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2016年01月28日

バラ♥サイ VOL.2(後編)今井美穂さん

まるで家族のようなチームCycleClub.jp

自転車を始めて4年ほどというみぽりん。この間、毎週末を一緒に過ごしている家族のよう、と彼女自身が何度も言葉にする仲間たち。どんなチームなのでしょう。

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(写真提供:Masashi ICHIFURU

みぽりん:中心となるメンバーは6~7名(はっきりした人数はわからないそう)で、始めた頃、土曜日になると走りに行って、ランチ食べて、いったん家に帰って着替えて、また夜集まってごはん食べて、翌朝また集まって一緒に走って……毎週末、まるで合宿みたいにして時間をすごした仲間たちとは、まるで家族のような絆が育っています。今はだんだん、自分たちの時間も大事にしよう、プライベートも作ろうよ、ってなってきましたけどね(笑)

ちゅなどん:今、彼氏はいないんだよね?

みぽりん:自転車に乗っている女の人につきあってくれる男性って……本当に理解がないと難しいんじゃないかなぁと思います。特に私みたいな、怪我がつきまとう競技をしていたり、時間もお金もかかるし、土日はずっと自転車乗っていたいし、家族のように付き合っているクラブのみんなとも仲よくなってほしいし。

ちゅなどん:なかなかハードルが高いですね! 一言でいうと包容力ってことかな。今は恋よりも、シクロクロスとCycleClub.jp(以下:CCjp)の活動に夢中のみぽりん、ということのようです。

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オフシーズンの活動の中心はクラブライド

ちゅなどん:日本では秋から冬、春先までがシクロクロスのシーズンですが、オフシーズンはどんな風に過ごしているの?

みぽりん:CCjpのクラブライドを毎月1回、開催しています。これはチームのみんなでルートを作り、試走をし、参加者を公募してみんなで楽しむイベントです。きっかけはRapha Gentlemen’s Race KYOTO(以下:RGRK)に出ることになって、当時はまだチーム名もない! ジャージもない! 私たちがチーム名を決め、ジャージをデザインし、グラベルがルートに含まれると聞いて、群馬でグラベルを探し求めて走りに行ったんです。これがとても楽しかった。この楽しみを私たちと一緒に共有して欲しいということで、最初はRGRKで出会った人を中心に声をかけて、群馬で開催していました。ここに参加してくれた方が次の回ではお友達を連れて来てくれたりしてだんだん参加者が増えていきました。

ちゅなどん:ライドのルートは毎回違うの?

みぽりん:そうですね。毎回変えています。1回のライドをやるために試走は2回ほど。この試走のペースが速く負荷が高いので、私にとっては良いトレーニングにもなっています。結果、1年中走り続けていることになっていますけど。昨年は群馬県だけではなく、県外でも開催するという挑戦もしました。

拡張するCycleClub.jpのクラブライド

ちゅなどん:なるほど。群馬のチームなのに、群馬を飛び出しちゃったんだ。でもよく知らない土地で開催できたね。

みぽりん:これまでに群馬でのライドに参加してくださった方から、“自分たちの地元にも見せたい景色があるよ”、“CCjpのような楽しいライドをやってみたい”というお話があって『だったら一緒にやろうよ』って。ルートはその地元の方がひいてくださるんですけど、ちゃんと試走にはいきます。実際に走って、難しそうなところや面白くないところは修正してもらったり。

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ちゅなどん:CCjp的に面白くない、とはどういうところかな?

みぽりん:たとえば流れるようなアップダウンは気持ちがいいけれど、キツいアップダウンを繰り返すところは走っても辛いだけだから外しますね。あとサイクリスト的に定番というか、みんなが走っているような道は外します。敢えてそこを私たちが取り入れることもないだろう、ということでコースを大幅に変えてもらったこともあります。あと、普段から補給食を手に入れるときはコンビニをなるべく使わないようにしています。腰が曲がったおばあちゃんがやっているような商店になるべく立ち寄るようにした方がいいじゃないですか。

ちゅなどん:うん。それはとってもすてきだわ。今や募集をかければかるく30人は集まってしまうCycleClub.jpが、アレンジするライドの楽しさの秘密はこのあたりにありそう。2016年のクラブライドは3月くらいからスタートするの?

みぽりん:3月から9月まで毎月1回、日曜日に開催します。ルートを作って、試走をして、Facebookページで告知をします。参加表明をしてくださった方でグループページを作り、そこで当日までくだらない話し(笑)を重ねて、当日を迎えます。知らない人同士でも、テキストベースで交流をして当日を迎えるので、みんなが楽しく走れています。そして、ライドが終わったあとはそこにみんなが撮った写真をアップデートしたりして、終わったあとまで楽しめますね。

ちゅなどん:SNSをフル活用してるね。

※ちゅなどん注 これまでのライドの模様はInstagramのハッシュタグ #ccjprideで見ることができます。興味があるひとはぜひご覧になってみてください。ライドにも参加してみてくださいね。

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みぽりん:わたしたちはみんなにオープンです。みんな寄っといで! って感じ。自分たちのフィールドの中で面白いと思うことをやって、訪れる人にも一緒に楽しいね! って言ってもらいたくて。たとえばルートに盛り込んでいるグラベルを初めて走るという参加者も少なくなくて「えー!こんな道!(走るの?)」ってびっくりされるんですけど、最後はみんな笑って上ってて。そんな人が次に会った時にはシクロクロスバイクに乗っていたり、シクロクロスのレース会場で再会したり。そうするとまたみんなで応援したり、と輪が広がって繋がりが深まっていきます。

ちゅなどん:私が知る、いわゆる“チーム”というのは往々にしてそこに所属するメンバーのために存在するもの、になりがちなところ。ですが、CycleClub.jpは「みんなに開かれた」チームという意味でとても素晴らしく、まれな存在のように感じます。クラブライド、私も今シーズンはぜひ参加させてください。今日はありがとうございました。残りのシーズンもがんばってね!


(写真:編集部)

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