2017年06月06日
【Mt.富士ヒルクライム×ASSOS 大会直前情報】大会当日のウエアはコレに決まり!
ASSOS 2017 IMPRESSION
1.Dry/晴れの日
抵抗を感じない自然な着心地
ここで言う抵抗は、いくつかある。まずひとつ目はタイトフィットすることで、空気抵抗がとても低いと実感できることだ。どうしてもゆったりとしたウエアを着たくなるが、いちどこのようなフィットしたジャージを着て、強い風の日に走ってみてほしい。着衣がどれほどパワーロスにつながっているか、風にはらんだ服を見ていると想像できると思うが、ライディングフォームに合わせた裁断と適度な伸縮性によって、無駄な空気抵抗を生み出さない着こなしが自然に行える。またペダリング時は大腿部分が上下し、ショーツにしわが寄るくらいだ。着圧もほどほどでペダリングしやすいようにカッティングされた(この裁断は洗濯の後に畳むとき、いつも実感する)形状によって、スムーズなペダリング運動が可能だ。グローブのクッション性はやや厚めだが、円柱状のハンドルを握るときに最適な
2.Sunny or Cloudy/晴れ時々くもりの日
ドライのコーデにスキンフォイル スプリング/フォール ロングスリーブをレイヤーすることで、春先のすこし冷えるような気候にも対応できる。富士ヒルにおいては雨は降らないけど薄曇りでちょっと肌寒いな、というときによさそうだ。
ロングスリーブのスキンフォイルは体にタイトフィットするが、伸縮性に優れる縫製と素材によってヒジや肩回りの動きを妨げることなく、当然ごわつきもない。着た瞬間に温もりに包まれるような感じは安心感すら覚える。インナーウエアながら、露出することを考慮したデザインも施されているのが好印象だ。
3.Sunny or Cloudy Ver.2/晴れ時々くもりの日 その2
さきほど紹介した2.のエキップジャージEVO8とスキンフォイル スプリング/フォール ロングスリーブの組み合わせと同等の気温帯に向けたコーデ。より軽くなったのにも関わらず、温かさは据え置きというハイスペックロングスリーブだ。こちらも腕肩回りの動きを妨げない伸縮性で、タイトフィットするが、実に自然に着られるのがいい。シワやたるみも起きにくいので、空気抵抗も低く抑えられそうだ。デザインや色合いも、視認性が高いながらも落ち着きがある。プラスアルファでニーウォーマーを組み合わせるとより温かく過ごせる。
4.Windy/風の強い日
風にさらされているとどんどん体温が奪われて消耗してしまう。特にスタート前に冷えてしまうと、ベストパフォーマンスを出すことが目的ならロスになるだろう。そこで軽量かつプロテクション能力に優れたロングスリーブシェルのウインドブレーカー、sJ.ブリッツフェーダーがオススメ。非常に軽量かつコンパクトで、小さく折り畳めるので、背中のポケットに入れてもかさばらない。走り出して暖まったら脱いでレイヤリングすればいいのだ。また小雨程度であれば、防げる防水性も兼ね備えているので、幅広くシーンで活用できる。
また特筆すべきはレッグウォーマーだろう。この着心地よさというのを示すには柔軟性という表現がぴったりだろう。タイツをはいてヒザの伸展、屈曲を繰り返すペダリング動作を行うと、どうしてもヒザ裏にしわがよりストレスがかかるが、このタイツのしなやかさをもってすれば、まったく違和感がない。太もも上だけでなく、脚部の外側から臀部までひろくカバーしてくれるカッティングは、他のレッグウォーマーにはない設計だ(私の知る限り)。
5.Rainy&DOWN HILL/雨の日&ダウンヒル
標高1000〜2000mの雨は、下界の雨とは大きく異なるので対策を練っておこう。オススメなのが、雨でも走る必要があるプロサイクリストのことを考慮して作られたジャケットだ。防水機能はもちろんのこと、優れた防風と保温性によって極寒時のウインタージャケットとしても使える。つまり下山ウエアとしても活用できる。このウエアの優れている点は、ライディングポジションを取ったときに最適となる袖丈、首部をカバーする眺めの襟や、ごわつきを感じさせない素材感や、風を受けたときにバタつかないフィット感など、素材から裁断までよく考えられた製品であることがわかる。雨だと対視認性が落ちるが、この鮮やかな配色はよく目立つ(ブラックバージョンもあり)。レインニッカーは高い防水性と保温性を有している。生地はジャケットやジャージと比較するとやや重厚な作りだが、ライディングポジションに合わせたカッティングが施され、立位よりもしっかりとくるほどライディングポジションに特化している。よって可動域が大きい脚部においてもスムーズな動きを実現している。防寒、雨天時のアイテムとして絶対的な性能を誇っているといえるだろう。(写真のように)実施に雨天時で使う場面には遭遇していないのだが、不謹慎ながら雨が待ち遠しくなってしまうコーデだ。
写真:和田やずか
文:山本健一
協力:ダイアテック株式会社
関連URL:http://diatechproducts.com/assos/index.html
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得