2019年10月14日
【グランフォンドピナレロ八ヶ岳】ピナレロオーナーに訊く、GFP八ヶ岳で過ごした2日間
10月5日(土)、6日(日)の2日間、山梨県北杜市で開催された「グランフォンドピナレロ八ヶ岳」。今年から本場イタリアのグランフォンドピナレロと正式な姉妹大会となり、大会名も「グランフォンドピナレロ八ヶ岳」へとリニューアル。多くのピナレロオーナーやピナレロゆかりのゲストも参加し、イベントを盛り上げた。
ツール・ド・フランス通算15勝の偉業! 最新「ドグマF12」も展示!
今年のツール・ド・フランスを制したコロンビアの新鋭エガン・ベルナル(チーム・イネオス)が駆っていたのは、ピナレロの最新フラッグシップ「ドグマF12」。ピナレロはこれで通算15回目のツール制覇の偉業を成し遂げるなど、レーシングブランドとしての名声を確実にしている。
GFP八ヶ岳の会場内のピナレロブースでは、そのドグマF12が豊富なカラーバリエーションとともに展示。プリンスFXなど他のラインナップも一堂に会し、参加者たちの目をくぎ付けに。試乗車も数多く用意され、お得なピナレログッズやウェアの物販コーナーも多くの人でにぎわっていた。
「デザインも走りも大満足!」八ヶ岳山麓を疾駆したピナレロオーナーたち
今年のGFP八ヶ岳も多くのピナレロオーナーがエントリー。どんなシチュエーションでも路面をしっかりとらえる安定感ある走り心地は、まさにアップダウンの多いグランフォンドに最適なバイクとみなさん口をそろえていた。他とは一線を画したフレームのデザインも人気が高かった。
ジロ、ツール、ブエルタそれぞれの総合優勝ジャージカラー、そしてジロの総合最下位賞マリア・ネラ(黒いジャージ)を加えた4色のドグマF10が勢ぞろい。マリア・ネラはピナレロの創業者ジョヴァンニ・ピナレロ氏が選手時代に獲得しており、いわばピナレロの原点ともいえるジャージだ。
この日、パンク修理を手伝って知り合ったという福島さん(神奈川県、右)と長谷川さん(福島県、左)。ドグマ2に乗る福島さんは「赤い絨毯の上をスーッと行くような乗り心地。カーボンフレームは他に乗ったことがないけど、脚に優しいので次の日に疲れが残らない。硬いホイールでも振動を吸収してくれます」と、その走りに大満足。19年モデルのプリンスに乗る長谷川さんも「安定しているので立ちこぎしやすい。乗り心地も柔らかいです」と口をそろえていた。
西島さん(神奈川県)のドグマF10は、昨年のグランフォンドピナレロの限定仕様だったディスクブレーキ車のカラーリングに憧れ、リムブレーキ車で同じカラーリングにオーダーしたというこだわりの1台。「コーナリングがよくて、自分が思った通りのラインに行けます。ハイエンドバイクは乗り手を選びますが、F10はリズムに会うと気持ちよく進みます。実は、1週間前にも神奈川から八ヶ岳を回る400kmのブルベに参加しました」
小野さん(東京都)の愛車はパリ60.1。「14~15年ぐらいのモデルです。もう一台、ドグマF8 Xライトも持っています。デザインが気に入って買っちゃいまいたが、乗りやすいですね。今日は朝が寒かったけど、走っていて楽しいです」
小林さん(埼玉県)の愛車はドグマF10。「ピナレロはレースで勝っているという印象。ハンドリングがいいし、下りも安心です。去年はエントリーしてたのに台風で中止になったので、今年は優先枠で参加しました」
FPクワトロを駆る額賀さん(神奈川県)。「オンダフォークのデザインが特徴的だし、乗り味も今までになくいい感じ。GFP八ヶ岳は2回目ですが、峠を上るのが好きなのでヒルクライムとロングライドのいいとこどりしている感じが楽しいです」
今年62歳の岡田さん(埼玉県)は愛車ドグマF8とともにグランフォンド完走。「グニャッとしてる独特のデザインが好きです。今日は天気が心配でしたが、持っててくれてよかった。今まで何度も出てますが、年とともに楽に走ろうと心掛けるようにしていて、今日が今までで一番楽に走れた気がします。苦しめてくれるイベントは好きです(笑)」
