2019年07月12日
【みんなのタイムトライアルジャパン2nd stage&スプリント・オブ・富士山】富士ヒル前日に繰り広げられた、熱い戦い!
国内唯一のタイムトライアルシリーズ戦「みんなのタイムトライアルジャパン」。2019年シーズン第2戦が6月8日、Mt.富士ヒルクライム会場近くの特設コースで開催された。梅雨入り直後で天候が心配されたものの、当日は太陽が顔を出し、良好なコンディション。初級者から本格的なTT競技に取り組む選手まで幅ひろい層の63名がエントリーし、それぞれが「自分との戦い」に挑んだ。
翌日のMt.富士ヒルクライムにも出場する選手が多く、コースの特性もあってロードバイク率が高めな印象。タイムトライアルバイクやDHバー、TTハンドルなども使用OKで、自慢のTT機材で参加する選手の姿もあった。
フラットなコースで行われた第1戦(彩湖道満グリーンパーク)と異なり、今回は平均4.5%の緩やかな勾配が続く直線の多いレイアウト。「クラシック」「セミクラシック」の区分はなく、すべての選手が2.5kmの特設コースを疾走した。
上位タイム4名によるスプリント・オブ 富士山
すべての選手が走り終えた後、第2戦限定の“もう一つの戦い”がセッティングされた。その名も、「スプリント・オブ・富士山」。タイムトライアル上位4名による、ロードレース形式の順位決定戦だ。ゴール地点でギャラリーが見守る中、熱戦が繰り広げられた。
女子は、早い段階で集団を飛び出した榎本美帆さん(MIVRO)が、2位に26秒あまりの差をつけ、6分26秒544で圧勝。翌日のMt.富士ヒルクライム・主催者選抜クラスでも首位となり、「完全優勝」を遂げた。
男子は、残り300mでレースが動いた。互いに仕掛け合う中、集団左端から岩島啓太さん(MIVRO)がするりと抜け出し、そのままフィニッシュラインへ。6分2秒997で接戦を制した。
◆ スプリント・オブ・富士山 男子
優勝:岩島啓太さん
2位:西村基騎さん
3位:山本勝太さん
ディスクホイールでTTに参加し、順位決定戦はスプリントに対応するためロードバイクに乗り換えた岩島さん。「今回は得意な(コース)レイアウト。脚が残っていたので、最後は一気にアタックできました。チャンピオンジャージが着られてすごく嬉しいです」と喜びを語った。
◆ スプリント・オブ・富士山 女子
優勝:榎本美帆さん
2位:望月美和子さん
3位:石井美絵さん
タイムトライアルレースに初めて出場したという榎本さん。「TTはペース配分が難しいですね」としながらも、「楽しかったです! 長い距離じゃないし、勾配もきつくない良いコース。富士ヒル前の良い『刺激入れ』になりました」と笑顔を見せた。
■参加者の声
あふれる機材愛で、いつの日か表彰台へ! / 小坂悠人さん
「TTバイクOKだったので、コースは度外視。機材第一で臨みました」と話すのは、ひときわ目を引く”痛ディスク”で出場した小坂さん。「東方project」のキャラクター・霧雨魔理沙をあしらったホイールが際立つよう、ワイヤーはフレーム内蔵にするなど、随所にこだわりが。「この機材と一緒に表彰台の一番上に立つことが目標です!」
「妻はTT、夫は富士ヒル」 夫婦で楽しむ2日間 / 萩野谷茉那美さん
お子さんがまだ小さく、今回の富士ヒルはご主人の応援に徹するつもりだったという萩野谷さん。「前日にTT があることを知って、『参加しちゃおうかな』って(笑)」。レース中はご主人がお子さんを見ながら応援し、夫婦二人三脚で走りきった。「将来は子どもと3人でチームを組んで出場したいですね」と夢を語ってくれた。
悔しい結果も、家族でタイムトライアルを満喫! / 柿原裕介さん
1stステージに続いて出場した柿原さんは、「序盤抑えて全力を出し切りましたが…みなさん早いですね」と悔しそう。「でも、短い時間集中して力を出せるTTは自分向き。いつか入賞したいです」と意欲も語ってくれた。レース後は、奥さまと2歳のお子さんと3人で、会場そばのテーマパーク『富士すばるランド』を満喫。家族で一日を楽しんでいた。
★競技結果はこちら
2nd Stage反映のポイントランキングはこちら (2019年7月19日 ランキングを更新しました)
次回は2019年シーズン最終戦 9月7日(土)に開催します
次回の「みんなのタイムトライアルジャパン」は、ついにシーズン最終戦となる3rdステージ。9月7日(土)、「富士チャレンジ200」開催当日の富士スピードウェイを舞台に、TTバイクOKの本格レース「クラシックTT」(2周・約9km)、初級者も気軽に参加できる「セミクラシックTT」(1周・約4.5km)の2種目で競われます。
エントリーは、8月15日(木)まで。風を裂き、自らの脚で勝負するタイムトライアルの楽しさを、あなたも味わってみませんか?
大会詳細はこちら
エントリーはこちら
関連URL:みんなのタイムトライアルジャパン http://www.timetrial.jp/
Mt.富士ヒルクライム https://www.fujihc.jp/
写真:小野口健太、武智佑真、海上浩幸
文:佐藤史親
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。