2018年03月22日
「みんなのタイムトライアルジャパン3rdステージ」今シリーズ最多エントリーで、新たなウィナー誕生!
国内唯一のタイムトライアルのシリーズ戦として3年ぶりに復活した「みんなのタイムトライアルジャパン」。今シリーズの過去2ステージは、千葉県の下総フレンドリーパークが舞台だったが、第3ステージはTOKYOエンデューロと併催で行われた。
エンデューロとは異なり、ひとりで走る孤独な戦いのタイムトライアルだが、春も近づいてきたということで今シリーズ最多の113人がエントリー。機材に制限のあるセミクラシックは1周(約5㎞)、TT機材(TTバイクおよびDHハンドル)が使用可能なクラシックは2周(約10km)の距離で争われる。エンデューロのスタート前に行われたことから、気温も低く、風も強くて条件的には厳しかったが、その中でもそれぞれがベストの走りをコースにぶつけた。
毎戦ハイレベルで混戦必至のクラシック男子は、ニュージーランド出身でトライアスロンの元アマチュア世界チャンピオンというとんでもない実績を持つフレッド クラッドワージさんが優勝。クラシックでは女子、U18男子のカテゴリーでも新たなウィナーが誕生する見ごたえのある争いとなった。
注目のポイントランキング争いは、ここまで1位、2位、2位と好成績を残しているアンディ・ウッドさんがトップをキープしている。
第4ステージは、5月12日(土)にふたたび下総フレンドリーパーク(千葉県成田市)で開催される。
クラシック男子で優勝したフレッド クラッドワージさんの力強い走り!
国際色豊かな表彰台!
◆ クラシック男子
優勝:フレッド クラッドワージさん(中央)
2位:アンディ・ウッドさん(右)
3位:香野祐一さん(左)
クラシック男子は、国際色豊かな表彰台に。優勝は、ニュージーランド出身で初参加のフレッド クラッドワージさん。トライアスロンの元アマチュア世界王者という強豪だが、「もう47歳だから、イージーじゃなかったよ(笑)」と言いつつも笑顔。わずか3秒差の2位には、イギリス出身の英語教師アンディ・ウッドさん、3位は第2ステージ優勝の香野祐一さんが続いた。
◆ クラシック女子
優勝:近藤郁子さん(写真)
2位:栗原知美さん
クラシック女子優勝の近藤さん。「TTが好きなので、できるだけTTの大会には出たいと思います。今日は寒かったけど、雨がやんでくれてよかった。路面はウェットだったけど、しっかり運営してもらえて、安心して走れました」
◆ クラシックU-18男子
優勝:田代アッバースさん
初参戦の高校1年生、田代アッバースさんが優勝。「初めてのTTでしたけど、思った感じで走れました。でも、もうちょっといけるかなと思います」
◆ セミクラシック男子
優勝:大竹淳さん(中央)
2位:須藤良太さん(右)
3位:森榮晃彦さん(左)
大竹淳さんが第2ステージに続き、2連勝。この日は仲間と一緒にエンデューロにも参戦していた。須藤さんも、3秒弱の僅差で2戦連続の2位。
◆ セミクラシック女子
優勝:石井美絵さん(中央)
2位:三ノ輪かなえさん(右)
3位:武田菜々恵(左)
石井美絵さんが2位に約1分差をつけて、開幕3連勝。「コーナーは砂利が浮いていて怖かったけど、直線では下ハンで耐えて走りました。タイムも離せてよかったです」。2位の三ノ輪かなえさんは「以前ここのTTを走った時は2人中2位だったのですが、今日は5人中の2位なのでまさかと思いました」とうれしそう。
◆ セミクラシックU-18男子
優勝:七里龍明さん(中央)
2位:ウッド・ルークさん(右)
3位:ウッド・マークさん(左)
こちらも高校2年生の七里龍明さんが3連勝。「出し切れました。コースは開けていて楽しいですね」。実は、4月から受験勉強のためレースはしばらくお休みとのことで、「シリーズタイトルはウッドさん兄弟に行っちゃいますね(笑)」
「彩湖でTTデビュー」の声、多数!
TTJ初参戦の石川翔さんは「クリートに泥が噛んじゃってはまらなくて、不完全燃焼です」とちょっとがっかり。普段はMTBレースに参戦しているとのことで「明日のCSC(日本サイクルスポーツセンター)が僕の本番です」
彩湖でのTTは3回目という勝俣衛さん。「自己ベスト目指してますが、年々タイムが出なくなっていますね(笑)。来年また頑張りたいです」
「苦しいっす。ペース配分がつかめなくて、序盤から飛ばしすぎました」という岡本馨さん。愛車はパナソニックのチタンフレームで、「チタンが目立つようにパーツは黒で固めました」
佐藤佑樹さんも、初のタイムトライアル挑戦。「寒かったので、体がバキバキです(笑)。ヒルクライムばかり出ているので、たまには平坦のレースも出ようと思ったのですが、短時間で追い込むのは難しいですね」
エヴァンゲリオンのキャラクターが描かれたバイクが自慢の字引佑麿さん。「痛々しすぎないくらいの痛チャリです(笑)。普段はロードバイクに乗ってるんですけど、エアロフレームの見た目が気に入って買っちゃいました。TTは前の選手に追いつきたい、後ろから来てるんじゃないかと気にしながら走れたりと最後まで楽しめました」
アメリカ出身のチャールズ・スミスさんは、クラシックで優勝したフレッド クラッドワージさんの友人で、同じくトライアスリート。「20代のころはアイアンマン・ハワイにも3回出たけど、5年前にまたレース用の自転車を買ったんだ。TTは初めてで、今は50歳だからハードだったね。でも、ハッピーだよ(笑)」
自転車を買ったのが、ちょうど1カ月前という西拓磨さん。「今年トライアスロンを始めようと思って、自転車屋さんでTTバイクを勧められました。何かレースに出ようと思って探して参加したのですが、外で走るのは今日が2回目です(笑)。いろんな人に抜かれたけど、みんなのフォームを見たりして勉強になりました」
フロントのみノーマルホイールの持斉秀和さん。「実はスタート前にパンクしたので、スペアホイールで出ました。風もあったので思い通りスピードが出なかったですね。、次の下総では結果を出したいです」
下総に続いて2度目の参戦となる中西昭夫さん。「雨かなと心配していたけど、晴れてよかったです。今日は強豪がたくさんいて、いいレースができました」
みんなのタイムトライアルジャパン HP ⇒ http://www.timetrial.jp/
5月12日(土)開催の第4戦エントリーはこちら! ⇒ https://moshicom.com/15797/
フォトギャラリー
(写真/光石達哉、小野口健太)
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。