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2020年05月29日

【連載/コロナ禍中における自転車チームの今:J Proツアー】シマノレーシング/eNShareRacingTeam

コンテンツ
シマノレーシング ~オンラインでトレーニング管理~
eNShareRacingTeam ~手作りマスクを配布!~

新型コロナウイルスの多大な影響をうけて自粛を余儀なくされているのはJプロツアーチームの選手たちも同じこと。今何をしているの? レースへの準備は? そんな素朴な疑問にこたえていただきました。

コメントのやり取りでモチベーション向上

シマノレーシングはオンラインで選手のトレーニングデータを管理することでコミュニケーションも活発になり、モチベーションアップにも繋げている。

国内屈指の名門チームとして輝かしい戦歴を誇るシマノレーシング。昨年は入部正太朗選手(現NTTプロサイクリング)が全日本選手権を制するなど存在感を発揮し、今季も活躍が期待される。

野寺秀徳監督は、ここまでの新型コロナウイルスの影響やチームの活動について次のように振り返っている。

「新型コロナウイルスが話題になり始めた2月前半には通常通り合宿を行い、3月1日からの海外レース(ツール・ド・台湾)へ向け準備しましたが、日々増してゆく感染リスクへの懸念から参加を見合わせました。その後の参加を予定していた国内レースも開催キャンセルが続き、チームは今シーズンロードレースへの参加ができていません」

「緊急事態宣言が出されてからは、選手は基本個人でのトレーニングとなっています、室内でのトレーニングをメインとし、自転車業界の各団体が出している行動指針を参考に状況を見て室外のトレーニングも行っています」

「チームとしてはオンラインサービスを利用し選手のトレーニングを管理するほか、毎週1回のWEBミーティングを行い、状況報告や今後の展望など情報共有とコミュニケーションをとっている状況です」

オンラインサービスは「トレーニングピークス」を使用。選手はスマートフォンのアプリで容易にトレーニングデータを取り込めるようになり、TSS(トレーニングストレススコア)の閲覧や管理もしやすくなって、未来のトレーニング計画が立てやすくなったという。

また、野寺監督と選手が練習内容についてアプリ上でコメントをやり取りする機会も増え、「選手が日々行っている努力に気付きやすくなり、それを選手にコメントすることで、選手の社会性を確保し、モチベーションを増幅する事に繋げられると考えています」とメリットを語る。

「トレーニング内容の細かな修正は野寺の知識では的確にできるまでには至りませんが、気付いたことや、自身の経験等を踏まえてコメントを入れコミュニケーションをとる事で個々が自らのトレーニング内容について考え、より細かな注意を向けられると期待できます。選手のトレーニングログを見ていても、より集中した内容のインターバルトレーニングに取り組めている様子がみられ、各運動継続時間の能力を伸ばす努力がグラフ上で見てとれています」

「レース開催が無くモチベーションの維持が心配されましたが、選手はバイクに乗る事自体を楽しめる事もあり、ある意味初心に帰ったような前向きな気持ちでロードバイクを走らせているようです。」

Zwiftミートアップやインスタライブで交流

所属選手の半数はZwiftを積極的に活用しトレーニングを行い、個々でSNS動画配信等によりファンとの交流も試みている。

「一丸尚伍、黒枝咲哉、湊諒、中井唯晶などはZwiftミートアップ機能やインスタグラムライブ配信を利用したファンとのバーチャル交流ライドを行っていました。その他、NTTプロサイクリングの入部正太朗選手をはじめ、チーム間の枠を超え選手やその家族がWEBミーティングの形でカードゲーム等で遊ぶという交流のしかたも行っているようです。ツイッター等ではバトン形式のチャレンジ企画への参加等も機会が増えているようです。(プッシュアップチャレンジ等)」

一丸尚伍選手選手(上)は元チームメイトの入部正太朗選手(NTTプロサイクリング、下)とZwiftをしながらインスタライブ©シマノレーシング

入部選手らが移籍したものの今季は新戦力3選手が加入し、若返ったチームで残されたシーズンでの活躍を誓う。

「レース再開できたならば、2020シーズンはレース開催が少ないので、すべてのレースでの勝利を目指しエネルギーを爆発させます。チームの雰囲気も良く、レースへ向けたモチベーションは高く保たれています。今季加入の新人、風間翔眞、小野寛斗、床井亮太も力ある選手なので是非注目して頂きたく思います」

Zwiftで汗を流す湊諒選手、一丸尚伍選手、中井唯晶選手(左から)©シマノレーシング
©️シマノレーシング/JBCF
正式名称シマノレーシング
正式名称(カナ)シマノレーシング
欧文表記SHIMANO Racing Team
創立日1973年
ホームタウン大阪府堺市
公式HPアドレスhttps://www.shimano.com/jp/company/shimano_racing/team_philosophy.html
メインスポンサー名株式会社 シマノ
使用バイクGIANT TCR & GIANT Propel
使用コンポーネントSHIMANO DURA-ACE

関連URL:
ブログ https://blog.goo.ne.jp/liveshimano
Twitter https://twitter.com/SHIMANO_Racing
JBCF https://www.jbcf.or.jp/

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