2021年01月08日
【MCT 中鎖脂肪酸】MCTを摂ってロングライドへGO! その結末とは!?
MCTで脂肪をエネルギーとして利用しやすく!
実際に「MCTの“持っている能力を引き出す”脂質のパワー」を体験していただく…… ということで、市民アスリートの湯尻淳也さんにご協力をいただきました。
MCTとサイクリストの親和性の高さについては、前回までのレポートで触れていますが、ちょっとだけおさらいしましょう。
▷消化吸収がよくエネルギーになりやすい
▷良質なエネルギー補給で、内臓脂肪減少のサポートにも
▷今注目のケトン体はMCTから効率的に作られる!
ということで、サイクリングのような活動時間の長いアクティビティには、MCTは抜群に相性が良いというわけです。
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MCTオイルを使ってみようと思った動機は?
➖➖➖この企画については快諾していただきましたね。
湯尻さん●「トライアスロンの中でもロングディスタンスを中心にやっているので、脂肪を効率よく使って走ることができれば、パフォーマンス向上につながると考えたためです。
また、脂っこいものを好んで食べている傾向があるため、この機会に食生活を少しは見直すきっかけになればよいと考えました」。
摂取方法は?
➖➖➖日常生活の中に、どのように取り込んでみたのですか?
湯尻さん●「基本的には朝に摂っています。食事とは別に単体で摂るときはゼリータイプをそのまま食べていました。個人によると思いますが、食べやすい味になっていると感じています
プロテインを飲むときには、粉末のタイプをプロテインと一緒にシェイカーに入れています。今は抹茶ラテ味のプロテインを飲んでいますが、MCTオイルの粉末自体には味はないみたいなので変なクセもなく、全く違和感がなく摂れていますね」
効果について
➖➖➖MCTの効果を実感するような場面はありましたか?
湯尻さん●「日々の体調については、劇的な変化があるわけではありませんが、寝起きなどはよくて、体調は安定しているように感じます。
トレーニングの際には、もともとそれほど補給を頻繁にする方ではないのですが、MCTオイルを摂ってからは、さらに効率よくエネルギーを使えているように感じます」
実感を得るため200kmオーバーのロングライドに挑戦
湯尻さん「そして、その効果を端的に確かめようと、先日、自宅から浜松まで(約240km)をソロで走ってみました。
朝食は普通に摂り、ゼリータイプのMCTを1本。
あとは、ボトルに8本分の糖質主体のエネルギージェルと、ゼリータイプのMCTを1本を持ってスタートしました。
あいにくの雨で2度ほどトイレ休憩のためにコンビニエンスストアに寄りましたが、それ以外はノンストップで、エネルギー補給は上記の内容で足りてしまいました。
経過時間としては10時間くらいかかったことを考えると、びっくりするほど効率よく走れたのではないかと思います。
これもMCTによって脂肪をエネルギーとして利用しやすくなったのかもしれません」
そこで、ラン先生に湯尻さんのロングライドの内容を検証してもらいました。
体脂肪をしっかりエネルギー源として使用できている証拠
ラン先生「240km…! さすが…!! の一言です。
10時間以上のライドですので体重から予測される消費カロリーは5000kcalを超えているのではないでしょうか」
「体内に貯蓄されている主なエネルギー源は脂質から作られる体脂肪と糖質から成るグリコーゲンの2種類です。
運動時は主に糖質由来のグリコーゲンが使用されていますが、体内に貯蓄されているグリコーゲンは多く見積もっても1600kcal程度です。10時間以上のライドを、この量の補給食と体内のグリコーゲンだけでまかなうことはできないので、体脂肪をしっかりエネルギー源として使用できている証拠ではないかと思われます。
また、MCTをライドの前に摂取されている点は、タイミングとしても大変素晴らしいと思います。中鎖脂肪酸の消化吸収は脂質の中でも早い部類ですが、吸収分解に時間がかかる脂質をライド前〜序盤に補給しておくことで、後半の”持ち”がよくなるのを実感できたのではないでしょうか」
「普段のお食事に関しては、”茶色い”食事を存分に楽しまれていたのではないでしょうか?(笑)
長時間ライドのあとはもちろん揚げ物を食べても足りないほどのカロリーを消費しているので、お食事を堪能していただく分には構いませんが、炭水化物も意識して摂取するとより疲労回復に効果的です。
ライド終了直後に炭水化物を摂取することで筋グリコーゲンの回復が促進され、翌日の疲労感が変わってくるはずです」
ラン先生も驚かれていたロングライドでの省エネぶり。MCTをうまく活用することで、摂取したカロリーを効率よく使えたようです。
体を動かすエネルギー源として脂質を利用することができるように脂肪をエネルギーとして利用しやすくなることで、長時間にわたってもっと速く走れるようになるかもしれません。
写真:小野口健太
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得