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2015年12月09日

3モデル インプレッション VOL.5/PINARELLO編 GAN(スタンダードモデル)

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PINARELLO / GAN IMPRESSION

ドグマ・F8のパフォーマンスを落とし込んだ、お求めやすいレーシングフレームのGANシリーズ。シリーズは3モデルで、カーボンのグレードによってランクが付けられており、このGAN RS、GAN S、GANというラインナップである。末弟にあたるGANはT600カーボンを用いた、シリーズ中もっともお買い求めやすいモデルである。

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GAN■フレーム:ハイストレングス カーボンT600■フォーク:オンダ™ F8ハイストレングス カーボンT600■ボトムブラケット:ITA■試乗車のコンポーネント:シマノ・105■ホイール:シマノ・RS010■完成車実測重量:8.4kg(ペダルなし)■カラー:279/レッドホワイト、259/カーボンスカイ、251/カーボンレッド(GAN / シャイニー)、254/ホワイトバイオレット(GAN EZ-Fit / シャイニー) ■サイズ:42EZ, 44SL, 46.5SL, 50, 51.5, 53, 54, 55, 56, 57.5, 59.5 (C-C、サイズ 57.5 以上は受注発注)■価格:325,000円(シマノ・105完成車、税抜)

※試乗車は販売モデルとはスペックが異なる場合があります。

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F8同様の最新テクノロジーから誕生したエアロフォルムによって、優れた空力特性を得られるだろう。

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T600は高強度ハイストレングスカーボンで、強度と剛性を確保する。

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BBはF8同様にオーソドックスなタイプを用いる。これは不要なトラブルを招かないようにするピナレロの判断だろう。BBの規格はイタリアンとなる。

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シートクランプはドグマ・F8とは異なり、斜ウスを用いた構造になる。とはいえスッキリとしたフォルムはF8にひけをとらない。

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優れたハンドリング(ピナレロハンドリング)を提供する“ONDA F8フロントフォーク”が奢られる。

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電動/機械式コンポーネントの両方が使えるTHINK2採用。将来的なコンポーネントのグレードアップにも柔軟に対応してくれる。

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予想を上回る走行性能♦︎菊地武洋

ドグマF8の最大ライバル。それがピナレロの中核モデルとなるガンシリーズだ。カタログにも「ドグマF8で確立された最新のソリューションを継承……」とあるが、確かにパッと見では差がわからない。「高級モデルと見分けがつかない」は褒め言葉になるが、逆の立場となるドグマオーナーの気持ちを察すると同情を禁じ得ない。なにせ自転車の速さを決めているのはライダーなので、下克上も日常茶飯事。オーナー像を想像するとドグマよりもガンのほうが速そうなのは、どうにも皮肉なモノである。と、こんな話をしたくなるのは、走行性能も予想を上回るからだ。ドグマの走行感がノイズのないCDのような音源だとすると、ガンのよさはレコードのような『心地よいスクラッチノイズ』だ。それなりに振動もあるけど、そこにスピードを出している心地よさがある。どちらも魅力的ではあるが、コストがかかるのはドグマのほうだろう。しかし、僕はガンの走行感もスピード感があって好きだ。振動の収まりが早いほうが速く走れるとしても、スピード感ならガンの雰囲気は抜群だと思う。サドルやタイヤの質感など課題もなくはないが、どちらも消耗品みたいなものだから、気になるならさっさと交換してしまえばいい。金額と性能のバランスで考えると、ガンはドグマ以上のお買い得感があるフレームだといえるだろう。

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同クラス以上のパフォーマンス♦︎小高雄人

ピナレロのフラッグシップモデルであるドグマF8の形状をほぼ完全に引き継いでいて、高級感のあるフレーム。カーボンのグレードを落としたことで価格を抑えてはいるが、それでも完成車で30万円台からなので、ミドルクラスバイクに位置付けられる。カーボングレードを落したからか、乗っていて若干バタつきがあるようには感じた。そこはF8のカーボンレイアップに対してデザインされたフレーム形状なので、理解できる。ただそのバタつきにしてもF8と比較して感じたもの。同じクラスのバイクと比較するとレーシング性能はきわめて高い。F8譲りの下りでの安定性やコーナリング性能は素晴らしかった。GANシリーズにも3モデルがあり、コンポーネントの違いだけでなく、それぞれカーボングレードが異なるため選ぶのには悩みそうだ。次回はその3モデルの違いも乗り比べてみたい。

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ドグマとほとんど同じエアロ系状が魅力♦︎山本健一

ドグマ・F8登場以来、ピナレロは次の次元へ移行したかのように、ほとんどの新生モデルにドグマ・F8の影を見ることができる。それが良いか悪いか、個人的には歓迎したい。エアロダイナミクスはライダーのスピードにかかわらず、天候によっても左右される。軽さ以上に空力においてはライダーの分け隔てなく有効と考えている。カーボンのグレードの差はさすがに感じられる。F8の、チューブが薄いながらも硬質なフレーム剛性と比べると、ややゆったりとしたフレームに感じる。急激に力をかけたり、高い出力になると物足りなさがあるが、多くの場面では上位のGANシリーズとの差は大きくない。アップダウンでもイーブンのパワーで走っているなら、快適なレベル。芯がある踏み心地なので、チューブの肉厚が厚いのかとおもえば、トップチューブは軽い力でへこむほどだ。総重量はパーツによってある程度の重さに収まっているが、フレーム単体では思いのほか軽いのではないかと予想できる。フォークはドグマ・F8と同じ設計で、走りの精度に高く貢献している。弱い部分がなくライディングフィール全体に良い影響を与えているだろう。このバイクでまっさきに換えたいのはホイールだろう。どう考えてもワンランクかツーランク上のスペックがお似合いだ。


 

(写真/和田やずか)

お問い合わせ先:カワシマサイクルサプライ http://www.riogrande.co.jp/

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