のサインをしていただき、補給食・ドリンクを受け取ってからセクター2へ向かいます。
区間に入ってから舗装路の上りをおよそ700m進んだ交差点から、2.3km上りのグラベルが続きます。木陰で涼しい道ですがなにしろ勾配がきつくタフなコースです。上り切ってもピークは少し先。舗装路のワインディングの道をもう少し上りましょう。ピークを過ぎると綺麗に舗装された林道の下り区間となり、共通ルートへつながります。ワインディングも多く下りのスピード超過に気をつけて走りましょう。
この共通ルートを走り第6エイド「おいしい学校」でエネルギー補給を。難所海岸寺のピークには海岸寺ウォーターステーションがあります。ここにチェックポイントを設置しますので、必ず立ち寄ってサインをして補給食を受け取ってセクター3へ向かってください。またコンディションが厳しければ、そのまま共通コースでフィニッシュへ向かっても構いません。
セクター3_海岸寺グラベル
海岸寺のピークを過ぎた後に最後に登場するセクター3。舗装路のアプローチ区間のアップダウンは少々ありますが、これまでの難所をクリアしてきたみなさんにとってはそれほど苦にはなりにくいはず。ラストの極上グラベル区間をお楽しみください。
セクター3のグラベル区間はほぼフラットで、これが永遠につづくならずっとグラベルがイイね…なんて思ってしまうような極上の道です! ただし少し距離が短くあっという間に通過してしまいます。
ボーナスステージのような極上のグラベルコースです 共通コースに合流します。この先には最後のエイドステーションである第8エンドの丘の公園があります。
▷補給食にパラチノース。その機能性に加えてトレンドの「ノンフレーバー」に注目
大会協賛の三井製糖“パラチノース”がみなさんの走りをサポートします!
パラチノースは最近話題の持続型エネルギー源です。
詳しくはこちら
第1エイド、第6エイドでは、ピュアパラスティック、スポーツようかん(予定)などパラチノース製品をご提供します。
今回のグラベル試走でも、ライダーの3人にパラチノースをドリンクに入れてもらいました。
ほかのスポーツドリンクとミックスしたのほうがより飲みやすい
窪田さん「個人的にはドリンクは甘い方が飲んでいる感があるので、ほかのスポーツドリンクとミックスしたのほうがより飲みやすいと思いました。
ボトルを2本持っていくなら、パラチノース+スポーツドリンクのミックスボトルを1本と、真水のボトルを1本持っていきます。場面によって飲みわけるといいですね」
パラチノースはちゃんと時代に沿っている商品
矢野さん「ライド時間が長ければ長いほど、甘いものを補給することに飽きてきます。固形物もめんどくさくなってきたりしますが、このさっぱりした味のパラチノースドリンクでストレスなくカロリーを摂取できます。カロリー計算も容易なのでこれだけ持っていれば、これくらいは走れるっていう安心感もありますね。
窪田くんも言ってましたが、甘さが控えめでクセがないフレーバーでいまプロチームで好まれている種類のエネルギー源に近いと感じました。イギリスのナショナルチームは似たようなフレーバーレスのエネルギー飲料に、コーディアルシロップを入れて好みの味付けをして、飲みやすくしていました。
エネルギー源としてのパフォーマンスはしっかりと保ちながら、自分の好きな味を楽しめる、という使い方だと飲みやすいし、ロングライドのときは飽きがこないのでメリットだと思います。私はこうしたドリンクを作る場合はレモン系のシロップを追加しています。
メーカーのつけた味ってクセがあるものも多いので、好みから外れた場合のショックといったら大変。機能性印象だとわかっていても味が合わないと飲みたくならないですよね。
そこでちょっと甘いだけのフレーバーの方が、自分なりに工夫して好きな味付けにしやすい。それならサプリメントらしい高機能なドリンクを使いたいっていう気になりますね。
市販のハイパフォーマンスなエネルギー食品はフレーバーレスになっていっています。そういう意味でもパラチノースはちゃんと時代に沿っている商品だと思います」
レース中でも水分補給とエネルギー補給を兼ねることができるかもしれない
竹之内さん「パラチノースの味はただ水に溶かすと、糖質の甘味がモワッとして水に何かが混ざっているという程度。なので、今回は一般のスポーツドリンクに混ぜて使用してみた。スポドリの味も少々「重く」感じられて、何かが入っているとわかります。
しかしそれが不快感ではなく、むしろ支えられているような印象でした。
僕自身は初めて使用させて頂き、正直半信半疑だったのですが、ライド中の補給食の量も減り、水分に溶かすため水分補給も兼ねることができます。
パラチノース自体は栄養補給的意義が強いように感じたので、電解質系の補給不足が気になる場合は、スポドリや普段使用するアイソトニック飲料に混ぜてみるのもいいと思います。
レースでの使用を想定した場合、水分とエネルギー補給は別々に適切なタイミングでの摂取が重要で忙しなくなりがちです。その点で水分補給とエネルギー補給を兼ねることができれば、スマートに補給ができるかもしれません。今後はレースにもぜひ取り入れてみたいです」
▷どんなタイヤがおすすめ? ピレリタイヤの実力は
どんなタイヤがおすすめ?
