2018年08月16日
エース栗原による 第10回グランフォンド八ヶ岳 参加ガイド
昨年より白州および武川地域へとコースを延長することで、山梨県北杜市の全地域を巡るイベントへとパワーアップした、グランフォンド八ヶ岳。
9月30日(日)に開催する第10回グランフォンド八ヶ岳は、さらにコースを一部見直し、より走りやすいルートとなりました。また、節目となる記念イベントとして、特別企画も準備が進行中です。
今回、イベント開催に先駆け、昨年ゲストとして参加いただいた、北杜市在住のプロアスリート、エース栗原さんと新コースを巡りました。北杜市を拠点に活躍されているエース栗原さんならではの、おすすめスポットや攻略法をご紹介。すでにエントリーされている方も、これから参加を考えている方も、ぜひ参考にしてみてください!
スタートは清里の森
イベント当日は防寒の準備を
今回、エース栗原さんとは、グランフォンド八ヶ岳のメイン会場となる清里の森で待ち合わせ。当日はたくさんのブースで賑わう広場もこの日は広々としていて、気持ちがいい。なお奥に見える森の音楽堂内で前日受付が行われる。
「今日は快晴ですねー!いろいろとおすすめのポイントを準備したので、実際のコースに沿って走っていきましょう!」
いつ会っても爽やかかつパワフルなエース栗原さん。大会前日は、この会場でコースガイドトークショーも行っていただくので、お楽しみに!
青空が広がるメイン会場で横になる。このまま昼寝したくなるほど、気持ちいい
エース栗原さんと合流したので、さっそくコースを順路に沿って、走っていく。
会場を出て、数百メートルの緩やかな上りをこなすと、八ヶ岳高原ラインに。ここから第1エイドステーションである「道の駅こぶちざわ」までは、長い下り基調のコースとなる。途中には八ヶ岳高原ラインのシンボルである、赤い橋(東沢大橋)があるので、止まって撮影するのもおすすめ。橋の手前に展望駐車場があり、撮影に最適な場所となっている。
「今日は暑いですが、レース当日の朝は寒い可能性が高いです。日中は汗ばむぐらいの気温になる場合もあるので、脱ぎ着しやすいウインドブレーカーなどで防寒し、序盤の下り対策をするといいでしょう。また、八ヶ岳高原ラインは長い下り道ではありますが、途中緩やかな上り区間も結構あります。スタート直後で、まだ集団がバラけていないので、前の参加者との車間距離をしっかりと開け、前のサイクリストが減速した際に追突しないように注意しましょう」
この日は下りながらも、汗ばむような陽気。そんななか3kmほど行くと、左側に見えてくるのが、まきば公園だ。
「ここのソフトクリームは絶品です!イベント当日は朝が早くて立ち寄れないと思いますので、土曜日や日曜日のレース後にぜひ行ってみてください。まきばバーガーもジューシーでおいしいですよ」
ということで、ソフトクリームをパクリ! 濃厚な甘みが体に染み渡る(まだ全然走っていないですが)。
ソフトクリームを完食し、八ヶ岳高原ラインを下りきると、左手に「道の駅こぶちざわ」が見えてくる。そこからは、JR小海線に沿うように東へ。今年は、甲斐大泉方面へのアップダウンのあるルートが約12kmカットされ、甲斐小泉駅前までいくと、ぐるっと再び小淵沢方面へ戻り、白州へと南下する。白州へも下り基調だが、途中通過することになるのがループ橋だ。
「大きな橋なので、その特徴的な姿を写真に撮ることが難しいですが、珍しいループ橋を自転車で走れるのはワクワクしますよね。ただ、外側に膨らみやすいので、注意して下ってください。ループ橋の直前の道には側溝もあり、このあたりはイベント当日は追い越し禁止区間に設定されています。慌てず、周りと協力し合って走りましょう!」
昨年よりコースに追加された
白州・武川地域を駆ける
ループ橋を下り終わると白州町。目の前には、甲斐駒ケ岳がそびえる。
「白州・武川地域には、釜無川や尾白川が流れていて、水の豊かな地域です。清里や小淵沢とはまた少し雰囲気が違いますよね。南アルプスのおいしい水が流れ込んでいるので、サントリーのウィスキー工場があったり、武川では幻のお米といわれる武川米の生産が盛んです」
昨年は、武川の第2エイドステーションで、武川米を使ったおにぎりを提供した。今年も同様におにぎりが提供される予定なので、お楽しみに!
