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2017年12月05日

【BOSCH】ボッシュ社 eBikeシステム 日本上陸

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ドイツ・ボッシュ社がいよいよ日本のeBike市場に参入する。まずは4ブランド(トレック、ビアンキ、コラテック、ターン)をパートナーとして日本のスポーツeBike市場を盛り上げていく。ボッシュのeBikeシステムは2009年に立ち上げられ2010年にユーロバイクショーに出展された。以降、ヨーロッパ市場ではもっとも大きなシェアを誇り、アメリカ、そしてアジアパシフィックへ拡大している(写真は欧州仕様車が含まれています)。

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ボッシュ株式会社代表取締役社長 クラウス・メーダー氏のスピーチ

2016年時点ではあるが、約39万人の従業員がボッシュ社で働いている。そして約440社の子会社と、約60カ国で製造拠点を含めて事業展開をしている現地法人がある。
4事業体制をとっており、モビリティソリューションズ、産業機器テクノロジー、エネルギー・建築関連テクノロジー、消費材。モビリティソリューションズが現在のところ最も大きな部分を占めており(売り上げの6割)、ebikeシステムはここに属している。そしてエネルギー・建築関連テクノロジーが売り上げに占める割合は4割。売上高の合計は2016年時点で731億ユーロ(約9兆0400億円)だ。

市場のシェアと事業概況はヨーロッパが売上高シェア53%(従業員数約23万人、製造拠点160ヶ所)、アメリカが売上高シェア19%(従業員数約4.2万人、製造拠点42ヶ所)、アジアパシフィックが売上高28%(従業員数約11万人、製造拠点78ヶ所)。アジアは非常に重要な市場といえる。

日本のボッシュグループは1911年設立と長きにわたって活躍している。現在の従業員数は6600人。2016年第3次売上高は約2670億円。グループ会社は16社、開発販売だけでなく、生産も日本で行なっている。R&Dに携わる従業員はおよそ1300人。
ボッシュ社が手がけている事業のほとんどは日本でも同様に事業展開している。事業拠点は38ヶ所、営業拠点は22ヶ所、開発・アプリケーション拠点は11ヶ所、テストコースは2ヶ所、製造拠点は13ヶ所となる。

日本での生産品目は、シャシーシステムコントロール(マスターシリンダー、ブレーキブースター、オートメイテッド マニュアル トランスミッション、 ABSなど)、ディーゼルシステム(ディーゼルエンジン用燃料噴射システム、始動デバイス)、2WP(モーターサイクル用スタビリティコントロール)など。またeBikeのABSシステムは日本で製造されている。すなわちユニットの一部は日本製なのである。

2011年から本格的なeBikeシステムの生産がスタート。ヨーロッパではeBikeはビジネスとしても好調で、日本における我々の事業展開において大きな支えとなるだろう。そして社会への貢献も大きく達成することができると考えている。eBikeで通勤することは環境に優しく、他の通勤手段よりもより安全でエコロジー。日本でもヘルメットを被ってeBikeに乗る人が増えることを願っている。
将来的にはeBikeを介してさらに自転車を楽しむ人が増えること、その呼び水にもなると思ってる。eBikeによってサイクリング界に新しい風を吹き込みたい。老いも若きも子どもも問わず山へ走りに行ったりと、さらに楽しみが増えることになる。eBikeはボッシュ社のスローガン「Invented for life」をまさに具現化したものだ。

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スポーツ車4ブランドが導入。2018年から準備が整い次第、発売開始。

Trek・VERVE+ 23万40円 (税込)2018年1月
corratec・E-POWER X VERT 650B 40万円前後(予価) 2018年2月以降
corratec・E-POWER SHAPE  30万円前後(予価)
corratec・LifeS 30万円前後(予価)
tern・Vektron S10  29万8000円(税抜) 2018年3月
Bianchi・Lucca-E  27万8000円(税抜) 2018年5月以降

価格帯は23〜40万円と幅広いが、ドライブユニットは共通。折りたたみ小径車からトレッキングバイクまで幅広く対応している点など、ドライブユニットのポテンシャルの高さが伺える。

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ターンは折りたたみ式小径車Vektron S10。ワイドタイヤを装備し、豊かな走破性能が魅力。2018年3月からリリース予定

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コラテックはE-POWER X 650B。650Bサイズのホイールを備えたマウンテンバイクで、ディスクブレーキモデルと、リムブレーキモデルを用意する。2018年初旬からリリース予定

