2022年03月24日
【オムロン ヘルスケア】マスターズ全日本選手権4冠! 唐見実世子選手に訊く疲労回復法
2021年の全日本自転車競技選手権はコロナウイルス感染拡大の影響を受けて、10月21日から12月12日という短い期間の中で開催可能な種目(ロードレース、個人タイムトライアル※、MTB、シクロクロス)を行うという異例の開催日程となりました。
そんな中、出場した4種目でマスターズ日本一に輝いた唐見実世子選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)。
コーチを務めている中田尚志さんが唐見選手とともに偉業を振り返りました。
このセンセーショナルな日本一に輝いた理由は素早い疲労回復戦略にあったといいます。
※一部の競技はカテゴリーによって別の日程・開催地で行われた。
INDEX
▷4種目に取り組む
▷4種目の違い
▷共通するのは疲労回復
▷積極的なリカバリー戦術
4種目に取り組む
唐見選手が優勝したのはロードレース、個人タイムトライアル、MTB、シクロクロスの4種目です。
これらは自転車競技という同じカテゴリーでありながら、それぞれに全く異なる種目です。
各種目に求められる専門性は異なりますし、競技時間も異なります。身体に与える刺激も違えば、疲労の種類も異なります。
マスターズ全日本選手権各大会の概要
開催地 | 開催日 | 競技時間 | 距離 | 平均時速 | |
ロードレース | 広島県 | 10月24日 | 1時間46分 | 61.5km | 34km/h |
タイムトライアル | 東京都 | 11月6日 | 16分22秒 | 10.2km | 37km/h |
MTB | 愛媛県 | 11月22日 | 35分21秒 | 7.82km | 13km/h |
シクロクロス | 茨城県 | 12月11日 | 30分46秒 | ― |
|
競技時間は最大1時間30分、距離は50km以上も違う。
開催地も広島県、東京都、愛知県、茨城県と広域に亘った。
4種目の違い
4種目のレースに求められるパフォーマンスはそれぞれ異なります。
もっとも競技時間が短いタイムトライアルは僅か16分。もっとも長いロードレースは1時間46分もあります。タイムトライアルはつねにFTPの心拍数を超える高強度ですし、ロードレースは断続的にFTPを超えるエフォートを長時間繰り返します。一方でMTBとシクロクロスでは無酸素状態のダッシュを30分以上も繰り返します。また各種目に求められるハンドリング技術や戦術も異なります。
データで見る種目の特徴
レースに合わせたトレーニング
ロードレースに向けては低強度から高強度まで総合的なトレーニングを行います。タイムトライアルの為には高速巡航能力強化を行う必要があります。
MTBは高度なハンドリングと短い上りへの対応能力を、シクロクロスは滑りやすい路面への対応と短いダッシュをトレーニングします。
これらの強化をレースを順次こなしていく中で取り入れていく必要があります。
コロナが生んだハードスケジュール
コロナ禍の影響でロードとMTBの全日本選手権が秋以降に延期されました。結果的に唐見選手にとっては1ヶ月半の間に4つの全日本選手権をこなす非常にハードなスケジュールになりました。
長距離移動を伴いながら、毎週のように各全日本選手権を転戦していくことは、肉体的にはもちろん精神的にも大きな負担を伴う遠征となりました。
ロードレースに向けたトレーニングの例
ロードレースは高いFTPと共にFTP以上のエフォートからの素早い回復能力が求められます。
以下のトレーニングは広島の地形を模したコースでインターバル・トレーニングです。
全日本選手権が行われた広島のコースは展望台までの4分程度の上りがキーポイント。池まで3分ほど上り、その後池の周りを回る10秒程度のレスト経て、最後は展望台まで30秒ほど急勾配の上りをこなします。
そこで、レースを模して3分20秒VO2Max、10秒レスト、ラスト30秒ダッシュするインターバルを行いました。
タイムトライアルはFTP付近の高強度を維持します。好タイムを出すにはペーシングが重要。そのためトレーニングでは繰り返し同じ場所をリピートして最もタイムが出るペーシングをみつけ身体に馴染ませる必要があります。
シーズン後半に重要なレースが重なる難しさ
シーズン終盤に大会が集中したことで、コンディションを維持する難易度が増しました。3月のシーズンインから8ヶ月も経った11月にコンディションのピークを持ってくるのは容易ではありません。各大会を経てすでに疲労が溜まっているからです。
疲労が溜まっている状態でハードトレーニングを行っても、パフォーマンスは上がりません。その上、過密スケジュールのためハードトレーニングを行うタイミングは体調を見ながら慎重に決める必要がありました。
共通するのは疲労回復
