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2019年09月04日

【富士チャレンジ200】大会直前! サーキットコースでの集団走行のポイント

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早いもので、富士チャレンジ200の開催がいよいよ今週末9月7日(土曜日)と迫ってきました。機材の準備はいかがでしょうか? コンディションはバッチリですか? 万全の準備のもと気持ちよく走りたいですが、ベストの記録を狙っていくためには、参加者同士で協力しないと達成は難しいでしょう。

ここでいう“協力”というのは、おもに風圧による抵抗を選手同士で負担しあって高いスピードを維持する、集団走行のことをさしています。団体行動ですから乱してしまうと周囲に迷惑をかけてしまうのです。秩序が大切ですね。

 

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集団走行での基本は

・まっすぐに走る。
集団の進む方向にあわせてまっすぐに走る。これが基本です。自分の位置なりのラインを守り、決して意味もなくラインをずらしたり、してはいけません。どうしてもラインをずらしたいときはハンドサインや声を変えて位置をずらすように。ハンドルから手を離せない・離したくない場面では、肘を動かしてサインを出したりします。

・スピードを合わせる。
遅く走るという意味ではありません。その集団の力・場面に最適なスピードを保つという意味です。スピードに緩急をつけると、一瞬速くても消耗の方が大きくて全体の平均スピードが遅くなることがあります。集団も落ち着きがなくなり、まっすぐ走れないことも。すると落車が起きてしまったりします。もちろん勝負どころではアタックをかけたりして集団を分解する動きもあるでしょうけど、最初からそういった動きはしないものです(最後までスピードが保てないので)。

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・ハンドサインや声がけで意思表示を行う
ときには会話をしたりコミュニケーションをとったりします。無理に話すことはないですが、会話を交わすことで連帯感が生まれたり、協力体制を築くことができたりと、相手と何らかの関係性を持つことができます。
もちろん暴言や罵声はもってのほか。自転車競技では降格や失格の対象といった重いペナルティを課す場合があります。
ラインを譲ってもらった場合などにお礼を伝えるのもサイクリストとしてのマナーといえますね。
コーナーの入口や、路面状況(落下物や路面の荒れなど)を後続に伝えるのもマナーのひとつです。集団走行を維持するためには重要なことです。

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富士チャレの舞台は富士スピードウェイ です。このコースの路面は比較的綺麗ですが、雨天時は滑りやすくなる傾向がありますので、タイヤの空気圧をわずかに下げるなどの対策をしてくださいね。
ホームストレート後の特に第一コーナーはインを攻めるとグリップを失いやすくなる傾向がありますので、アウトコース寄りに大きく回るといいでしょう。その後のダンロップコーナーの上りでも急ハンドルを切るとグリップを失うこともあり、雨天時の走行は特に前述の“まっすぐ走る”を心がけてください。

・強い疲労を感じたら、集団から迷わず後退する
序盤、快調に走っているときは気になりませんが、疲労を感じてくるとハンドルの操作やブレーキすらも煩わしくなって、疲れで反応が遅くなるときもあります。そういった場面でフラフラとしてしまい、隣を走るライダーに接触してしまうということもあります。
走っていれば疲れるのはみんな一緒。しかし強い疲労感を感じたら、迷わず集団から離脱しましょう。「このペースがこのまま続いていくなんて考えられない」など、不安を感じるような場合、自覚的運動強度(RPE)からわかるように、長く続けられないことを示唆しています。
エンデューロですので、すぐに次の集団がやってきます。速い集団で無理に走っていると、すぐに回復不可能になるくらい疲労困憊してしまいます。そうなる前に、適切な集団へドロップしていきましょう。

 

雑感ですが、最近多く見かけるのは、集団の中で後ろをキョロキョロと振り返って確認する人が多いことです。後ろを気にするのは「着いてきているかな」「自分が最後尾じゃないかな」などという理由でしょうか。
どちらかというと前に注意を払った方が得策。前のライダーの後輪に近付けば近づくほど空気抵抗が低く楽に走れますので、そちらに集中力を使った方がメリットが大きいと思います。トラブルのほとんどは前から降ってきます。後ろのライダーが前を注意をしていれば、急ブレーキをしたライダーに突っ込んでしまう可能性も減るというわけです。

もちろんワールドツアーのレースでも落車は起こります。落車はしたくないですが、スポーツ自転車に乗る前提として”落車を受け入れる”心構えも必要です。どんなレースでも落車ゼロは不可能ですが、落車を減らす努力はできます。これは皆さんの心構えが大事になってきます。

 

・富士チャレンジ200はキープライト
富士チャレンジ200はキープライトです。速い集団は遅い集団をオーバーテイクする場合は、左側から抜いていきましょう。この抜かされるとき、抜く集団の先頭付近のライダーは、かならず「抜きますよ!」と声がけをしましょう。

また、今回はスタートラインを通常のラインと、「マイペース・スタートライン」を用意しました。
マイペース・スタートラインとは、ゆっくり走りたい方のために後方からスタートできるよう、もうひとつスタートラインを設けています。初めて走る方、今日はちょっと調子悪いな〜という方はこちらからスタートしてみてください。

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直前ではありますが、こちらの記事も参考になりますので、ご一読を。

三船さんによる【富士チャレンジ200】攻略法  三船雅彦「エンデューロレースに必要な練習法」
三船雅彦さんは、大会当日「レジェンドライダー」としてみなさんの走りをサポートします。


 

大会公式ページ:http://www.fujichallenge.jp/
大会参加案内

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