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2026年01月20日

TOMOYAの「どすこい」サイクリング Vol.12 人生初ヨーロッパで年越し!

みなさん、2026年もよろしくお願いいたします。

ポガチャルがKOMを持っていることで有名なColl d’ Rates山頂から、さらに2km激坂を進んだ先にある真の頂上

新年一発目のTOMOYAの「どすこい」サイクリング連載は、12月をどのように過ごしたかを振り返っていこうと思います。

前回の連載でお伝えしたように、現在スペイン南部のカルぺを拠点として生活をしています。
いかにカルぺが素晴らしいかについては、前回の記事で触れているので、ご存じない方はぜひ読んでみていただければ幸いです。

初めてヨーロッパで年越し

今回の年越しは、人生で初めてヨーロッパで年越しの瞬間を迎えました。
せっかくだし自転車の上で……ということで、年越しの瞬間はローラーに乗りながら迎えることに(笑)。
これにはコーチも「自転車バカすぎる」と苦笑い

オンラインでかき集めた日本製食品でお汁粉を作ってみました。

日本の年越しといえば厳かな雰囲気があると思いますが、スペインはパーティー三昧で、年を越す直前から花火三昧……。
おそらく街中のBarなどは大騒ぎだったと思います。
私は一人ですし、お酒も飲まないので、年越しの瞬間を自転車の上で過ごすことができ、満足してから普通に就寝、そんな大晦日と元旦でした。

「2024年12月」と「2025年12月」の比較

2024年と2025年の12月を実際のデータとともに振り返っていこうと思います。

まずは2024年

続いて2025年

なんと時間と距離ともに減っている! と一瞬思いましたが、高度上昇の項目(獲得標高)に注目してみてください。
2024年12月が24,691mなのに対して、2025年12月は43,629mと、約1.8倍でした。

1ヶ月という単位で見たときに、約94時間と約88時間の差より、約25,000mと約44,000mの差の方が遥かに大きいことは言うまでもありません。
全体の走行距離を全体の時間で割ってみても、約1.8倍も上った2025年12月の方が速いという結果になりました。

数字だらけで分かり難いかもしれませんが、データからも練習環境の良さ、内容の充実度が見て取れると思います。

平均速度に関しては、信号が圧倒的に少ないことを鑑みると同じ獲得標高の場合カルぺの方が速くなるのは当然ではありますが、獲得標高が増えていることを考えると、やはり練習内容が充実していたと結論づけて良いと思います。

では、どのような練習をしたのか

SFR

オフシーズン序盤は、びっくりするくらい「SFR」が多かったです。
国によっては「トルク」と呼ばれたりするこの練習は、皆さんご存知の通り「重いギア+低回転」で坂道を登り、トルクをつける為、トルクの出し方を身体に覚えさせる為の練習です。

小型ドローンで撮影

YoutubeのVLOGをご覧いただいている方はご存知かと思いますが、本当に頻繁にこの練習が組み込まれていました。
ケイデンスでいえば40から50回転で坂道を反復する日々が続きました。

斜度20%

Zone2からテンポ

ひと通り先ほどのSFRを行った後は、こちらも定番の「Zone2からテンポ」強度での上り反復練習が組み込まれていました。

これがまた大変で、最初は10分走を3~4本行い、20分、30分と段階を経て、最終的に45分x3本という長時間の反復練習へと進んでいきました。

上り坂にはこと欠きません

再現率を上げるために、同じ峠でひたすら反復する日々でした。 強度的には絶望的な強度ではありませんが、一本あたりの時間が長くなると退屈に感じます。

この練習は本当に良かったと感じていて、例えば最初の頃と最後の方では、同じ強度でも明らかに心拍が抑えられていたり、目にみえてコンディションが向上しました。

またこの手の練習は、冬場の日本で行うことが非常に困難(そもそも冬場に45分上り続けられる峠が存在するのか……)なので、その点でもここで過ごして本当に良かったと感じています。

グループライド

もともと一人で淡々と練習することが好きなタイプなので、前述した退屈な反復走も楽しくこなせていたのですが、定期的にグループライドにも参加しました。

主にスペイン人プロ選手たちとグループライド

ヨーロッパでの生活も長くなってきた? ことで知り合いも増え、プロ選手が集まる土地柄もあり多くのグループライドが行われています。

実際に同じようなレースを走ることになるであろう選手たちと走ることで、パワーなどのデータだけでは計り知れないコンディションを確認することができるのがグループライドのいいところです。

50kg台のクライマー選手と走って足試し

実際に体重差が15kg近くある軽量級の選手の10分走について行くことができたり、データだけではなく、相対的に見てもコンディションが上がってきていることが確認できました。

まとめ

最後にこのオフシーズンを振り返って

「今後ヨーロッパで選手を続けていく限り、日本で年を越すことは絶対に避けたい」

という結論に至りました。
年末年始は家族と過ごしたいし、友達とも……と思わなくはないですが、あまりにもQOT(クオリティー・オブ・トレーニング※勝手に命名)に差がありすぎて……。

世界最高峰の選手たちがこの場所に集結して、世界最高峰のクオリティの練習を積んでシーズンインしていくのが現実なので、「東京でできることを最大限」のようなこれまでの考えは完全になくなりました。

まずは最低限スタートラインとして、「同じ環境」から始めないと、そもそも大きすぎる「差」が、縮まるどころか広がり続ける一方だと思います。



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過去の記事
Vol.1 自転車ロード選手・小山智也
Vol.2 今シーズンまでの振り返り、そしてこれから
Vol.3 バイク「BH ULTARALIGHT」ご紹介
Vol.4 冬場のトレーニング振り返り
Vol.5 怒涛の1月、2月
Vol.6 今どきのプロはサイコンのこんな数値を見て走ってる
VOL7.月の半分?レース三昧(前編)Tour of Hainan(2.Pro)
Vol.8 月の半分?レース三昧(後編)Presidential Cycling Tour of Turkiye(2.Pro)
Vol.9 2025年の振り返りと2026年の展望
Vol.10 プロチームのウエア事情
Vol.11 プロサイクリストにとって冬場の聖地?スペイン カルぺの実態に迫る!


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