各レースに求められる運動能力や対策トレーニングは異なりますが、共通するのは良いコンディションでレースに臨まなければならないということです。
連戦の中で最高のパフォーマンスを発揮するためには、フィットネスレベルを維持しながらも、前のレースの疲労から完全に回復しておく必要があります
「日常生活の中でも自分のペースを崩さないこと。睡眠に気を遣うこと。ハードな中でも質の高い練習をこなすことを心がけました」と唐見選手は話します。
積極的なリカバリー戦術
唐見選手は疲労回復の為に積極的なリカバリー戦術をとります。
「練習前後のストレッチ、フォームローラー、入浴そして良い睡眠を疲労回復の基本にしています。今回は移動も多く過密スケジュールだったこともあり、遠征から帰ってきたらマッサージに行くことも多かったです。自分で取り切れない疲労はプロにお願いしてとってもらうような感じですね」。
信頼できるマッサージャーがいることは、身体的にも精神的にも心強いサポートになると彼女は話します。
遠征中は低周波治療器を活用してセルフケアをする
チームが全国に散らばって遠征する時には自身がハンドルを握ることもあり、マッサージャーが帯同しない遠征もあるといいます。そんな場合、身体のケアのひとつの方法として低周波治療器を使っています。それはオムロン低周波治療器HV-F080です。
「この低周波治療器は、コンパクトで軽いので持ち運びも簡単ですし、ちょっとしたタイミングで疲労回復に取り組めるのが良いですよね。マイクロカレント機能も搭載されているのがお気に入りです」。
マイクロカレントは刺激を感じることのない微弱な電流で多くのスポーツ選手がコンディションケアに活用しています。実は唐見選手は以前からこのマイクロカレントをセルフケアに取り入れていると言います。
「海外のステージレースに参加した時に使用していました。連日レースが続くステージレースでは疲労の回復具合が結果に直結します。
街から街へ移動するステージレースでは、マッサージを受けることもままならないことだってあります。そんな時にマイクロカレントを使用してセルフケアに努めていました。そのおかげで翌朝の起床時に疲労回復具合が早いと感じていました」。
そして、2022年シーズンに向けた合宿では、オムロン低周波治療器HV-F080を十分に活用したとのこと。
「体の前面部分は自分でケアできますが、腰、臀部、太ももの裏側といったなかなか自分では触りにくいところを低周波治療器に頼っています。特に臀部のケアは難しいですが、パソコン作業のときなどに“ながらケア”という形で利用していました。
また筋疲労の回復のために、リカバリー1〜3を利用していました。先日の沖縄での合宿はとてもハードなトレーニングが続いたので、部位を変えて2時間くらい使う日もありました。
ポータブル治療器ですが、それくらい使ってもバッテリーはしっかり1日持ちます。たとえ使い切っても練習の最中に充電をしておけば、練習後には使えますので、重宝しました」。
唐見選手のマスターズ全日本選手権4冠を可能にしたのは、長年培われた疲労回復戦略だったのです。
「同年代の女性から応援を頂くことは、とても励みになります。今回の全日本選手権でも多くの方から声をかけて頂いたことが力になりました」。レース会場で次々にファンが激励に訪れる唐見選手。
今年はどんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。
オムロン 低周波治療器 HV-F080
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低周波治療が、なぜ筋肉疲労に効くのか。
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暮らしのなかで誰しもが抱える「痛み」。 前向きに付き合うための知識を紹介します。
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お問い合わせ先:オムロン お客様サービスセンター フリーダイヤル 0120-30-6606
◆受付時間:9:00〜17:00 2020年4月13日(月)より当面の間
https://www.healthcare.omron.co.jp/kinnikusokukaifuku/
協力・文:中田尚志(ピークス・コーチング・グループ・ジャパン)
レース写真:コマツ トシオ instagram
人物写真: 川上 糧 (てだこ写真館)
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著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。
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