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トレックはトレッキングバイクのVERVE+。前後のフェンダーには埋め込み式ライトを標準装備。実用的なクロスバイクだ。2018年5月以降リリース予定

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ビアンキからミニベロシリーズのアルミフレームモデル、LUCCA-E。カラーは2色。2018年5月以降の展開となる


 

 

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Bosch社のドライブユニットはグローバルでは5モデルあるが、そのうち日本向けに最適な仕様のActive Line Plus(アクティブラインプラス)のみが導入される。これはシティ(平坦な舗装路や日常利用)・サブアーバン(緩やかな舗装路の坂道の走行や通勤)・ツアー(長距離走行、スポーツ利用)・マウンテン(荒野、山岳地帯での走行)のうち、マウンテンを除くシーンに適したドライブユニットとなる。パワーは250w、最大トルク50Nm。現状の日本の法規制と交通環境とあわせてアシストアルゴリズムを独自開発した新世代ドライブユニットである。比較的軽量で、単体で3.2kgとなる。バッテリーは300Whとなる。高速充電が可能でおよそ2.5時間で充電完了となる。

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ディスプレイは3機種あり、その中からIntuvia(イントゥービア)というモデルを導入する。「OFF」「ECO」「TOUR」「SPORT」「TURBO」という5種類のアシストモード、日本語表示も追加されている。USBポート付属。ハンドルを握ったまま操作ができるリモートスイッチも標準装備する。

 

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バッテリーは軽量コンパクトながら300whとなる。非常に高速で充電が可能で、ゼロから100%まで充電するのにわずか2.5時間。50%まででよければ1時間で充電ができる。デザインにも妥協せず、使いやすく見た目も美しい。

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サービスパートナーとして株式会社インターテックがサポートをとり行う。購入後のアフターサービスも充実させる。販売店向けの電話ホットライン、補修部品の一括供給、トラブルや故障への迅速な対応、Boschからのエキスパートサポート。さらに販売店をサポートする体制をとり、診断レポートを記録し遠隔操作にてサービスを行う予定だ。

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乗ればわかる、その優れた運動性能

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オートモーティブエレクトロニクス事業部 高橋大輔氏は
「とにかく乗ればわかる」と、その性能をスペックや数値にこだわらず強調する。「ドライブユニットはコンパクトなアルミボディで、モーターと、人間の力を検出するセンサー、すべての制御をつかさるコンピュータが搭載されている。参入するにあたり私たちが第三世代と呼んでいる最新モデルを導入しました。すでに日本に参入することは開発の時点で想定しており、日本に対してどういったスペックが必要なのかと議論を重ねた。とくにアシストのソフトウエアの完成度はかなり高いです。モーターショーにも出展しており、いろいろなお客様に質問をうけますが、まずは「乗ってみてください」とお伝えしています。本当に乗るのが楽しくなるドライブユニットです」

 

試乗会が代々木公園で行われた。記者はターン・Vektronを試乗。
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小径車らしい、小回りの効くハンドリングに、スムーズな加速を促すドライブユニットが融合し、爽快なスピード感を楽しめる。なにより踏み出しの軽さは競技用の自転車に匹敵するのではないかという軽さ。ある程度ギアの選択が甘くてもアシスト機能が補ってくれるので、変速することに少し鈍感になってしまいそうだ。上り坂ではあえてギアを重くし、トルクをかけてみた。50Nmというそれなりの大きなトルクにも応えてくれるので、前述のギアが重い状態で上りに入っても、そのままスムーズに走れてしまった。実際のところ、加速する局面ではモーターのアシストを心地よく感じられる。戸惑うような急激な加速はほとんど見られず、乗り馴れた自転車にまたがっているような、印象をうけた。

国内からの視点では、まさに黒船といったところ。日本の電動アシスト自転車のマーケットは群雄割拠、より競争が生まれるだろう。メーカーはしのぎを削るかもしれないが、ただユーザーにとってはよりパフォーマンスに優れた自転車に乗ることが適うわけだ。そしてBoschによって違う方角から風が吹きこむはず。スポーツ向け電動アシスト自転車の認知が進み、サイクリングの楽しみをより多くのひとと共有し楽しむことができるなら歓迎だ。

関連URL:http://www.bosch.co.jp/
https://www.trekbikes.com/jp/ja_JP/
http://www.japan.bianchi.com/
http://www.ternbicycles.jp/
http://cycle-sports.globeride.jp/corratec/index.html
http://www.intertecinc.co.jp/

写真と文:山本健一

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