2018年07月31日
【GIANT】2019年、ついにDEFYがフルモデルチェンジを果たす
GIANTが2019年モデル・フルモデルチェンジしたエンデュランスロード「DEFY」シリーズを発表した。
4年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型DEFYは、GIANT独自のD-FUSEテクノロジー採用コンポーネントを拡張することで、特に厳しい道のりのロングライドで、ライダーにより滑らかで快適な乗り心地を提供する。
Xロードでも、グラベルロードでもバイクパッキングでもなく、パフォーマンスを追い求めたエンデュランスレースバイク。単にソフトなバイクではヨーロッパの過酷なグランフォンドを走れない。より早く、快適に走りきるための柔軟性とコントロール性能の両立を、通常よりも長期にわたる開発期間を要して実現した。アンドリュー・ジャスケイティス(グローバルプロダクトマーケティングマネージャー)
先代DEFYに関して
エンデュランスカテゴリーに関してはディスクブレーキが最適と判断し、2014年当時に100%ディスクブレーキで登場させた画期的なモデル。最高にスムースな走り心地、路面状況を厭わない走破性などとても自信を持っていた製品だった。今回はそれを上回るために大きな努力を払った。
ADVANCED PROとADVANCEDの2グレードで展開される新型DEFYシリーズは、アップデートしたジオメトリを含む新設計のフレームがより太いタイヤの装着を可能にした。
まさにエンデュランスロードライダーにさらなる快適性とコントロール性、そして多様性を提供するバイクだ。
GIANTのシニア・グローバル・ロードカテゴリーマネージャーであるニクソン・ファンは、以下のようにプロジェクトを説明。
「DEFYは、世界中のエンデュランスライダーやテストライダーから長い間人気を得ているシリーズです。今回のプロジェクトは、DEFYの効率性と高性能を損なうことなく、疲労を最小限に抑えるために、より滑らかで洗練された乗り心地を実現する新しい方法を見つけることを重視しました」
過去2年間、GIANTのエンジニアはこの目標を達成するために様々なコンセプトをテストし、最終的にD-FUSEテクノロジーを拡張することで、画期的な結果を得ることができた。元々、2014モデルのシクロクロスバイク用に発表されたD-FUSEは、前面に丸い形状、後面に平らなデザインを持つ独特のチューブデザインが、衝撃と振動吸収を高めることでライダーに悪路でも高いコントロール性を提供しています。世界選手権優勝を含むTCXシクロクロスバイクでの成功に続いて、D-FUSEピラーは2015モデルからDEFYに採用され、ロングライドでの疲労軽減に貢献する。
新型DEFYの開発ターゲット
1. エンジニアード・コンプライアンス(主にD-FUSEによる各所の快適性)=D-FUSEシートポスト、D-FUSEハンドルバー、よりワイドなタイヤクリアランス
2. トータルコントロール(最新規格ディスクブレーキによるコントロール性能)=最新規格でのディスクブレーキを搭載。142mm、フラットマウント、12mmスルーアクスル
3. バーサタリティ(広いタイヤクリアランスやフェンダーマウントなど多様性)=32cのタイヤに対応、フェンダーマウント装備
従来のDEFYに導入しているD-FUSEテクノロジーを搭載したシートポスト。2019モデルから新たにD-FUSEテクノロジーをハンドルバーにも採用した。自転車の前方に採用したD-FUSEハンドルバーの役割は、ライダーとバイクの重要な接点の快適性を大幅に改善することにより、ライダーに高い乗り心地を提供。
D-FUSEハンドルバーは、カーボンのCONTACT SLR D-FUSEとアルミのCONTACT SL D-FUSEの2種類で、カーボン製CONTACT SLR D-FUSEとノーマル形状のCONTACT SLRの比較では、路面からの突き上げに対して快適性が+10%。反対にスプリント時にハンドルを引き上げる動作に対しては剛性が+30%向上している。
「この結果から、荒れた路面でより快適性を高めるだけでなく、ダンシングやスプリントでも十分な剛性を備えていると言えます。さらに、複雑なピヴォットなどを一切使わないデザインなので、軽量でシンプルなメンテナンスを保ったまま、D-FUSEシートポストとともにバイクとの重要な2つの接点に快適性を追加しています」とニクソン・ファンは説明する。
より太い32Cタイヤを装着可能にした新型DEFYは、ジオメトリもわずかに変化している。タイヤのエアボリュームで高まったBBハイトを前モデルから5mm下げ、ヘッドチューブ長も微調整を施す。
新型DEFYの全モデルは、フラットマウントと12mmスルーアクスルを採用したディスクブレーキ専用設計で、チューブレスレディホイールとタイヤの「GIANT TUBELESS SYSTEM」を標準装備する。
新型フレームとD-FUSEの他に、2019モデルDEFYシリーズの最上位モデルDEFY ADVANCED PRO 0にはGIANTのクランク型パワーメーター「POWER PRO」が採用されている。左右独立したANT+方式のデュアルサイドパワーメーターは、パワー出力データをANT+対応コンピューターに提供することで、ライダーがペダリングパフォーマンスの把握、分析、向上するためのサポートを行う。
なお、新型DEFYシリーズの日本国内でのラインナップや価格は、8月末に発表予定となる。
関連URL:https://www.giant.co.jp/information/4863
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得