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2016年06月30日

3モデル インプレッション VOL.17 / BOMA編 プロローグ

3モデル インプレッション VOL.17 / BOMA

◆3モデル インプレッションの定義◆

エアロロード、ノーマル、エンデュランスロードと3つのカテゴリーを有するブランドをセレクトし、この3カテゴリーの代表モデルを各1台、合計3台インプレッションするというもの。ブランドのイメージ、それぞれのカテゴリーに特化したバイクの評価、3モデルを総合した印象と比較など3人のライダーが多角的にレポートします。

BOMAは2006年、ASKトレーディングのオリジナルブランドとして誕生した。この商社は前身をカーボン繊維商社とし、カーボンフレーム生産のバックグラウンドが確立されていたわけだ。企画開発、材料、生産、配送まで一貫して管理することができるため、タイムリーなデリバリー、高品質なうえリーズナブルに製品化することができていてる。また、プロダクツはフレームのみならず、ホイールやハンドルステム、サドルやアクセサリーまで手がけている。今回はスタンダードモデルにヴァイドpro、エアロロードモデルにラソア、コンフォートモデルにコフィIIをチョイス。テストライドを行なった。


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ヴァイドPro◆プロロードレースチーム那須ブラーゼンとの提携から生まれた“Pro”シリーズ第2弾。現行の高剛性エアロフレームの『VIDE』の形状はそのままに、新世代の高弾性ピッチ系60tおよび1Kカーボンを使用している。さらに積層数、積層角度を再考し、さらなる高剛性に進化したプロスペックバイク。■フレーム:60t/HM 1K仕上げ■フォーク:オリジナルカーボンフォーク■試乗車のコンポーネント:シマノ・デュラエース■ホイール:BOMA・TH11CC■完成車実測重量:6.5kg(ペダルなし)■カラー:カーボンブラック・クリアー■サイズ:S(450)、M(480)、L(510)、XL(540)■価格(税抜):300,000円(フレームセット、付属品:シートポスト)

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ラソア◆エッジを効かせてエアロに徹底したフォルム。高剛性なダウンチューブ、そしてチェーンステイに振動吸収性の高いシートステイを合わせ、エアロロードながらも快適性を兼ね備えている。ビルドインバッテリーやダイレクトマウントブレーキキャリパーなど最新のコンポにも対応している。■フレーム:T700/HM 3K 仕上げ■フォーク:オリジナルカーボンフォーク■試乗車のコンポーネント:シマノ・デュラエース■ホイール:BOMA・TH-10C■完成車実測重量:6.8kg(ペダルなし)■カラー:マットブラック×ショッキングイエロー■サイズ:S(450)、M(480)、L(510)、XL(540)■価格(税抜):242,000円(フレームセット、付属品:シートポスト)

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コフィII◆「快適なロングライドを楽しむ」が開発のテーマ。トップチューブ・ダウンチューブにはアーチベント形状、シートステイ・チェーンステイにはS字ベント形状を採用し乗り心地と振動吸収性を最優先させた設計。グラフィックにはグラデーションをかけたキャンディレッドの透明感が価格以上に上質だ。■フレーム:カーボンUD仕上げ■フォーク:オリジナルカーボンフォーク■試乗車のコンポーネント:シマノ・105■ホイール:BOMA・TH-9■完成車実測重量:7.5kg(ペダルなし)■カラー:キャンディレッド・グラデーション仕上げ■サイズ:S(440)、M(475)、L(520)■価格(税抜):135,000円(フレームセット)


BOMAのイメージは……

芦田:僕は見るのも初めてでした。よく行く自転車屋さんで扱っていないこともあり、見かけたことがないので、乗るのが楽しみでしたね。

菊地:僕の場合は結構、近所を走っていて、身近なバイクだったりするな。

芦田:純国産メーカー?

菊地:会社は日本で、アジアで作っている。

山本:台湾と中国に自社工場と提携工場があってそこで生産をしていると聞いたことがあります。日本人がプロデュースしているという点と、価格的にもお手頃なので私も身近に感じるブランドですね。フレンドリーなイメージ。

芦田:日本人が乗りやすい設計なのでしょうね。

山本:海外ブランドだとサイズがあわないから乗れない、という方もいます。日本人の体型を理解して作っている。だからこれに乗ってバリバリ走っている人を見ると、走りの質にこだわりがあるんだな、って思える。

菊地:なんかさあ、BOMAって存在感が薄い感じがするの。日本人のために設計をしているフレームなのに、日本ブランドといってパッと頭に浮かんでこない。

芦田:もっと日本色をだしてもいいのかもしれない。

菊地:今の無国籍というか、ニュートラルな立ち位置も悪くないけどね。どっかで信頼している部分はあるんだよ、日本人がやっているということで劣悪なものは作らないだろう、みたいな。好きか嫌いかは別として、日本の商社がやっているというと安全基準とかしっかりやっているだろうって。あと、徐々にオリジナリティが出てきたよね。 

山本:提携工場に直接言えるから、新しい設計もすぐに反映できる。小回りが利くし、しかも日本人設計。これは強みだと思う。国内市場だけで勝負しているのかな? 韓国や中国などでもシェアは取れそうですけどね。

菊地:小回りが利くというのはメリットだし、もっと魅力が認知されるべき。最初はお買い得感で出てきちゃったところがあるから、プレミアム感を打ち出せない。でも今回は試乗車にはオリジナルのタイヤを作ってみたり、国内チームのプロスペックフレームを作ってみたり、頑張っているよね。 

山本:これは開発者の意気込みを感じますね。

菊地:自分が自転車メーカーに入ったらやるだろうな、ってことをやっているよね(笑)。シンパシーの湧く人がいるなって気がするね。

芦田:ハンドルやサドル、ホイールなどもあるし、コンポーネント以外は自社製品だけで組めますね。

菊地:選手もサポートしてみたり、やるべきことをきちんとやっている感じはするなあ。


(写真/和田やずか)

問:ASKトレーディング http://www.boma.jp/

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