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2016年04月28日

FUNRiDE トレーニングキャンプVol.3レポート みんなで測れば怖くない!? FTP計測会

FUNRiDEトレーニングキャンプVol.3では過去2回より少しレベルの高いプログラムとして、FTP記録会を実施した。

「速くなりたい」「イベントで結果を残したい」という高いモチベーションをもったサイクリストが集まり、ウォークライドの須田晋太郎コーチのもと現在の実力を測った。

今回はFTP記録会の模様をお届けする。

そもそもFTPって何?

計測を開始する前に、まず須田コーチからパワーとFTPについての説明が行われた。パワーというのは自転車を前に進めるための推進力のことである。自転車を前に進ませるのはライダーの筋力であるため、パワーとはトルク×回転数のことをさす。当然ライダーが疲れるとパワーは落ちてしまうため、高いパワーを維持するためには、ペース配分が重要になる。もしペース配分を間違えると、本来ライダーがもっているパフォーマンスを十分に発揮できなくなってしまう。

FTP(Functional Threshold Power)とは、ライダーが有酸素運動域で1時間出し続けることのできるパワーのことを指す値である。筋疲労などを考慮しなければ、理論上は1時間出し続けられるパワーというのは2時間でも3時間でも継続させることが可能であると考えられており、レース中のペース管理やトレーニングの指針として有効活用できる。
実際のロードレースでは走行テクニックやスキルの有無、集団走行による抵抗の軽減が考えられるため、FTPが高い人がそのまま自転車選手として強いということにはならない。
しかし、単独での走行がメインとなるタイムトライアルやヒルクライムではFTPの数値やパワーウェイトレシオ(FTPを体重で割った、1kgあたりのパワー)が成績を大きく左右するのだ。

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計測の前にパワーについて講義するウォークライドの須田コーチ

FTP計測スタート

今回は2つのグループに分けてFTPを計測。まずは全体でウォーミングアップを行ってから、前半のグループが計測を開始する。FTP計測は20分間の全力走をおこなう。須田コーチの巧みな進行もあり、参加者は限界ギリギリまで力を出し切っていた。


20分 FTP計測メニュー

0~5分 緩やかに出力を上げていき、20分間キープできる出力を探す。

5~15分 出力をキープできるようにする。

15~20分 力を出し切れるように出力を上げていく。

※今回はケイデンスは自由、自分が楽に感じる回転数で行う。

※20分間の平均W(ワット)に0.95を掛けた値がFTPの値になる。


 

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力を出し切るためにみんな全力を尽くす。会場には扇風機を用意し、なるべく快適な状態で計測ができるようにした。2グループに分けて、お互いに応援し合える環境で計測を行なった

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ラスト30秒。持てる力をすべて出しきる!

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「まだまだ追い込めますよ~」笑顔で厳しいことを言う須田コーチ

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今回はパワータップの販売を行う、(株)キルシュベルク(http://www.kirschberg.co.jp/)に機材貸し出しにご協力いただいた


~参加者の声~

重田 清行さん

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普段からFTP計測をしていたのですが、自己流でやっていたので、正しい方法を確認したくて参加しました。いろいろ疑問に思っていたことも直接須田コーチに質問し、確認できたので良かったです。今回まわりに仲間がいたこともあり、今までで一番良い数値が出ました。6月のMt.富士ヒルクライムで1時間15分を切ることを目標にしているので、今回学んだことを生かしてトレーニングして行きたいです。


増田 雄輔さん

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むちゃくちゃ面白かったです!一人で走っているとついつい手を抜いてしまうので、手を抜けない状況で自分を追い込むというのは初めての経験でした。まわりのみんなも一緒にがんばっている雰囲気がよかったですね。思っていたよりも、自分のFTPが低かったので、今後FTPを高めていくことを目標にしてトレーニングしていきたいです。自分の実力が数値として出るというのはいいですね。


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今回講師をお願いしたウォークライドの須田コーチはFTP計測会ほか各種セミナーを定期的に実施している。詳細はウォークライドHP(http://walkride.jp/)にて。須田コーチがパワートレーニングに関してのノウハウを余すところなく記した「ロードバイク パワートレーニングの教科書」(http://www.yosensha.co.jp/book/b222119.html)も好評発売中だ。

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