さて、武川地域の田園地帯を抜け、コースは長坂町方面へ。ここで、コースで初めての本格的な上り区間。勾配は緩いが、約10kmのダラダラとした上りが続く。木々が揺らぐ日陰の下を走っていくので、心地よい。
コース中盤、長坂地域への上り。後半に向けて体力を温存しつつ、走りたい
上り区間が終わると、市内を東に移動し、再び南へと下っていく。この須玉町地域では、栗原さんのおすすめポイントが。それが、両側を田んぼに囲まれた道。
「後ろには八ヶ岳が見えますし、左手には斑山(まんどりやま)も見ます。なにより空がどーんとしていて気持ちいいですよね。ここで走行写真の撮り合いっこをしてみてはどうでしょうか?」
そのまま須玉町地域を南下していくと、エース栗原さんから急にクイズが。
「この交差点がコース上のもっとも標高の低い地点なのですが、なんて読むか分かりますか?」
んー、だいずなまた?おおまめいくた?
「これで“まみょうだ”って読むんです!難しいですよね~。ここがコース上で、もっとも標高の低い地点ってことはここから上りが始まります。“まみょうだ”から、がんばる区間だ!と覚えておいてくださいね」
その言葉通り、大豆生田交差点を左折した瞬間に目の前に長い上り坂がそびえる。視覚的にもインパクト大だ。4kmほど上っていくと、明野町浅尾原財産区の第4エイドステーションに到着。ここはひまわり畑で有名エリア。大会当日はさすがにひまわり咲いていないので、満開のひまわりが見たい方は、夏場にぜひ訪れてみてほしい。
ひまわりとエース栗原さん。明野町は日照時間が日本一長いことでも知られる
一行は明野町から清里へ向けて北上。じわじわと上っていくと須玉町の津金地区に入る。
「このあたりはりんごも有名です。今はまだ青いですが、グランフォンド八ヶ岳のころはちょうど食べごろを迎えています」
津金地区には第5エイドステーションになっているおいしい学校もある。おいしい学校は三代校舎ふれあいの里の一部で、近代西洋風木造建築の明治校舎、大正校舎、昭和校舎(おいしい学校)と三つのレトロな校舎が並ぶ。例年おいしい学校内のパン工房で作られた焼きたてパンが参加者に振舞われる。
ここでエースから注意ポイントが、
「グランフォンド八ヶ岳では、おいしい学校が関門になっており、残念ながら制限時間に間に合わず足切りになってしまった方が昨年も結構いらっしゃいました。ここを通過できれば、ゴールまで向かうことができるので、まずはおいしい学校の関門時間に間に合うようにペース配分して走ることが重要です。自分の予定していた時間配分よりも5分くらい速いペースで進むと安心だと思います。そして、おいしい学校を過ぎると上りもいよいよ本格的に。思いっきり苦しみましょう(笑)」
津金地区にはりんご畑が広がる。直売しているところもあるので、立ち寄ってみては?
