2021年06月21日
【LOOK】795ブレードRS ディスク インプレッション「最高級性能の未来を纏う」
パフォーマンスのアップデートは、LOOKにとって継続的に行なわれるべきものだ。わずかでも改良する余地があれば、躊躇うことなく進化を続ける。2021モデルの795ブレードRS DISCは、ヒルクライムで顕著に効果を発揮する軽量化にフォーカス。高価なカーボン繊維をふんだんに使いフレームだけで200gも軽量化。さらにシートポストも進化させ、システム全体で310gものダイエットに成功。ダイナミックパフォーマンスを犠牲にせず、極限まで重量を削り、LOOKが最高性能を目指した最新の最適解である。
SPEC
税込価格:484,000円/フレームセット(フレーム、フォーク、専用ADSステム、ヘッドパーツ、専用シートポスト)
◇フレームサイズ:XS,S,M,L
◇フレーム素材:カーボン(UHM、HM、IM、HR、他ファイバー)
◇重量:1050g(塗装済みMサイズ)
◇参考重量:7.7kg(スラム RED E-TAP AXSコンポ+コリマ47mm WSブラックDXクリンチャー仕様)
◇スルーアクスル規格:F12X100 R12X142 MAVIC スピードリリース
◇カラー:プロチームホワイトグロッシー(写真)、ブラックメタリックレッドマット、カーボンシャンパーニュマット、カメレオンマットグロッシー
IMPRESSION
ダイナミックな角状の断面のエアロチューブのフレームで高速の平坦走行を想像させるが、上りでも一級品の走りだ。入力したペダリングパワーが素直にスピードに変換冴えていくイメージで、パワーロスが非常に少ないように感じる。剛性は当然高いがこれを乗りこなすために自身の成長を楽しむという意味でも、非常に前向きなバイクといえる。
重量のメリットは785シリーズに譲るが、走りの軽さはこちらの方がいい。上りにおいても重さのハンディを補い余るだろう。(山本健一)
素性がよく、セッティングを出しやすい。硬いか、軟らかいかと問われれば、間違いなく硬い。それでも、795ブレードRSディスクを乗りやすく仕立てるのは簡単だ。基本的に高い解像度で路面状況を伝えてくるので、上質なタイヤを奢って、不快にならない空気圧を探しだせばいい。フレームがたわんだり、歪んだりしないので、パワーの伝達効率は高く、軽快にヒルクライムをこなしていく。そして、下りのハンドリングも正確である。(菊地武洋)
写真:小野口健太
LOOK お問い合わせ先
ユーロスポーツインテグレーション
https://www.eurosports.co.jp/
著者プロフィール
菊地 武洋きくち たけひろ
自転車ジャーナリスト。80年代から国内外のレースやサイクルショーを取材し、分かりやすいハードウエアの評論は定評が高い。近年はロードバイクのみならず、クロスバイクのインプレッションも数多く手掛けている。レース指向ではないが、グランフォンドやセンチュリーライドなど海外ライドイベントにも数多く出場している。