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2016年02月04日

【パンライド ~自転車とパンのおいしい関係~】Vol.2 パン工房シロクマ 前編 春を探して観梅ポタリング

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サイクリストに人気のグルメと言えば、手軽に食べられるおいしいパン。そこで、自転車乗りでもあるパン屋さんとおススメのコースを一緒に走り、お腹を空かせたところでおススメのパンをいただいちゃおうという、おいしい連載「パンライド」。第2弾は、埼玉サイクリストの聖地として多くの人に愛される「パン工房シロクマ」の池田達也店長と「梅の里」埼玉県越生町で観梅ポタリング!

「梅の里」で自転車散歩

埼玉県越生(おごせ)町にある「パン工房シロクマ」は、田園風景の中にポツンと立つパン屋さん。約15年前、当時のブリヂストンアンカーの選手たちが練習中によく立ち寄ってパンを買い、ファンライドなど自転車雑誌でも紹介した。それをきっかけに多くのサイクリストが訪れるようになり、今ではサイクリストの聖地とも言えるほどにぎわっている。

池田店長は最初は自転車やロードレースについてほとんど知識がなかったものの、来店するサイクリストたちに影響を受け、自らも自転車乗りに。今では、お店が定休日の月・火曜はほぼサイクリングに出かけているという。

「サイクリングといっても、自転車散歩のようなものです。運動した方が休み明けからの仕事も順調ですしね。2日間とも自転車乗れないと、体が重い気がします」

というわけで、我々もお店がお休みの日にお邪魔し、池田店長の自転車散歩に付き合わせていただくことにした。

「シロクマ」のある越生町は、古くから“梅の里”として、良質な梅を生産しているという。梅まつりが開かれる関東三大梅林のひとつ「越生梅林」が有名だが、それ以外でも町全体で合計40ヘクタールもの梅の農園がある。越生の梅は果肉が厚く、梅干しや梅酒だけでなく、いろいろな料理にも使われるそうだ。

日本列島を覆っていた寒波も少し和らいだ1月下旬のこの日は、青空が広がり、風もなく、この季節では最高の自転車日和。「少しだけ梅が咲いているところがあるので、そこへ行ってみましょう」との池田店長の案内で、春を先取りして観梅ポタリングスタートだ。

池田店長の後を追いかけて、細い道を縫うように進んでいく。数km走ると梅の農園の中で、数本の木がもう白い花を咲かせていた。暖かい日差しの中、しばし梅見を楽しむ。

この周辺は道沿いに多くの梅園が広がっているので、2月下旬~3月の満開の時期にはきっと梅の花の間を縫うようにサイクリングできるだろう、なんて想像も膨らんでくる。

さらに細い道をたどり、入間川の支流となる越辺川(おっぺがわ)にかかる道灌橋を渡る。この小さな橋は、越生町ゆかりの武将・太田道灌に由来する。

太田道灌は、徳川家康より先に江戸城を築いたことで知られる。この橋の先を上ると道灌の父・道真が晩年を過ごした建康寺(自得軒)があり、道灌も訪れたことがあるそうだ。

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「梅の里」越生町、大きな梅園があちこちに広がっている。

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数はまだ少ないが、すでに咲いている梅も

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越生町ゆかりの武将・太田道灌の名がつけられた道灌橋

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蔵が立派な地元の造り酒屋「佐藤酒造店」。その名もズバリ「越生梅林」ブランドの日本酒や梅酒が有名だが、自転車なのでこの日は無念のスルー

サイクリストにやさしい町 越生

池田店長に後を追って、自転車で走っていると「CYCLE TOWN OGOSE(サイクルタウン越生)」の看板を掲げているお店をいくつか見かける。越生町は町や住民が自転車での町おこしに力を入れており、この看板があるお店は、サイクルラック、空気入れや工具などサイクリストにやさしいサービスを提供しているとのこと。もちろん、「パン工房シロクマ」もそのひとつ。町が整備したサイクリストのための休憩所もあるという。

おすすめのコースや観光スポットなどの情報が掲載されたサイクリングMAPも配布されている。「町役場の人が作ったんですが、よくできてますよ」と池田店長もお墨付きだ。

地図で見るとちょうど埼玉県の真ん中あたりにある越生町は、奥武蔵グリーンラインや物見山といった人気の練習コースからも遠くない。ちょっと離れているが、荒川サイクリングロードを利用して東京・千葉方面から脚を伸ばしてくるサイクリストも多いという。交通量も少なく走りやすいことから、「冬でもたくさんの自転車が来ますよ」と、池田店長。

周囲の市や町も同様の取り組みをしており、この一帯はサイクリストにとって走りやすい環境がどんどん整備されつつあるようだ。

話は変わるが、池田店長のロードバイクはラバネロ(タカムラ製作所)のスチールフレームで、約30年前のものらしい。

2011年の東日本大震災のときに、シロクマではお客さんたちが自転車用品やジャージなどを持ち寄って、フリーマーケットを開いた。売上金を全額義援金として寄付するためだ。

「このフレームはそのとき出たもので、サイズが合ったんで私が買ったんです。最初はボロボロでしたが、磨いたらきれいになりましたよ」

それ以来、池田店長の散歩のお供となっているのだ。

というわけで、この日は約15kmののんびりポタリングで「シロクマ」に戻ってゴール。次回は、いよいよシロクマのパンを食べてみるぞ。

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のどかで走りやすい道が続く越生町

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町役場の職員さんが作ったという「梅の里おごせサイクリングMAP」。町中のヒルクライムのコースなども詳しく、便利

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池田店長の愛車。約30年前のラバネロのスチールフレームを復活させ、カンパニョーロ・ケンタウルで組んである。散策しやすいように、フラットペダルを装着

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ヘッドマークの代わりに貼られたシロクマの反射ステッカーがかわいい

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パン工房 シロクマ
埼玉県入間郡越生町成瀬313
TEL/FAX:049-292-2023
営業時間:平日9:30~17:30 日・祭9:30~16:30(売り切れ次第終了) 
定休日:月・火曜
約15年間に渡り、多くのサイクリストに愛されるパン屋。シロクマあんぱん、チョコパワー、おきなわポークなど自転車乗りにエネルギーと元気を注入するパンが人気。
池田店長のブログ http://ameblo.jp/oku6sasi/

 

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