2018年08月26日
【TREK】NEWエモンダALR5 & チェックポイントSL5 チェック&インプレッション
IMPRESSION NEW チェックポイント SL5
どんな路面でも楽しく快適に走ることを考えたチェックポイントは、ロードバイクらしいフォルムながらも、700x35Cのタイヤを搭載したグラベルロードだ。特徴はこのボリュームのあるタイヤ。そして初速のキレのよさはロードバイク譲り。並のロードバイクよりも走りそうな気がしてしまうが、その理由は簡単だった。なんとフレームにはOCLV500カーボンを使っており、反応の良さにも納得だ。
シートチューブにはIsoスピードが搭載されている。走行中にはあえて強烈に主張することがなく、パワーロスは非常に少ない。ライドが終わってみると“ああ、楽だったかな”というイメージで、まさしく縁の下の力持ちだ。
ロードバイクらしい反応のよさをグラベルでも実現できる、そんな印象のバイクだ。
シマノ・105R7000シリーズの油圧ディスクブレーキが確実なブレーキングを約束してくれるので、スピードも安心して出せる。そして700Cホイールと35Cタイヤの組み合わせは気持ち良い走破性を生み出す。路面を捉えてグイグイと進み、上りも軽快だ。
フレーム形状は工夫が凝らされている。チェーンステイじゃ悪路でチェーンが暴れたことでヒットしてしまうのを予防する形状、ダウンチューブを守るカーボンアーマー、キャンピングのためのダボ……とグラベル走行や、キャンピングなどに必要な要素が網羅されている。シングルスピード化も可能という可変リアエンドといった設計を導入した点など、遊びの幅を広げる配慮もみられる。
グラベルだけでなく市街地でもこのバイクには活路がある。日常的な通勤ライドなどにも持ってこいだろう。ディスクブレーキということで規格さえ適合すれば、ロード用のホイールを履かせるカスタムも可能だろう。
カーボンフレームでなくてもいいなら、アルミフレームでさらにお手頃な価格のチェックポイントALRも用意されているのでチェックしてみてほしい。
ジオメトリー
ディテール
OCLV500フレームには、シマノ・アルテグラをアッセンブル
アルミ製シートマストキャップを採用
タイヤは700x35C Schwalbe TL-EX G-One チューブレスレディ グラベルタイヤだ
跳ね石からフレームを守るカーボンアーマー
ハブには12mmスルーアクスルを採用。Strangeholdドロップアウトによってリアエンド位置を15mm可変できる
関連URL:トレック・ジャパン
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得