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2018年08月22日

バラ❤︎サイ VOL.9 テイ ヨウフウさん「次も一緒に走ってもらいたいから、もっと走れるようになろう」

レースへの参戦を経て、もたらされたのは価値観の変化

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ちゅなどん:サイクリングを楽しむようになって、レースに出てみたりとかも?

テイさん:3年前の榛名山ヒルクライムが最初のレースで、それ以来、富士ヒルをはじめとしたヒルクライムレースばかりに出ていますね。レースに出るのは力試しのようなものです。
最初のうちはレースで人と競うなんてことは考えもしなかったし、どうしてそんなに苦しいことをするんだろう、って理解できなかったりしたんです。
でも実際にレースを走ってみると、レースをしている人たちの楽しみ方みたいなものがわかるようになってきて、競い合うだけじゃなくて自分のステップアップが感じられる、っていうところもレースの楽しみなんだな、と。いろんな人と知り合っていくうちに、いろんな価値観が自分の中に育ってきました。

ちゅなどん:自転車に限らずどんな趣味でもそうだと思うんですが、最初のうちは出来ることが少ない中で、楽しんで、そうして楽しんでいるうちにできることが増えてくれば、そのできるようになった目線でまた見えてくる世界がありますね。
では、テイさんの次のレースのご予定は?

テイさん:乗鞍ヒルクライムですね。上位常連勢とは戦えると思えないんですけど、やれるだけのことはやりたいです。
1時間15分くらいが目標ですね。序盤の緩めのところでどれくらい詰められるかがキモになりそうです。

ちゅなどん:ライドのスタイルにも変化はありましたか?

テイさん:最近は一緒に走るメンバーが強いので、私の強度が自然と高くなる……。そんな練習っぽいライドが増えていますね。
仲間の男性から、お世辞かもしれないですけど「最近は危機(負ける)を感じるよ」と言われることが嬉しかったりします。

ちゅなどん:それは褒め言葉ですねぇ!

テイさん:自分より走れる人が自分と一緒に走ってくれるのは本当に嬉しくて。また、一緒に走ってくださる皆さんからの期待なんていうのも感じることがあるので、それには自分なりに応えていきたいな、という思いもあります。
「女性は力づくではなくテクニックなどを考えて走ってるから、参考になることがある。お互いを高め合えるような仲間に恵まれています」なんて言われると嬉しいですね。
逆に私自身も仲間からいくらでも盗めるものがあるというか、まだもっと伸ばせると思えることが嬉しいです。
特に体格の近い人だと、男女の体格差はあったとしても、ペダリングだとか、体の使い方なんかは後ろについて走りながら、観察して自分との違いを考察しています。

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©️テイ ヨウフウ

ちゅなどん:研究熱心!すごいなぁ。

テイさん:もともと筋肉の動きなんて意識できてなかったんですが、頭に描くイメージと体の動きがリンクして動けている実感が持てるようになってくると、またさらに自転車に乗るのが楽しくなりました。
実は最初のうちは「山は気合!」だと思っていたんです。最後まで頑張って踏めばいい! みたいな風に。
でもそうじゃなくて、ちゃんと考えて動けば楽に上れるっていうことも気づきました。工夫のしがいがあるし、成果が得られやすいと感じています。

ちゅなどん:まだまだ伸び代がありそうですね。

バイクは見た目!

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©️テイ ヨウフウ

ちゅなどん:機材について、何かこだわりはありますか?

テイさん:完全に見た目ですね。ラピエールのゼリウスSLはネットで画像を見たのが気になったんです。あのフレームの独特な形状を実際に店頭で見たときに、面白いな、って。
曲線的なものが好きなんですね。
で、一昨年のツール・ド・フランスでピノーというチームカラーモデルが出て、ものすごく好みだったので買うのを決めました。今のこのバイクは2台目です。

ちゅなどん:とても綺麗なバイクですね。よく似合ってます。

テイさん:このバイク、欲しかったイメージ通りなんです。ただ、ハイエンドモデルということもあり、最初のうちは無理して乗ってる感じがありました。

ちゅなどん:硬いバイクですか?

テイさん:身体が出来上がってる人にとってはほどよい硬さになると思うんですけれど、最初に乗ったときの感想が「カタっ!」
15分~20分乗っただけで脚が終わるような感じがありました。ようやく最近、慣れてきたように思います。実はバイクを乗り換えたら、すぐに速くなるかなーという期待もあったのですが、決してそんなことはなかったですね(笑)。

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