2016年02月08日
3モデル インプレッション VOL.9/MERIDA編 プロローグ
3モデル インプレッション VOL.9 MERIDA
◆3モデル インプレッションの定義◆
エアロロード、ノーマル、エンデュランスロードと3つのカテゴリーを有するブランドをセレクトし、この3カテゴリーの代表モデルを各1台、合計3台インプレッションするというもの。ブランドのイメージ、それぞれのカテゴリーに特化したバイクの評価、3モデルを総合した印象と比較など3人のライダーが多角的にレポートします。
第9弾のメリダ。ワールドツアーで戦うUCIプロチーム”ランプレ・メリダ”が駆るバイク。メリダはこのプロチームのセカンドスポンサーを務めているなど企業としての力も大きいことがわかる。今回のテストバイクはメリダが誇る3シリーズ、リアクト、スクルトゥーラ、ライドから主力となるモデルをチョイス。エアロモデルとしてリアクト4000、スタンダードモデルとしてスクルトゥーラ6000、エンデュランスモデルとしてライド5000をテストライド。
REACTO 4000/“1台だけでもスリップストリームに入っている”かのような空力性能が得られるエアロロードモデル。TTバイクに迫る空力性能を得ながらもヒルクライムにも優れている設計なのがリアクトの特長。このリアクト4000は、上位モデルと同等のリアクト CF3フレームにシマノ・105をアッセンブルしたリーズナブルなコンプリートモデルである。価格:225,000円(シマノ・105完成車、税抜)
SCULTURA 6000/走行性能と快適性を両立したのがスクルトゥーラ。2016年モデルは空力性能がブラッシュアップされ、快適性を維持したまま、エアロロードに迫る性能を実現。スクルトゥーラ6000はランプレ・メリダの装備を受け継ぐアッセンブルとなる。CF4 liteMCフレームにシマノ・アルテグラ、フルクラム製ホイールを装備。価格:349,000円(税抜、シマノ・アルテグラ完成車)
RIDE 5000/ロングライドに最適なのがライド。快適性だけではなく、レースによってはプロチームも使う運動性能を犠牲にしない設計だ。このライド5000はトランスミッションにシマノ・アルテグラを用いたリーズナブルなコンプリートバイクだ。価格:269,000円(税抜、シマノ・アルテグラ完成車)
メリダのイメージは……
小高:僕の中でのイメージはまだ真っ白ですね。これから作っていく感じ。でも最近急激に力を付けてきたように思えますね。
菊地:ジャイアントと並ぶ自転車大国台湾を牽引するブランド。オレとしてはポジティブなイメージだから元々好きなんだよね。カッチリしていて良く進むし。メリダで技術的な心配はまったくないし。
山本:自社ブランドにかんしては数年前はMTBのほうが突出していたイメージがあるね。ヨーロッパでの人気もあるけど、ロードも次第にシェアを伸ばしていって、いまやプロチームに供給するようになった。まさに右肩上がりのブランド。
小高:日本でも最初はMTB推しでしたよね。
菊地:そう、世界からみたメリダのイメージは、日本から見るものとはまったく違うよね。実力が違いすぎていて。
山本:ユーロバイクショーなどに行くとわかりますが、ブースのデカさがそれを象徴していますね。
菊地:台湾に行ってもメリダショップが目立っていて、台北だけでみてもスゴイ数。
山本:とはいえ、日本でもランプレ・メリダの活躍や、新城幸也選手の移籍もあって好感度はグッと上がっているはず。
小高:ランプレってイタリアチームですが、アジアの選手も何人かいたり、このメリダのおかげですごく身近に感じられそう。
菊地:メリダっていうと設備投資を惜しげなく行なっていてフレーム要請にロボット ウェルディングを使っている。まさに工業製品的に高精度で品質も安定した製品を生み出せる。まったく同じ物が手に入るっていうことは、レース機材として考えると、とても重要なことだから。とはいえハンドメイドの魅力も否定しないけど。
小高:価格設定はどうでしょう?
菊地:上級モデルに限ってい言うとコンプリートモデルはちょっと割高に感じるよね。イメージ戦略もあるだろうけど。
山本:フレーム単体価格で見ると勝負できる設定だと思いますね。ただプロスペックのフレームにアッセンブルコンポーネントというと、このコンプリートモデルが正解なんですけどね。ミドルからエントリーモデルはバリュープライスといえます。プロスペックは特別感がありますが、主力となる30万円台のモデルにどうフォードバックがなされているか、そのあたりを今回のテストライドで垣間見ることができればいいですね。
(写真:和田やずか)
メリダのお問い合わせ先:ミヤタサイクル TEL:044-221-0191
http://www.merida.jp/
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。