2017年05月10日
【PEARL IZUMI】高機能ウエアがヒルクライムをもっと楽しくする
パールイズミが提案するヒルクライムに適したウエアとは?
ヒルクライムにおいて、サイクリストは上りと下りという、大きく変化する環境にさらされる。上りでは、勾配に抗うことで上昇する体温。そして体温を冷やさんと、盛んに汗がでる。ウエアはいかに不快感を感じさせずに、体温を下げるという汗本来の効能を発揮させつつ、すみやかに吸汗発散させることが命題となる。高い標高からのダウンヒルは低温かつ、下り坂では風圧もより受けるので体温はみるみる奪われる。汗でウエアが濡れていると、どういう現象が起きるか想像に容易いだろう。
パールイズミは、日本のメーカーだからこそといえるパフォーマンスが自慢だ。日本国内の夏は高温多湿。雨の日も全国的に多い。そして冬は乾燥し、風も強く冷たい。そんな取り巻く環境のなかで、いかに快適なサイクリングを行うかということにチャレンジしている。日本の気候を知り尽くすパールイズミは往路(上り)と復路(下り)で環境が激変するヒルクライムにもスマートに対応できる。
みなさんのウエアのチョイスは適切だろうか。パールイズミのラインナップはかなりのボリュームである。そこでヒルクライムに適した高性能なウエアをピックアップして紹介しよう。
1/UV フレスコ プリント ジャージ/¥13,824(税込)
2/スプライス パンツ/¥11,664(税込)
3/デザイン ロング ソックス/¥1,296(税込)
4/プリント レーシング グローブ/¥4,320(税込)
5(インナーウエア)/クールフィットドライ ノースリーブ/¥4,644(税込)
1/UV フレスコ プリント ジャージ
¥13,824(税込)
涼しい素材、長めの袖丈と細身のシルエット、シャープなプリントデザインのジャージ。吸汗速乾性に優れ、汗を瞬時に吸収・乾燥する素材「スカイフレスコ®」を採用しているので肌はつねにサラサラとした感触が得られる。背中の中心部分には汗を吸収拡散させて快適さを保つ素材を使用するなど、汗を吸収し、汗による気化熱を発生しやすくし、体温の上昇を抑えてくれる働きをしてくれる。
脇下には涼しいメッシュ素材を採用した
裾口には心地よく身体にフィットするラッセルテープを採用
10cm空きファスナー付き3バックポケット。大きめの再帰反射が付いて、夜間の視認性も確保する
2/スプライス パンツ
¥11,664(税込)
鮮やかなカラーバリエーション(合計4色)でジャージとのコーディネートしやすいレーサーパンツ。パッドにはレースからロングライドまで、広い用途の「3D-ネオ」を使用。裾には柔らかくフィットしてずり上がりにくいラッセルテープを採用している。両裾4ヶ所と右後ろに再帰反射も備えて夜間の視認性も確保している。
裾には心地よくフィットして、滑りにくく肌にやさしいラッセルテープ使用
後方からの視認性を確保する両脚後部の大型の再帰反射
腹部中央にゴムが入っていない、腹部の締め付けが少ない快適な仕様
3D-ネオパッド(男性用)/ 潤滑クリーム不要でスレないオールラウンドパッド
3/デザイン ロング ソックス
¥1,296(税込)
ペダリングに最適な設計を施しフィット感は抜群。大胆で個性的なデザインが目を引くが、プリントモデルとコーディネートして楽しめる4タイプのデザインがある。シルエットやデザインだけでなく、土踏まずのアーチをサポートし疲労を軽減し、フラットな縫い目でつま先がゴロつかないなど快適性も追求。
4/プリント レーシング グローブ
¥4,320(税込)
鮮やかなデザインをプリントしたグローブ。プリントモデル(ジャージ&パンツ)とのコーディネートが楽しめる。衝撃を吸収して疲れにくいオリジナルのパッドを手の平に配置し、指股から縫いめを除きゴロつきをなくして、ハンドルをより握りやすく設計している。
親指に汗拭き用マイクロフリース付き
手首のフィット感を調整できるベルクロ仕様。手の平のパッド厚:中厚
5/クールフィットドライ ノースリーブ
¥4,644(税込)
汗を素早く吸収するのでベタつかず、肌はいつもサラサラな状態を保てる。伸縮性に富んだ柔らかな素材が、乗車時のあらゆる姿勢にフィットする進化を遂げたアンダーウエア。
IMPRESSION
もともと縫製に自信のあるパールイズミ。立体的に仕上げるほどパネルを多く組み合わせる必要があるが、この縫い目のスムーズな縫製の仕上がりは、タイトなフィット感を信条とするサイクルウエアの最適解であるといえる。生地にたるみがなく、ライディングポジションで身体の全体にしっくりとフィットする。袖のラッセルテープは、ほどよい肌への抵抗でずれにくく、袖がシワや折れが起きにくいためストレスを感じないのでライドに集中できる。上下ともに通気性が高く、気温20度前後で乾燥した気候ならインナーを着用していてちょうど良いだろう。
このインナーウエアのクールフィットドライも、襟や袖の締め付けが強くないにも関わらず、上半身を包み込むような着心地の良さ。たるみがないので、ジャージを着たときのシルエットもきれいだ。
背中のポケットのモノがライド中に動くと、気になって集中できない。ジャージはタイトフィットな印象だが、ポケットが垂れさがらず、しっかりと形状をキープし、ほどよい強さで内容物をホールドしてくれる。
また、後方から迫る車やオートバイに対して、再起反射素材を配置することで、高い視認性を兼ね備えるという点も賞賛したい。
限られた素材の中でいかに性能を引き出すかということについて研究を重ねているのだ、というパールイズミのプライドを感じるコーディネイトであった。(山本健一)
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写真/猪俣健一 文/編集部
協力/パールイズミ
関連URL:https://www.pearlizumi.co.jp/
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得