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2016年04月05日

3モデル インプレッション Vol.13/NEILPRYDE NAZARE2(エアロロードモデル)

NEILPRYDE /  NAZARE2

前作を超えるエアロロードを生み出すことを目標として開発されたのがこのバイク。前作とは全く異なる理念から新しいデザインとして生み出すことに成功している。エアロダイナミクスパフォーマンスを生み出すべく、エアロチューブプロファイル、カムテール形状などの機構は形状しつつも、フレーム各所の接合点で発生する応力についても解析し、さらなる速さを追求している。さらにフレーム重量920g(L/560mm)というエアロロードとしての軽さも武器といえるだろう。

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NAZARE2■フレーム:C6.9 TORAY UD■フォーク:C6.9 TORAY UD■ 試乗車のコンポーネント:シマノ・デュラエース(クランク:ローター・3D)■ホイール:GSアステュート・カーボンホイール■完成車実測重量: 7.0kg(ペダルなし)■カラー:ブラック×グリーン×グレイマット、ブルー×ホワイト×ブラックグロス■サイズ:XS、S、M、L、XL■カラー:ブ ラック×レッド×ホワイトグロス、ブラック×ブルー×ホワイトマット■サイズ:XS、S、M、L、XL■価格(税別):649,800円(シマノ・デュラ エース9000完成車)、499,800円(シマノ・アルテグラ完成車)、359,800円(フレームセット、シートピラー、デュラエース 9010ブレーキセット付属)

 

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ブリッジを排したバックステイによって路面追従性を高めた。

 

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前作からより進化したエアロブレードフォーク。

 

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ケーブルはヘッドチューブ付近から内蔵できる。

 

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ダイレクトマウントブレーキを採用。

 

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Di2バッテリーはダウンチューブ下部に内蔵できる。BBはプレスフィット86を採用する。

 

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オリジナルのエアロブレードシートポスト。オプションで、シートアングルを可変できる78°TT/TRI用シートポストを用意している。

 


IMPRESSION

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不満がないエアロロード■菊地武洋

現在、いちばん日進月歩を感じさせるのがエアロバイクだろう。各社が力を入れていることもあって、いろいろなアイデアが出てくる。そのため、あっという間に新しくなるし、古くもなる。“ナザーレ2”を手掛けるニールプライドは数こそ少なくとも精鋭を並べる車種構成が特徴の1つだ。日本では5車種が展開されており、エアロロードは“ナザーレ”、“ナザーレ2”の2車種。TTバイクの“BAYAMO”も含めて考えると全体の半分以上がエアロである。普通に考えればアンバランスだが、もともとニールプライドはウインドサーフィンのセールメーカーで、風がもたらす影響に関しては得意中の得意だと思えば、この布陣にも納得である。しかしながら、僕はエアロバイクに強く惹かれるタイプではない。効果があるモノもあるが、大概は差し引きするとマイナス評価になるモデルが多い。だが、ナザーレ2には「これではなぁ……」というデメリットをあまり感じなかった。ケーブルのルートはハンドリングを重くするので見直すべきだと思うが、ハンドリングと空気抵抗と天秤にかけて後者を優先する人なら、これでいいのだろう。重量や剛性感、ブレーキングといった項目について不満はない。特筆すべき秀でた感もないが、劣る部分もない。これは全体のレベルが高くなっている現在、褒められるべきことだろう。また、全般に身のこなしが軽いのはニールプライドに共通する魅力であり、最大の美点だ。ディープリムを装着しているほうがスタイリッシュだが、ミッドプロファイルあたりでオールマイティに使うのも悪くないだろう。

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海からやって来たエアロフレーム◆小高雄人

見るからにエアロ形状の、タテに扁平したフレーム。前モデルのナザーレよりもエアロ性能が向上しているという、そのフレームはリア三角がよりコンパクトになり、ヘッドチューブからフォークへの断面もスムースになった。ブレーキはダイレクトマウントブレーキを採用している。手で持ち上げてみるとそこまで軽さは感じないが、走り自体は軽快。空気を切り裂くように走り、平地での高速巡航性能に光るものを感じる。風を読み、海上を駆けるレーシングヨットメーカーとしての歴史を積み重ねたニールプライドを象徴するようなモデルといえそうだ。1点気になったのはワイヤ類がトップチューブの上から出ている点。ここまで空気抵抗の低減にこだわっているのに、このワイヤは空気抵抗にならないのだろうかと少々感じた。

 

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機敏なエアロフレーム◆山本健一

このフォルムは昨今のエアロフレームからすると、ベーシックな形状といえるだろう。フレーム全体に広がった翼断面形状のチューブ、カムテールデザイン、ブレーキのマウント方法、インターナルケーブルルーティングなど、多くのメーカーが採用しているものだ。あえて悪く言うならオリジナリティはあまり感じさせない。よく言えばハズレじゃないカタチ。ではライディングしてみてはどうか。エアロフレームながらもキビキビとした反応が小気味よい。敏捷性にあふれる動きが特徴的でスタンダードなロードと比較しても遜色がない。エアロロードというと上りが苦手なイメージがあるが、ナザーレ2に関しては例外のようだ。パッケージで見るとアッセンブルしているホイールとの相性もよく感じる。フレーム特性を知り尽くした人物がアッセンブルした試乗車というのも、ブランド愛を感じるしフレームの活かしどころを理解した上での配慮なので、直接評価に繋げずとも好印象を受ける。ただしブレーキワイヤーがダンシングするたびに脚に接触するのはいただけない。このヘッド周りの処理はメカニックの腕の見せ所となる、またあるいは電動コンポーネント化すれば、解消できることではあるだろうから、深刻に考える必要はない。エアロロードとしてはオーソドックスというスタイルに光明を見いだすことができれば、その素晴らしい走りの恩恵に授かることができるだろう。

 

(写真:和田やずか)


ニールプライドのお問い合わせ ジオライドジャパン

http://www.neilprydebikes.net/

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