2020年08月09日
【日本縦断ギネスレコーズチャレンジ】Day4 福井県越前市(武生)〜新潟県胎内市 444km 最長走行距離更新
タフな選択を強いられた日
概算で445kmという今イベント最長の1日が始まった。
肌を撫でる風は心地よいものの、中盤から雨天に見舞われ悪天候の中の挑戦となった。
午前4時53分、予定より23分遅れでスタート。日ごとにリセットするためにはレスト時間を削るしか方法はない。
変更となったルートデータをガーミンにダウンロードするための作業が、スタート時間を犠牲にするくらい重要なタスクだった。なぜならこれほどのロングライドでは予行練習を行うことはまず不可能に近い。マップアプリ独自のアルゴリズムで生成されたルートに依存せざるを得ない。
スタート直後は平坦基調。高岡らしい快調なペースで進む。研ぎ澄まされた正確なペダリングが戻ってきた。その様子をみて帯同するスタッフは安堵し高揚した。
しかしストップアンドゴーの多いコースレイアウト、また天候が崩れ始めると、徐々に調和が崩れてきた。序盤のペースは高岡本人の無意識なる焦る気持ちがそうさせたのか。徐々にスピードを維持できなくなった。
次第に食欲も落ちていく。慢性的な睡眠不足が体を予想以上に蝕んでいる。
しかしペダルを回して前に進まなければならない。
距離がわずかに短縮できる内陸コースの信号を取るか、海岸沿いをトレースするアップダウンを進むか。高岡の意向もくみつつ、海岸沿いの進路を選択した。
しかし疲労困憊のギネスレコードパーティにとっては、非常にストレスのかかるコースであった。 沿岸=平坦かつ信号が少ないイメージだが、実際には延々と先が見えないアップダウンが続いた。絶好調ならむしろ「楽しい」と言いそうなコースだが、ひとつひとつの上りがボディブローのように効いているのが見て取れる。
さらに初見で進むには複雑なコース設定も問題となる。国道などの街道を進んだ方が速い。ナビのルートから外れて走るようになり、自然と走行距離も伸びる。
温かい夕食を摂ると、気持ちも明るくなった。しかし同時に眠気をさそう。
そして食べたはずなのにペダルが重い。前に進まない。
慢性的なハンガーノックのような状態だったのだ。
強い眠気にも耐えられず、休憩ポイント以外で初の仮眠をとることになった。
深夜の仮眠。走るために起きなければならない辛さ。
まさに意地で胎内市へ向かう。スタッフもその意思を尊重する。ギネスレコードのために。
午前3時前に胎内のホテルに到着した。走行距離は実に443.8km。4日目にして最長距離を更新した。
睡眠をしっかりとるために、スタート時間をさらに遅らせるだろう。
そこでどれだけの体力と気力は回復できるだろうか。
奇跡は起きないだろう。5日目も厳しい状況であるには変わりないが、諦めずにペダルを回す。
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著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得