2023年09月30日
Hijiri Oda -Ostwind- Vol.8「チューブレスとチューブラーどちらも好き」
最近はロードレースプロトンのなかでチューブレス化が進んでいる。
やはりホイール+タイヤの重量的にチューブラータイヤを選ぶ選手もいるが、ホイールがフックレスになり重量も軽くなった上にタイヤも薄くなりで、そこまで大差がないのではないかと個人的には思っている。
チューブレスの好きなところ
チューブレスタイヤのメリットは路面との接地感とリム打パンクのリスク軽減。またチューブレスインサートを入れることにより万が一パンクしたとしても走れるのでグラベルレースではチューブレス一択なのではないかと思う。グラベルレースに出たことがないのでなんともいえないが、シクロクロスバイクでジーブロードや森林区間を繋いでロングライドする時はチューブレスタイヤをチョイスする。
またロードでもチューブレスタイヤをチョイスする。
「チームスポンサーの関係だろ 笑」なんて言われそうだが、28cチューブレスをぜひ使ってみて欲しい。
25cクリンチャー、25cチューブレスと使ってきたが、28cチューブレスが1番好き。
コクピットから見えるフロントタイヤの太さからくる精神的安心感はものすごい。
またエアボリュームがあるので路面のガタガタもだいぶ吸収してくれる。コーナーでの安定感もあり、転がり抵抗は確かに太いからなと思っていたが、自分自身はそこまで気にならず、ヨーロッパの私たちが出走したレースでも28cをチョイスする選手も多い印象だった。
もしライド中に小さな穴が空いてしまった場合でもシーラントで塞がればパンク修理せずに走り続けることができる。
でもチューブレスはいいことばかりではない。
クリンチャーの場合タイヤに少し穴が空いても使うことができるが、チューブレスの場合シーラントで止まらなければチューブを入れてクリンチャー運用するかタイヤを買い替えなければならない。
シーラントで止まらなかった場合は本当に悲惨だ。
噴き出るシーラントで自転車は汚れ、パンク修理する時もシーラントで手が汚れる。
近くに水道があればとても楽になるのだが山奥でパンクした時は大変だった。
トレーニングではパンク修理のことを考えてクリンチャーを選択する選手もいるのでそこはどこを取るか次第だと思う。
私はトレーニングでもチューブレス派。
さてここまでチューブレス愛を語ってきたが、タイトルにある通りチューブラーも好きだ。
シクロクロスではチューブラー
私はシクロクロスの空気圧は1.3bar〜1.8bar程度で使っており、タイヤを潰して走る。
チューブラーとチューブレスではもちろん機構が違うのでタイヤの潰れ方も違う。
イメージ的にチューブラーは綺麗に楕円に潰れるけれど、チューブレスの場合ビードで引っ掛かっているため台形みたいな形で潰れる。
チューブレスは、ビートがあり、ケーシング(タイヤのサイド)も少しのダメージでサイドカットしにくいようにゴムで丈夫に作られている。
チューブラーは、リムセメントでタイヤをくっつけるためビードはなくケーシングも布タイムのものがあり柔らかい。
2.5barくらい空気が入っていればそこまで気にならないのだが、流石に1.7barを切ってくるとビードの存在を感じる。
丁寧に器用に走れる選手なら問題無いと思うが、レース中にラインを変えたり轍を乗り換えたりと勢いよくタイヤをねじった時に“ビードが落ちそうで怖いな”って思い、使う勇気が出ない。
チューブレスの場合はタイヤさえ持っていればレース会場で当日変えることも可能だ。チューブラーの場合、タイヤを剥がしてから貼ることは現実的に難しい。
ドライコンディションの日にマッドタイヤのチューブラーで走るよりドライタイヤのチューブレスで走る方が速いと思うのでここはチューブレスのメリットだなと思います。
またリム打ちリスク的にもチューブレスの方が優勢なのかなとも思います。
ただ海外のシクロクロスではまだまだチューブラー主流。
なのでチューブラーを私は選んでいます。
シクロクロスのタイヤの話は書いても書き足りないので今回はこの程度にしておきます。
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よろしくお願いします。
写真と文:織田聖
hijirioda.stores https://hijirioda.stores.jp/
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著者プロフィール
織田聖おだ ひじり
1998年生まれ。 2023年シクロクロス全日本チャンピオン。 ロードレースはマトリックスパワータグ、シクロクロスは弱虫ペダルサイクリングチームに所属。 レースなどの情報はInstagramやブログからどうぞ (https://hijirioda.com/)