三代校舎ふれあいの里のレトロな校舎も撮影スポットとしておすすめだ
コースも終盤戦
上りを攻略してゴールを目指そう
おいしい学校を過ぎると現れるのが、グランフォンド八ヶ岳で、難所としてお馴染みとなっている「海岸寺」の上り。平均斜度9%の上りが約2km続く。
「たしかに難所ではありますが、この上りを通過したあとも会場までは上り基調が続きます。がんばりすぎず、力を少し温存して走りたいところです」と、栗原さん。
海岸寺を上りきったところに、昨年よりウォーターステーションを設置。ここからはいったん下りになるので、一休みして呼吸を整えよう。
グランフォンド名物となった海岸寺の上り。例年、途中で足をついてしまう参加者も。お互い励まし合いながら、上りきろう
「海岸寺を過ぎれば、残りは11kmほどですが、その間にエイドステーションが2箇所もあります。しっかり休みつつ、一歩一歩進んでいきましょう」
清里の駅前までくれば、ゴールは目前。大会会場では、豚汁を振る舞い、森の音楽堂内では完走記念品も渡しているので、忘れずに。
さて会場に戻ってきたところで、エース栗原さんから最後のアドバイスを。
「北杜市は盆地帯で、四方向山に囲まれているというのが魅力です。すべての山々を満喫していただければと思います。
スタートしてすぐに背後に八ヶ岳が見えて、白州の方に降りると正面に甲斐駒ケ岳が。運がよければ富士山も真正面に見えます。須玉の方は電柱が少なく景色を見るには絶好のポイント。よく時代劇のロケにも使われています。北杜市は自然の中を走って、非日常を感じられる場所ではないでしょうか。昨年参加してみて、エイドステーション以外には止まらないみたいな暗黙のルールがあるのかなって(笑)。止まらないでどんどん走っている方が多かったのですが、
僕は『ここ止まってみましょう!景色がいいですよ』みたいに周りの人にどんどん声がけをしていました。まっすぐ前を見るだけじゃなくて、振り返ってみると意外とそこに美しい景色があったりもします。
大会HPや大会レポートには書ききれていない大会の魅力を自分で見つけてやろうとすると面白いかもしれませんね! イベント当日に、みなさんに会えることを楽しみにしています!」
グランフォンド八ヶ岳のエントリーは9月2日(日)まで! まだまだみなさんのご参加をお待ちしています!!
第10回 グランフォンド八ヶ岳 大会HP ⇒ http://gf-yatsugatake.jp/
~おまけ~
エース栗原 レコメンドショップ
北杜市にはさまざまな魅力的なお店が点在する。その中でもエース栗原さんがおすすめするお店を今回は3店紹介します。ぜひグランフォンド八ヶ岳の前後に立ち寄ってみてはいかが?
清里萌木の村 ROCK
言わずと知れた清里の人気店。40年以上愛され続けてきた名物のROCKカレーのほか、世界一に輝いた経験を持つクラフトビールもおすすめ。グランフォンド八ヶ岳前夜には多くの参加者が訪れる。
清里萌木の村 ROCK ⇒ https://rock1971.jp/
麓ジェラート
白州町にある人気のジェラート屋さん。日替わりや週替わりなど、常時7~8種類ほどのジェラートが店頭に並ぶ。地元で採れたフルーツや白州の名水を使い、どれも濃厚な味わい。17時までの営業だが、売り切れのため閉店することもあり、午前中に行くのがおすすめ。
麓ジェラートfacebook ⇒ https://www.facebook.com/fumotogelato/
手づくり和・洋菓子の秋月
武川町にあるお菓子屋さん。和菓子も洋菓子も、甘すぎないやさしい味でいくつでも食べれてしまいそう。
エース栗原さんのおすすめは、幻のお米である武川米「農林48号(通称 よんぱち)」を使用した、「よんぱちプリン」と「よんぱち団子」。どちらも売り切れ注意の逸品だ。
手づくり和・洋菓子の秋月 ⇒ https://www.hokuto-kanko.jp/guide/5112
エース栗原さん(栗原正明さん)
山梨県を拠点に活動する地域密着型プロアスリート。
「アスリートとして地域に根付きスポーツ分野だけでなく、地域にとって道標のような存在になりたい!」と一念発起して独立。
デュアスロン競技の日本チャンピオンであり、やまなし大使としても活動しているプロアスリート。
<SNS>
BLOG: http://ameblo.jp/kokushi-ace/
FB: http://www.facebook.com/KURIHARACE/
Twitter: @ACE_Kurihara
Instagram: ace.kurihara
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UC4Sx9Z4BZivhib18BTyOctQ
(写真/小野口健太)
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。