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2016年08月19日

トレックワールドジャパン 2016レポート【その2】トレックが提案する安全走行の啓蒙

京都は国際会館にてトレックワールド2017が開催された。NEWプロダクツを中心にレポートを複数回に渡っておとどけしよう。
1.エアロダイナミクスの日本人エンジニア 鈴木未央さんインタビュー2016年版
2.トレックが提案する安全走行の啓蒙
3.注目のNEWプロダクツ

第2弾はトレックの取り組みについてレポートをしよう。今回のプレゼンテーションでは昨年の”デイライト”の啓蒙から、さらにテーマを強めた安全走行への取り組みを感じさせる。セーフティライドは皆な望むこと。そして自動車やオートバイと走路をうまくシェアするために、サイクリスト個々が今すぐにでもできるのがギアやアイテムによる被視認性の向上だ。トレックとボントレガーのプロダクツならそれができる。
いくつもの刺激的なNEWプロダクツやサプライズ情報以外に、琴線に触れたテーマを紹介したい。様々なバイクやアクセサリーなどのプロダクツを提供するメーカーは無責任に商品を売れば良いという考えは支持できない。いかに世界屈指の性能を誇るバイクを売っていたとしても。トレックはいうまでもなくメジャーブランドの一角のなかでもトップに位置しているが、今回はっきりとプレゼンテーションで語られた、セーフティライドの提案は、サイクリストには強く響くはずだ。

3つのステップでライダーの安全性を高めることができる”THE A B Cs OF AWARENESS”。
1つ目の【A】ALWAYS ONはデイライトの使用
2つ目の【B】BIOMOTIONは動きのある手足に被視認性の高いアクセサリーを身につけること
3つ目の【C】CONTRASTは背景に馴染まないコントラストのあるアパレルを身につけること

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【A】ALWAYS ON
自転車事故の80%は日中に起きている(参考文献:NHTSA,2015)。
アメリカでは自転車死亡事故の40%が後方から追突されているものだという。そこでデイライトを使用することをトレックは提案した。
デイライトの使用によって自動車、オートバイや自転車において衝突事故を減らす効果があることが証明されている。すでにデイライトの先駆け【Flare R/RT】がリリースされているが、今回は都市部での走行に最適な【Flare R City】と、フロントを照らす【ION 350 R/RT】および【ION 100 R】の活用を提案している。それぞれ使用環境によって特徴付けられた性能となり、限られた用途であればいずれかを使用すればいいだろう。日常的に使用するものとしてのアイテムなので、取り外しやすさや、手軽なUSB充電など高いユーザビリティであることも、意識せずとも習慣として使うことができる使い勝手の良さだ。

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【B】BIOMOTION
動きのある手足は、目につきやすい。手や足の末端を目立たせることで83%も被視認性が高まるという(参考文献:Wood et al,2012)。
そこで蛍光色を配したグローブ、シューズやソックス、ヘルメットを身につけることで、ドライバーへアピールすることができる。
ボントレガーのアパレルラインナップを見回すと、シューズカバーやニーウォーマー、指切り/長指グローブまでネオンイエローに染められた商品が用意されている。

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【C】CONTRAST
ライドに適したギアをセレクトする。夜間にはリフレクター機能のあるギアを着用すると、被視認性が72%向上する(参考文献:Wood et al,2013)。
リフレクト素材を配したアパレルを着用すること、再帰反射素材を用いたバイクギアを用いることで、夜間走行時の安全性を高めることができる。ボントレガーでは多くのウエアにリフレクター機能が備わっている。とくにジャケットは四季を通じて揃えることができ、日没が早い冬季に重宝しそうなネオンイエローのレッグウォーマー、アームカバーなどはデザイン性もよく、スタイリッシュに着こなすことができるだろう。また、反射テープを織り込んだバーテープ【Velvetack Reflective Handlebar Tape】などギアにも注力をしている点にも注目だ。ヘルメットもバリスタなどトップモデルにネオンカラーが登場し、意識の高さが窺い知れる。

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ヘルメットにMIPSが搭載される。

MIPS(ミップス)とは、NEWプロダクツの記事でも紹介するが、転倒時に頭部への衝撃を緩和するシステムだ。脳が本来もっている防護性を踏襲した構造で、ヘルメットのアウターシェルと、インナーライナーの間に低摩擦性のプレートを付加したという作りである。
内部にはスライドする一枚のプレートを設けている。これが衝撃が加わったときにスライドし、衝撃を和らげる。実際の事故で起こりうる斜めから頭部への衝撃に対応するよう設計された安全技術だ。
プレートが頭部全体をソフトに包み込む感覚が新しい。従来のヘルメットのように点接触ではなく、面接触であることがわかる。さらにバリスタをはじめ、ラインナップにアジアフィットが加わり、よりフィット感が適したサイズのヘルメットが選べるようになるだろう。ボントレガーのMIPS搭載のヘルメットは以下の通り。

・バリスタ MIPS 
・サーキット MIPS 
・サーキット MIPS ウィメンズ
・スターボス MIPS 
・スターボス MIPS ウィメンズ
・ソルスティスMIPS ユース
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ライダー自身の身は自分で守るべきで、被視認性が高ければ自動車側への気づきとなり、不幸な事故を未然に防ぐことができる。デイライトや被視認性の高いギアアパレル、そして万に1つのクラッシュをした際に頭部を守るヘルメット。これらのギアにはできるだけ妥協はしないほうが賢明だろうか。

トレック・ジャパン HP http://www.trekbikes.com/jp/ja_JP/

(写真/編集部)

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