2021年06月14日
【ELITE】リニューアルを果たしたディレート XRをインプレッション
フラッグシップと同レベルのスペックながらもリーズナブルな価格を実現したのがディレート XRだ。
前型(当モデルは3代目)と比較しても最大再現勾配が24%にアップし、パワーメーターの精度もより磨かれている。さらにカセットスプロケットが付属しているというのも嬉しい(カセットスプロケットが付属しないディレートXR-Tは 税込価格:119,900円)。
箱から出してすぐにワークアウトをスタートできるのだ。
本体はダイレクト・トランス ミッション方式で静粛性に非常に優れており、低振動なのも特徴。またしっかりとした躯体で安定感に優れているのも乗りやすさのひとつだろう。
1年間の無料ライセンスが付属されるエリート純正の高機能トレーニングアプリ「my-E-Training」や大人気の「Zwift」などアプリを使ったさまざまなトレーニングが可能なのもポイントだ。
SPEC
税込価格:126,500円
サイズ:840×650mm(設置)、300×650×550mm(収納)
◇ 重量:約16kg
◇ 自動負荷・最大再現勾配24%
◇ ANT+ FE-C、Bluetooth Smart 双方向通信(スピード、ケイデンス、出力を送信)
◇ 光学センサー式パワーメーター内蔵(誤差±1.5%)
◇ 130-135mmQR、142×12mmTA 対応(アダプター使用で135×10-12mm、148×12mmに対応)
◇ 付属品:my E-Training1年間無料利用ライセンス、11速カセットスプロケット(装着済み)、ライザーブロック
◇ 心拍データを利用する場合は、 別途測定装置をお買い求めください。
◇ カンパニョーロ用フリーハブボディ、スラム用ボディは別売。
TEAM UKYO 小石選手のDIRETO XRインプレッション
滑らかな勾配変化、自然な乗り心地
スマートローラーは固定されているので、どうしても偏りみたいなものがありました。しかし、そういったものを感じませんでした。
今回はズイフトで体験してみましたが、勾配の変化にたいして滑らかに負荷が加わっていき、画面に表示される勾配(%)は実際の走りにとても近くリアルでした。
チームで使っているスイートは低価格でコンパクトに畳めるというメリットがありますが、走った質感はディレート XRの方が明らかに上質ですね。
そのほかのアイテム
【コラム・小石選手に聞く】ヒルクライムのための基本トレーニング
私たちでも1時間のヒルクライムレースに挑むなら、一例として30分の上りを2本、といった練習をします。つまり長い上りに合わせた長い時間のトレーニングが必要になります。
今はトレーニングのコーチングを簡単に受けられる時代なのでコンサルティングしてもらうのが近道ですが、もはやただ乗るというのは正直遠回りな方法です。
注目されているSST(スイートスポットトレーニング)に取り組むのもいいですね。ただこれはゾーンが狭すぎて、初心者にとってはそのゾーンをねらって維持する練習は難しいと思います。
そう考えるとひとつ下のゾーン3や、テンポ走を30〜40分止まらずに続けてみるとよいと思います。
とくに都内では1〜2分の全力で頑張れる坂はありますが、余裕がある強度で漕ぎ続けられる場所はありませんから、スマートトレーナーをうまく利用して効率の良い練習をしてみてください。
写真:小野口健太
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ELITE
https://www.riogrande.co.jp/brand/node/2437
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得