そろってピナレロオーナーの真下さんご夫婦(東京都)は、仲良くメディオフォンドを完走。「夫婦で1年前にロードバイクを始めました。初めてのロードバイクで何がいいかわからなかったので、デザインでピナレロに決めました。初めて参加するなら、ピナレロのイベントがいいと思って今回エントリーしたけど、今まで山を走ったことなくて思い切ったことしましたね(笑)。最後の海岸寺の上りはきつかったけど、エイドステーションを目標に頑張りました」
ゲストのみなさんもピナレロで快走!「過去10年と同じように、今後も続けていきたい」
女性ロードチームユニット「ちゃりん娘」から、太郎田水桜さん(左)と詰田朱梨さんが参加。
法政大学自転車競技部1年の太郎田さんは、9月に行われた全日本選手権トラック・女子ジュニアスクラッチで優勝するなど、自転車競技界のホープの一人。この日は、新車ドグマF12を駆って、グランフォンドを完走した。
「コース図を見たときは、『めっちゃ上りきつそう!』と思いました。上りは苦手ですが、1週間前に届いたドグマF12はトラックバイクみたいに踏んだらカンカンと進んでくれて、その感じがめっちゃ好きでした。八ヶ岳に雲がかかっていたのが残念でしたが、景色はきれいでしたね。エイドの食べ物は、ソフトクリームときゅうり、塩飴がおいしかったです! ジュニアの全日本トラックでチャンピオンになれたので、来年からのエリートでもいい成績を残したいです!」
詰田朱梨さんは、愛車プリンスFXでメディオフォンドを走り切った
「ギリギリでしたがプリンスFXにしがみついて、楽しく走り切れました。アップダウンが多いところも下った勢いで楽に上れました。風が冷たくて、気持ちよかったです。エイドのみなさんも優しくて、とうもろこし、リンゴ、アイスと食べすぎました。ここまで来たんやから、来年はグランフォンドに挑戦したい!」
参加者の応援に全力投球だった地元・北杜市在住のエース栗原さん(写真右)も、愛車ドグマF8で完走。
「ピナレロのバイクは直線も上りも万能に対応してくれる。上りのリズムが僕に会っていて、踏むときにたわまずに進んでくれる感じがします。今日は日中の天気がよかったので、いい景色の中で自転車をこいで山梨、北杜市を楽しんでもらえたらうれしいです」
タイで女優として活躍するピナレロ・タイランドのアンバサダー、アロナパ・パニチャルーンさん(写真右)は、プリンスFXに乗ってスタッフと一緒にグランフォンド完走!
「とても楽しかったです。天気予報を見たときはお昼から雨だったけど、ずっと天気はよかったし、涼しくていい気候でした。上りもだいたい5~6%ぐらい、少し13~14%があったけど、走りやすかったし、オーガナイズもすべてよかった。エイドステーションも多くて、ボトルの水を切らすこともなく、トイレもきちんとしていて、すべてが完璧でした。ピナレロ・ジャパンのみなさんも、バイクの準備からサポートしてくれました。プリンスFXはロングディスタンスやエンデュランス向き。巡行スピードも安定しているし、上りでもスピードに乗れました。来年もまた走りに来たいです」
GFP八ヶ岳にほぼ毎年参加されているピナレロ本社のセールスマネージャー、ルチアーノ・フサポリさん(写真左)は今年もハイペースで完走。
「今日は、間違いなく10年間で一番の天気でしたね。運営もパーフェクトで、楽しかったです。エイドステーションも数が多くて、補給食もおいしい。グランフォンドでアイスクリームが出ることはあまりないけど、ここでは食べられますから、私のお気に入りです。
ピナレロはイタリアでグランフォンドを開催した最初のブランドで、その経験を日本に持ってきました。だから、ここのグランフォンドも最高なんです。もちろん、過去10年と同じように、この関係を今後も続けていきます」
前日のステージイベントにも登場したルチアーノさん。
写真:海上浩幸、光石達哉
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。