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2016年03月08日

バラ♥サイ VOL.4(後編)ちゃんぬ さん

「レースに出たらモテるで」って言われたのに……

 

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ちゅなどん:ところで、ちゃんぬ、彼氏はいるの?

ちゃんぬ:いやーーーーーーーーーーそれ聞きます?

ちゅなどん:もちろん聞きますよ(笑)。

ちゃんぬ:マンション買おうかな、と思ってるんですよ。最近ほんまにね。儲かってはないんですけど、一人で生きていく覚悟をきめようかと。

ちゅなどん:でも周りに、面白いおっさ……じゃなくって、お兄さんいっぱいいて、それはそれで充実してるね。別に彼氏じゃなくても。

ちゃんぬ:そうですね。ただ、人生をミスった感じはしますね。最初は「レースに出たらモテるで」って言われたんですよ。

ちゅなどん:でも、おっさ…じゃなくて、お兄さんはたくさん……。
ちゃんぬ:いやいや、そんなん求めてないです!

ちゅなどん:わかった。それはね、ちゃんぬモテてるのよ。ただ、ちゃんぬが求める形でモテてないだけやわ。

ちゃんぬ:あっはっは!望んでないものはないのと同じ!(バッサリ)。「せっかくレースに出たのに全然モテへんし」って言うたら「レースは見てるだけでよかったんやで」とか後から言われて。それ全然話しちゃうやんって。もういいんです。マンション買います。彼氏がどうとかもう考えないです。

ちゅなどん:よしわかった!ちゃんぬはジャージをたくさん売って、マンション買おう!

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ちゃんぬ:やりますよ!実は、第二弾も密かに製作中なんです。このジャージを作ったとき、これを見てくれた海外の女性チームが、デザイナーさんに自分たちのチームジャージもデザインしてほしい、ってオファーがあって、それをすごくデザイナーさんも喜んでくれて。「また何か一緒にやりましょう」ってなったんです。これはもうすぐーーー時期を見て発表します。シュっとしてない、日本一シュっとしてないジャージですよ!

ここで言う「シュっとしてない」というのはスマートでない、イケてない、かっこよくない、という意味ですが、ちゃんぬジャージのデザインはそれがむしろとってもクールなんですよ!

ちゃんぬ:レースに関しては…去年だったら、なーんにも考えずに下から何人やわ、で終わってたんですけど、最近は、あぁ今日は何人出てて、自分の何パーセントに位置してて、トップからどれくらい差があって、とか、前の人から何秒…っていうのを見るようになってしまって。これってやっぱり…ハマってるんですよね?

 

実は海外レースデビューもしたんです。

ちゃんぬ:アメリカでも一回出たんですよ。レース。ポートランドで。
ポートランド在住で自転車好きの女の子が日本に来たことがあって、紹介してもらったんです。そうしたらその子と意気投合して、ちょくちょくメールしてて、一回ポートランドにも遊びにおいでよ、って言ってくれて、いつも買い付けはアメリカの西の方なので「買い付けに行くよ」って彼女に連絡したら、そのタイミングでレースがあるけど出る?って言われたんです。自転車も貸してくれる、ってことになったので、手ぶらでジャージだけ持って行きました。

ちゅなどん:ちゃんぬすごい! どうだった?

ちゃんぬ:アメリカ人、めっちゃ太ってるのにめっちゃ速いんですよ! 女の人!! もうゴリゴリ行くんです。
カテゴリも女子だけで3つくらいあって、エントリーもものすごく多かったですよ。夜のレースで、わたし鳥目でぜんぜん見えないし、直前まで買い付けしてたから、試走もできなくてぶっつけ本番…よくわからんまま走りました。

ちゅなどん:完走した?

ちゃんぬ:完走はしました、ドベで! アメリカはすごいわー!  やっぱりちゃうわって。でもこの【ちゃんぬジャージ】のおかげで現地で声かけてもらえたんです。インスタ(Instagram)で見たことある、とか言ってもらえて。それはすごい嬉しかったですね。Chan Nu Cycling、今はこのジャージだけですけど、これがあってよかった。

コース試走、ちゃんぬの場合

ちゃんぬがシクロクロスシーンに現れたとき、わたしは「ものすごく色鮮やかな人が出てきたなぁ」ととても印象的でした。

 

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ちゃんぬ:レースの時は必ず化粧をするようにしてるんです。それを普通にしたくて。レースの時周りを見ると、すっぴんの女性、多いですよね。レースって、成績も大事なんですけど、こんなにプロのカメラマンに撮ってもらうって、普通に生きてたらまずないじゃないですか。それやのに、しんどそうな顔とか青ざめた顔で乗るのは嫌やなと思って。(コースが)泥のときはちょっと赤いリップのほうがいいわ、とか、芝生やったらオレンジの方が映えるかもしれん、っていうのを試走で見てますね。今日は砂ですけどーーー濃い赤にしますかね。

ちゅなどん:すごい! 試走で決めるのは走るラインじゃなくて口紅の色!? シクロクロスだからこそ、だね。応援してくれる人、観客がいるからこその視点やね。

ちゃんぬ:声かけてもらったらサボれないし、がんばらな、って思います。全然知らん人でも声かけてくれたら嬉しいから。あと、写真を後から見たときに面白いんですよ。ジャージとバイクは全部一緒なんですけど、、たとえば髪の色、髪型がちがうとか、リップの色がちがうと、このレースはここのんや、とか振り返るんです。写真撮ってくれる人も、友達だけ撮るひともいれば、関係なくシャッター切って、しかも疲れてるのにその日じゅうにSNSにあげてくれたりする。大変やのに。そういう人に対しても、なんていうんですか…サービスじゃないんですけど、ちゃんとしたいんです。

ちゅなどん:エンターテイナーだね。自分が楽しむだけじゃなくて、楽しませてるね。

ちゃんぬ:それがあってこそ、楽しめるんです。やっぱりね、見られてなんぼじゃないですか。
レースって、レースだけをやろうとすると、それこそほんまに、何番やった、何%やった、になるんだけど。
そこだけを見てしまうと、まだまだ結果が出ない私にとってはしんどいだけなんですよ。

ちゅなどん:もしかして、これから先、成績が出だしたら変わってくるかも?

ちゃんぬ:ですです。リップなんか塗ってる場合じゃない!髪? 重たいし、空気抵抗が! とか言うようになるかもしれませんけどね(笑)

「アメ村のディーバ」ちゃんぬは見た目のインパクトに目を奪われがちですが、自分のやりたいこと、やりたいスタイルを体現している、しっかりと地に足のついた実業家でもありました。新しく製作中のちゃんぬジャージVer.2も楽しみです。ジャージたくさん売って、ほんとにマンション買ってほしいね。ジャパニーズサイクリストドリーム☆

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(写真/編集部)


大阪は心斎橋、アメリカ村のシンボル三角公園に面したビルの3階にあるちゃんぬワールド、ぜひ足を運んでみてくださいね。男性でもジャージとボトルなら買えるよね!

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Chan Nu 
大阪市西心斎橋1-7-11 橋本ビル旧館321
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