2020年05月25日
【コロナ禍中における自転車チームの今:J Proツアー】チームブリヂストンサイクリング~感染拡大防止のルールを作る~
新型コロナウイルスの多大な影響をうけて自粛を余儀なくされているのはJプロツアーチームの選手たちも同じこと。今何をしているの? レースへの準備は? そんな素朴な疑問にこたえていただきました。
※アンケート取材は5月15日時点の情報に基づき、行いました。
「新型コロナウイルスに負けない!」
当面のレースもなく、屋外でのトレーニングも制限される状況だが、国内最高峰のJプロツアーに参戦する各チームは前向きにこの危機を乗り越えようとしている。チームブリヂストンサイクリングはチームの状況に即した感染拡大防止のルールを作り、選手たちに徹底させている。
屋内トレーニング機器を支給
国内でも長い伝統を誇る名門のチームブリヂストンサイクリング。ロードレースだけでなく、トラックレース、マウンテンバイクの日本代表として活動する選手も多く、2021年に延期になった東京五輪での活躍も期待される。
六峰亘監督はまず医療関係者、自転車関係者、ファンへ感謝の気持ちを表した。
「はじめに、現在このような状況の中、最前線でご尽力いただいている医療従事者の皆様、本当に有り難うございます。またこれまで当たり前のようにレースを開催し、またそういった環境をご準備頂いていた自転車業界に携わる多くの皆様、チームを支援、応援して頂いている多くのファン、スポンサーの皆様へ改めて感謝致します」
「先日延期となっていたUCIワールドツアーのカレンダーが発表になりましたが、国内レースに関しては未だ先の見えない状況ですし、まだまだ気を許せない状況です。引き続き不自由な生活が続くとは思いますが、STAY HOMEで新型コロナウイルスの感染を拡大させないよう、チームでできる事、個人ができる事を取り組んで参ります」
チームの活動については「活動は停止している状況ですが、ミーティング等含めコミュニケーションに関してもすべて電話やWEBを利用しています。屋内でのトレーニングに切り替え、ホームトレーナー等の機材を各自宅に設置できるようにチームより支給しています。Zwiftなどを利用することによって、より長時間集中力を切らさずにトレーニングができるようになりました」
「選手を含めチーム全体で、今の状況に対して外出の自粛はもちろんですが、多くのルールを設けました。選手一人ひとりの協力もあり情報の共有や報告をもってチーム員の行動範囲や行動実績を管理しています」
それらのルールは以下のようなもので、日々変わる最新の状況に合わせて対応しているという。
・毎朝の検温管理徹底。
・県外への移動は基本禁止、どうしても移動を必要とする場合は常に報告を徹底。
・チームメイト同士でも複数での練習は行わず、個人練習とする。
・ウエイトトレーニングなども外部の施設でのトレーニングは行わず、チームメンバーのみが出入りするチームのクラブハウスのみで実施。
読書、料理でSTAY HOME生活充実!
さらに六峰監督は、選手たちのSTAY HOME生活についても教えてくれた。
「ただでさえ休息に時間を割かなければならず自宅にいる時間が多い自転車選手ですが、今まで以上に家にいる時間が増えたこともあり、自宅でできることをそれぞれ見つけているようです。今の時代で言えばYOUTUBEやゲームなどが若者の主流なのかなと思いますが、意外にも読書や料理等に勤しむメンバーも多く、キャプテンの近谷は、休日にオリジナルカレー作りに勤しんでいるそうです! チームメイト間でのコミュケーションもしっかりととれている様子で、持ち前のチームワークも心配ないですね」
最後にファンへのメッセージと今後の目標について語ってもらった。
「いつもTEAM BRIDGESTONE Cyclingを応援していただき本当にありがとうございます。2020年は我々が最大の目標に掲げていた東京2020オリンピックの年ということもあり今まで以上に最高のシーズンにむけ準備していく、そんな最中で今の状況に至りました。みなさんに、我々の走りをお見せできないのは非常に残念ですが、今は一刻も早い終息と、安心して見ていただけるレース環境の修復を祈り、我々にできることをひとつずつ取り組んでいきます」
「実施が叶えば、まずは全日本選手権ロードレースを直近の目標とし、そして我々の最大の目標である東京2020オリンピックが開催されるその時に向けてTEAM BRIDGESTONE Cycling一同、最高のパフォーマンスが出せるよう尽力して参りますので、今後とも応援よろしくお願いします!」
正式名称 | TEAM BRIDGESTONE CYCLING |
正式名称(カナ) | チームブリヂストンサイクリング |
欧文表記 | TEAM BRIDGESTONE CYCLING |
創立日 | 1964年1月1日 |
ホームタウン | 静岡県 三島市 |
公式HPアドレス | 準備中 |
メインスポンサー名 | BRIDGESTONE |
使用バイク | BRIDGESTONE/ANCHOR |
使用コンポーネント | SHIMANO / DURA-ACE |
関連URL:
FACEBOOK https://www.facebook.com/Team.Bridgestone.Cycling/
JBCF https://www.jbcf.or.jp/
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。