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2025年11月07日

TOMOYAの「どすこい」サイクリング Vol.9 2025年の振り返りと2026年の展望

皆様ご無沙汰しております。
小山智也です。
すでにチームから発表があった通り、来シーズンもスペイン籍のUCIプロチームBurgos Burpellet BHとの契約を更新することができました。

契約更新に伴い、2025年シーズンの振り返りと2026年の展望を書いていきたいと思います。

2025年振り返り(初めてのUCI プロチーム)

2025年は初めてのUCIプロチームに所属したシーズンとなりました。
すでに3年ほどヨーロッパを拠点に活動してきましたが、いずれもコンチネンタルチームだったので、チームの規模感の違いは言わずもがなでした。

チームの拠点、スペイン ブルゴスにて

所属する選手のレベルも、出場するレースのレベルもこれまでとは違い、チーム合流初日から衝撃の連続だったことを覚えています(詳しくはこちら)。

大きなチーム、レベルの高いレース、チームメイトと過ごすシーズンは順風満帆だったのか。
答えはNOです。

在留資格を取るために

以前までは完走もできなかったレースで、チームのアシストをしながら走り切ることができたり、チーム総合優勝を何度か経験することができました。自分で言うのもなんですが、持ち前のコミュニケーション能力でチームには完全に溶け込むことができたり、非常に実りあるシーズンだった反面、個人のリザルトとしては、何も残せなかったシーズンとなったのも事実です。

アシストの役割を担うことが多いシーズンとなりました。

これはチームの問題ではなく、スペインと日本間の行政手続きの問題なのでどうすることもできなかったのですが、就労ビザに必要な書類を揃え、所定の手続きを待つために、シーズン真っ只中に2ヶ月ほど日本に滞在したことが大きな原因だと振り返ります。

この間に出場を予定していたレースの中に、個人のリザルトを狙っていきたかったレースもありましたし、それを抜きにしてもレースに出れない時間(しかも東京に滞在する必要があったので)にコンディションを上げていくことができませんでした。

ビザの問題、場所の問題と、すべて他責しているように読めるかもしれませんがこれに関してはすべてをうまくコントロールできなかった筆者の不徳の致すところです。

チームの協力もあり、無事にビザを取得。以後プロ契約が続く限りは現地で更新可能ということで、結果的には今年頑張って良かったです。

ビザ取得完了後

ビザ取得後はヨーロッパに戻り、アンドラを拠点にトレーニングを開始しました。
一度落ち切ったコンディションを再構築するためにかなり苦しみましたが、後半出場したレースに関しては、最低限チームの為に走ることができたと思います。
特に最終盤のレースに関しては、チームから過去一番評価されたと感じることができ、来シーズンに向けて高いモチベーションを持っての帰国となりました。

最終レースでもチーム総合優勝

2026年展望(UCI プロチーム2年目)

紆余曲折はあったものの、無事に契約を更新することができたわけですが、帰国した瞬間から、いや、最後のレースを終えた瞬間からすでに来シーズンに向けて思慮を巡らせています。

オフシーズン

オフシーズン=ホリデーというイメージがあるかと思いますが、そもそも自転車が好きすぎて「自転車に乗らない」という選択肢がありません。
これに関しては、「乗るな」と言われても多分無理です。何か用事があって時間的に乗れない時ですらシェアサイクルが近くにないか探すほどです。

昨オフシーズンの反省から、今年はこの記事が公開された前後(11月頭)にヨーロッパに戻ります。
スペイン南部の暖かく、環境が良い地域を拠点に、年末年始も含めてヨーロッパでトレーニングをしていく予定です。

適切な場所で、適切なトレーニングを行えば、まだまだ強くなっていけると確信しているので、今一刻も早くスペインに戻りトレーニングをしたいです。

スペインでのオフシーズンの様子もこの連載にてお届けしようと考えています。
読者の方で、こんな記事が読みたい!という内容があれば、SNSのコメントなどでお知らせ頂ければ幸いです。

オフシーズンに日本で開催した「SMALL MOUNTAIN COFFEE」
応援してくださる方々にコーヒーを振る舞わせて頂きました。

シーズンの展望

チームにもすでに溶け込めていますし、ビザの問題も解決済みなので、それだけでも来シーズンは更に腰を据えて活動できると思います。

どこかで個人的なリザルトを狙っていきたいですし、アシスト選手としても「Tomoyaがいればチームが助かる」と思われる選手になりたいと思います。

200名ちかい数の選手が一斉にスタートして、つねに勝てる選手は1名という競技の特性上、圧倒的力がない筆者にとっては、いかにチームに貢献するか、チームにとって必要な選手になるか、も今後のキャリアを築いていく上で重要だと感じています。

いつかはツール・ド・フランス…という万人が憧れる夢はもちろんありますが、現実的に可能な限り長くヨーロッパでプロ選手として走り続ける為に、さらに弾みをつけるシーズンにしたいと思っています。

過去の記事
Vol.1 自転車ロード選手・小山智也
Vol.2 今シーズンまでの振り返り、そしてこれから
Vol.3 バイク「BH ULTARALIGHT」ご紹介
Vol.4 冬場のトレーニング振り返り
Vol.5 怒涛の1月、2月
Vol.6 今どきのプロはサイコンのこんな数値を見て走ってる
VOL7.月の半分?レース三昧(前編)Tour of Hainan(2.Pro)
Vol.8 月の半分?レース三昧(後編)Presidential Cycling Tour of Turkiye(2.Pro)


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