今回のグラベルフォンドは、コースの2割ほどがグラベルで、あとは舗装路です。グラベルの特徴は3つのセクターごとに特徴はありますが、上りも多いシチュエーションでタイヤチョイスが悩ましいですね。そこで今回は大会をサポートしてくれるピレリを試乗でも用いてみて、どんなタイヤでどんな使い方が向いているか調査しました。またピレリのグラベルタイヤのインプレッションも併せてお楽しみください。
竹之内悠さん / チントゥラート グラベルH 650Bx45Cで徹底試乗
サイズ(重量):700 x 35C(435g)、40C(505g)、45C(540g)、650 × 45C(550g)、50C(640g)
ケーシング:120tpi
コンパウンド:スピードグリップコンパウンド
アンチパンクチャー:ナイロンファブリック
税込価格:¥13,100
上りでタイヤが跳ねてしまうような場面でも超快適!
今回のコースは上り基調のグラベルがいくつかありました。私が使ったタイヤのスペックは650Bのサイズでタイヤサイズは45Cくらい。みなさんが上りでタイヤが跳ねてグリップを失ってしまうような場面でもグリップを失うことなく超快適でした!
マウンテンバイクでもピレリのタイヤを使っていますが、コンパウンドが良く、タイヤの形状が良いので、グリップするのに転がりが軽く感じるのが特徴だと思っています。このグラベルHも期待通りで、弱点が見当たらないタイヤでした。そのため、タイヤパターンは舗装路でも走行感が軽くて、ダートでも必要なグリップを稼ぎ出してくれる。空気圧は1.5Bar(体重63㎏)より空気圧を落としていって試しながら走りました。最終的には1.2Barほど。さすがに舗装路では少しマイルドになりましたが、当然グラベルはより極上になって楽しかった。
セクター1には上りもありますが下りももちろんあります。
多くの太いスリック形状のタイヤは接地面も多く総じてコーナーでオーバーステアになりがちなのですが、そのような癖は感じられず好印象です。
チューブレス仕様なので、走りが根本的に軽くてタイヤがしなやか、地面とソフトなアタリですが、今回のような石のあるコースでもタイヤカットはしていないし、耐パンク性も十分。安心感は高いです。
矢野大介さん(RCC)/チントゥラート グラベルH を駆る
サイズ(重量):700 x 35C(435g)、40C(485g)、45C(540g)、650 × 45C(525g)
ケーシング:120tpi
コンパウンド:スピードグリップコンパウンド
アンチパンクチャー:ナイロンファブリック
税込価格:¥13,100
重量:70g
バルブ:仏式(60mm)
素材:強化TPU
※注 バルブコアの取り外しが出来ないため、エクステンション取付不可。
税込価格 ¥6,500
デリケートな感じもなく、安定して走れた
チントゥラート グラベルHは、35cにしては細身に感じますね。
今回は舗装もあったので2.7~8気圧(体重は67kg)にしました。グラベルだけならもうちょっと空気圧が低くてもいいですが、グランフォンドピナレロ八ヶ岳のグラベルフォンドの場合は8割くらいは舗装なので、これくらいでバランスが良いと思います。このトレッドにかんしてもセミスリックは舗装を走っていても負担にならないし、グラベルも安心して走れる。
今回のようにコーナーの多いグラベルでもちゃんと路面をバイトしているし、すごく安定して走れて、デリケートな感じもない。使いやすさが大事かなと思いますのでこの信頼性はポイントが高いです。
軽量なスマートチューブについて
これまでブチルチューブしか使ったことがなかったですが、それと比較すると重量の軽さは明確ですね。今回走ったところでは特にトラブルもなく走り切ることができました。舗装路でも使えばもっと性能がわかりやすいと思います。しばらく使ってみて耐パンク性や耐久性を検証してみたいですね。
▷エントリーはこちら
https://gf-yatsugatake.jp/entry/
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著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。
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