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2024年10月02日

食欲の秋!目指せ完食!『第9回 南魚沼グルメライド』

2024年9月21日〜23日「秋分の日」の三連休の日程で、秋の新潟県南魚沼市で開催された「南魚沼サイクルフェスタ2024」。JBCFが主催する日本最高峰の自転車ロードレースシリーズであるJ Pro Tourのレースをはじめとした、自転車イベントが盛りだくさんの3日間。

初日に開催された『第9回 南魚沼グルメライド』へ、私(才田直人)が実際に参加して体感した魅力をお届けします。

脚力に合わせて選べる2つのコース

グルメライドには100kmと65㎞の2つのコースが設定されています。

65kmコースでは3ヶ所のエイドと、スタートゴールのおもてなし、計5ヶ所で南魚沼ならではのグルメが楽しめます。平坦基調のコースでありながら、メインのグルメは全て楽しめる美味しいコース設定です。

100kmコースでは、三国川ダムと八海山、2つの難関山岳が追加されます。山頂では飲み物と、嬉しい「おやつ」が提供されます。

最初に大事なことを伝えます。朝ごはんは食べる必要はありません。また、補給食も持たなくて大丈夫! もちろん、各エイドでは、ボトルにドリンクを入れることもできます。

走る前にまず食べる!「あさめしエイド」

グルメライドは早起きから始まります。第1グループのスタート時間は午前7時。6時頃から会場となる南魚沼市浦佐の八色の森公園にはサイクリストが集まります。

そして、すでに手にはどんぶりが。そう、「朝めしエイド」があるのです。

スタート前に、朝ごはんとして提供されるのが『きりざい丼』。「きりざい」とは納豆と刻んだ野菜を混ぜたもの。野菜といっても、野沢菜やたくあんのような漬物も刻んで入っているので、塩味も効いていて、ご飯がすすむ一品です。

きりざい丼でライド前のエネルギーと塩分補給。スタート前の充電は完了!

スタートセレモニーのあとは、いよいよグルメライドのスタート。雨予報の中、重たい雲が空を覆っているものの、なんとか持ち堪えています。

グルメライドではスタッフがコース上を一緒に走りながら、本部と連携を取っています。万が一の場合には、医療車やメカニック車が対応してくれるので、安心してライドを楽しむことができます。

北フランスのような雰囲気が漂う、霧が立ち込めた幻想的な朝。

名物『カレーうどん』

あっという間に1つ目のエイドに到着。朝早くから参加者を待っていてくれたのは、グルメライド名物の『カレーうどん』。米粉の入ったうどんが、カレーをたっぷりと持ち上げて、口の中に飛び込んできます。まだ20kmしか走っていないのに……とオーバーカロリーに心配しながら、気付けば丼は空っぽに。

体力は再びフル充電。みんな笑顔で次のエイドに向かって走り出します。

朝早くから大鍋で仕込まれた具だくさんのカレー。
柔らかもちもち、バターの香りがふわっと香る『魚沼バター餅』がデザート。

グルメライド一番の激坂と、新潟のご当地アイス

次なる目標は、グルメライドで最高標高地点となる、三国川ダム(さぐりがわダム)。目の前には、過去にJ Pro Tourのレースで何度も名勝負が繰り広げられてきた激坂が現れます。

カレーうどんで蓄えたエネルギーで、三国川ダムの「壁」に挑む参加者たち。

登坂の先には『桃太郎アイス』。いちごシロップ味のかき氷のようなザクザク食感と、さっぱりした後味が特徴の、新潟のご当地アイスです。

100kmコースのみが立ち寄る三国川ダム。激坂ヒルクライムが終わった直後の火照った体に、桃太郎アイスの冷たさが心地よく広がります。

レースで何度も走ってきた、私の三国川ダムの記憶は、血の味からいちごシロップの味に書き換えられました。
三国川ダムの堰堤からは、高度感のある景色が広がります。

漂う焼肉の匂い

南魚沼ロードレースのコースを逆回りで一周した後に、目指す次のエイドでは、メインディッシュといっても過言ではない『焼き豚丼』が待っています。

行列に並んで、手にした焼き豚丼。焼きたての豚肉と、タレの染み込んだ米のおいしさに箸が止まりません。

食欲をそそる煙を立ち上げながら、鉄板の上で踊るように焼かれる厚切りスライスの豚肉。
甘みと塩みのあるタレと絡み合った豚肉、たっぷりどんぶりサイズの新米コシヒカリの上に、どっさり何枚も乗って登場。

そして、曇り空からとうとう雨粒が落ちはじめました。でも、大丈夫! 相変わらずガソリンは満タン。次のグルメを目指して乗り切ろう! そんな気持ちになります。

南魚沼の名峰『八海山』

続いてはこのライドで最後に控えるヒルクライムポイント八海山です。ノコギリの歯のように連なる大迫力の岩峰が目の前に迫ります。お腹はいっぱいですが、走行距離は80kmに迫り、脚には疲労の色が見え始めたところでの大一番。

そこで聞こえた大きな声援。「もう終わっちゃう!大好きな上りが終わっちゃう!」と、悪魔おじさんが登頂を迎えてくれました。

背後に八海山の峰々が聳えるヒルクライム。悪魔おじさんの応援に、皆さんの厳しい表情は一転して笑顔に。
100kmコースのみが挑む八海山の『羊羹』。疲労した時には定番の補給食の味が体に沁みます。

満を辞して登場『新米のおにぎり』

迎えた最後のエイド。今回南魚沼を走って目に入ったのは、雨の下で穂を重たげに倒伏した稲が目立つ田んぼ。稲刈りにも通常以上に時間がかかるようですが、農家の方々の頑張りにより、例年通りの美味しい新米が収穫されています。

ここで登場したのは『新米のおにぎり』。ゴールまで残り10kmくらいしかないのに、がっつり炭水化物を補給します。これぞグルメライドの真骨頂!

新米の味をストレートに味わうおにぎり。香り、甘み、粘り、全てが完璧。よもぎの香りがふわっと抜ける餅生地と、控えめなあんこの甘さが美味しい『笹団子』も。
なんと、エイドの裏では、ボランティアスタッフの学生さんが、その場でおにぎりを握っています。だから温かいのです。美味しいわけです。

最後まで心もお腹も満たされて、後はフィニッシュを目指すのみです。

フィニッシュではイベントも盛りだくさん

平坦区間を駆け抜けて、いよいよ完走! と同時に提供される、八海酒造の『甘酒』。甘さ控えめで、疲れた体にスッと入ってきてくれます。頑張った胃袋にも「無事に終わったよ」と教えてあげる優しい味。これにてグルメライドは完食です!

八海山の甘酒で〆。最後はたくさん食べてきた胃袋に嬉しい「甘さひかえめ」。
フィニッシュ時間に合わせて行われたステージイベント 。ゲストのトークショーや、豪華賞品が当たるジャンケン大会。南魚沼出身のシンガーソングライターTSUNEIさんのライブまで。

新米の時期の「南魚沼」を舞台に、旬のグルメを味わい尽くし、参加者の方々はもちろん、エイドや走行スタッフの皆さん、たくさんのボランティアスタッフの皆さんと一緒になって、「完食」を目指す『南魚沼グルメライド』。

アットホームで美味しいグルメライドは、来年も要チェックです!

沿道からの応援に笑顔が溢れる参加者。

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