2023年03月12日
新連載 Hijiri Oda -Ostwind- Vol.1「織田 聖」
2023年シクロクロス エリート全日本チャンピオン、そしてUCIコンチネンタルチームに所属しヨーロッパを中心に各国でロードレース活動を続ける自転車競技選手の織田 聖さんの連載をスタートします。織田選手はロードレースとシクロクロスの2つに集中して競技生活を続けています。そのレーサーとして日常や、日々思うことを綴っていただきます。
タイトル -Ostwind- この由来については、ご本人の言葉でまた別の機会に。
初めましての方も多いと思います、織田 聖(おだ ひじり)です。
–いきなりですが、自転車競技と聞いて何を想像しますか?
普段生活をしていて1番知名度が高いなと思う競技は競輪。
最近は弱虫ペダルのおかげでロードレースの認知度も上がり『弱虫ペダルのやつ』と言えば、大体イメージが伝わることも多い気がします。
しかし、シクロクロスのことはあまり知られていないと感じています。では、どう伝えようか。
そんなことを思いながら日々過ごしております。
シクロクロスが好きだから
–私の自転車遍歴
4歳の誕生日にBMXを買ってもらい、埼玉県川口市のゴリラ公園に連れて行ってもらった。そこからBMXレースを始め、13歳からシクロクロス、18歳からロードレースとMTBクロスカントリーと色々な競技に触れてきました。
そして今現在、ロードレースはアメリカ籍の UCI コンチネンタル サイクリング チーム、EF Education-NIPPO Development でヨーロッパをメインに、シクロクロスは先日シーズンが終わりましたが、弱虫ペダルサイクリングチームで活動しています。
–ロードレース選手なのになぜシクロクロスを続けるのか。
好きだから。まず第一にこれがくる。
同じ会場でも同じコースレイアウトでも天候次第で全く違うコースになるし面白い。
タイヤのトレッドパターンの違いや空気圧の違いで自転車の走りが変わる。
空気圧を0.1bar変えると乗れなかったはずの泥区間が面白いくらい走れるようになる。それってワクワクしませんか。
そしてロードシーズンと被らない競技なのも取り組みやすい点。
MTBクロスカントリーにも参戦したことあるし、取り組みたいと思うこともあります。
『マチューやピッドコックは取り組んでるじゃん!』
と言われたらそれまでですが、私は欧州のロードレースに挑戦している立場。MTBのトレーニング時間を作ることは難しいですし、もしその時間が作れるのであればロードレースのトレーニングをしたいと感じてしまう。夏場に2つの種目に集中するのは難しいと感じています。
しかしシクロクロスのシーズンは冬場。元々ロードレースのオフシーズントレーニングとして始まった競技だけにシーズンがずれているため取り組みやすいのです。
–シクロクロス兼任選手の活躍
最近ではロードレースの日本語中継でもよく耳にする言葉。
マチュー、ワウト、ピッドコック、スティバル、マリアンヌ、ルシンダなどロードレースとシクロクロスを兼任している選手は多い。
アメリカやスイス、スペイン、フランスのシクロクロストップ選手もロードレースに参戦しています。
悪路をシクロクロスの細いタイヤで走るテクニックを身につけることができれば、舗装路では少し余裕をもって走ることができるのではないでしょうか。
少なからず両立するメリットはあるのではないかと思っています。
今回はシクロクロスからロードレースへの切り替えのタイミングだったのでいきなりですが、このような記事を書かせていただきました。
次回からはロードレースシーズン始まっていると思うのでロードのことを。
それでは。
写真と文:織田 聖 https://hijirioda.com/
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Instagram https://www.instagram.com/hijirioda/
著者プロフィール
織田聖おだ ひじり
1998年生まれ。 2023年シクロクロス全日本チャンピオン。 ロードレースはマトリックスパワータグ、シクロクロスは弱虫ペダルサイクリングチームに所属。 レースなどの情報はInstagramやブログからどうぞ (https://hijirioda.com/)