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2018年03月27日

瀬戸圭祐の 「快適自転車ライフ宣言」6-3)楽しみの創造!プランニングするほどにドンドン世界が広がる

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瀬戸圭祐の 「快適自転車ライフ宣言」 第6章:底なしの魅力!?ツーリングを徹底的に楽しむ

6-3)楽しみの創造!プランニングするほどにドンドン世界が広がる

ツーリングは楽しくなければならない。そのためには無事ゴールしたときに、「あぁー疲れた」という言葉が出るのではなく、「あぁー楽しかった」と思わずにんまりできるようなプランニングをしたい。有事に備え体力は常に温存しておくことも忘れずに、余裕を持って満喫できるプランを組み立てよう。プランは状況に応じてフレキシブルに変えてもいいのだ。

 

<プランニングはツーリングの楽しみである>

ツーリングに行きたい!っと思った時がツーリングの楽しみの始まりである。行きたい場所、走りたいところがあればそれに向けて計画を立てることがとても楽しい。いろんな情報を集めると、あんなところもある、ここにも行ってみたい、この道は景色がよさそうだ、チャレンジングな峠がある、などワクワクドキドキと楽しみが膨らんでいく。

昨今はネットで様々な情報を入手することができるので、写真や動画、他の人のレポートや口コミなどを活用して、自分のツーリングを組み立ててイメージすることも可能だ。ルート作成のウェブサービスもいろいろあって、簡単にプロフィールマップなども作成できる。仲間と行くのなら互いに情報をシェアしながら、あそこにも行きたい、ここはちょっと頑張りが必要そうだ、ランチはあの名物料理にしようなどと盛り上がることもできる。

出発までのハードの準備も楽しみだ。自転車の整備はもちろん、持ち物をどうするか、新しいグッズを購入すればそれを使う楽しみも生まれる。ウエアや装備に悩むのもある意味楽しみである。

 

<コースプランニングの基本>

楽しくツーリングするにはクルマの少ない静かで安全な道のほうが良い。ベテランほどそのような道を選ぶが、慣れてくると走りやすそうな道は経験的に読めるようになる。距離的には午前中に全体の6~7割程度を消化し、午後は3~4割くらいにしておく。逆に体力の配分は午前中は3割程度におさえ温存する。午後に5割程度の体力を充当すれば肉体的精神的にも余裕が生まれトラブルがあっても落ち着いて対処できる。残りの2割の体力は使わないで最後まで取っておこう。こうしておけば午前中に遅れが出たり予想以上に体力を消耗しても無理せずにリカバリーができるのである。

それでもハプニングはつきものである。パンクやメカトラだけでなく、天候が急変して雨になったり、風向きが逆風に変わったり強まったり、また体調の悪化があるかもしれない。悪いことばかりではなく、気に入った場所でゆっくりしたくなったり、思わぬ出会いがあったり、魅力的で面白い場所を発見したりと楽しい時間をたっぷりと使うこともある。

いろんなケースに対応できるようにあまりガチガチのプランにはせず、大枠だけの大雑把な計画としておいて、走り始めてから自分の都合の良いようにフレキシブルにプランを変えて行ければ、自由な旅の楽しみを味わえるだろう。

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急な天候の変化はツーリングには良くあること。あらかじめ余裕を持ったプランを立てることで、慌てないで済む


<状況に応じて柔軟に変更できるプラン>

ポイントは様々な状況に合わせてルートバリエーションを持っておくことにある。まずはエスケープルート。輪行の場合は、疲れたりトラブルがあったりでツーリングを切り上げる際に、鉄道や場合によってはバスなどの利用を想定して、コースに組み込んでおく。周回ルートの場合はショートカットルートを取ることもできる。目的地を幾つか削ってルートを短縮するのだが、湖の周回ルートや山裾を1周するルートなどではショートカットはできないので中間点に到着する前に無事予定通り完走できそうかどうかを、体調や天候、自転車の状態や先のコースなどを考えて、行くか戻るかの判断を行う。逆に追い風で思いのほか早く進んだり目的地が閉まっていたりで時間が浮いたりした場合、もっと走りたくもなる。追加で目的地を設定し大回りをしたり、ピストンルートのオプションを加えることも可能だ。ゴールが駅の場合には、更に先の駅へと延長して走るエクステンションルートを取ることもできる。もちろん時間に余裕があれば、気持ちの良い場所でゆっくり寝転んでひと眠りしたって構わない。

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コース途中の駅の場所を把握しておけば、いざという時にショートカットや帰宅を選択することもできる

 

<走りやすい道が快適ライドのポイント>

気持ちよく快適にツーリングを楽しむにはとにかく交通量の少ない、クルマのできるだけ来ない道を選ぶことが重要ポイントである。すぐ横を大型トラックがビュンビュンぶっ飛ばしていく幹線道路などは、ゆったりと楽しみながらのツーリングには不向きである。国道や県道も一般に交通量が多い。市町村が管理する道や一車線の道などはクルマが少なく走りやすい。旧道などは交通量が少ないだけでなく古い街並みが残っていたり、史跡旧跡があったりと何かと楽しみが転がっている。更に田舎道や農道、林道などを選べばますます快適なフィールドに出会えるはずだ。

そんな道には、自分だけの様々な発見や喜びを見出すチャンスも転がっているものだ。1日走っていると様々なことがある。特に田舎道では人々とのふれあいが生まれやすく、趣のある情景に出会ったりもする。面白そうな小道や裏道があったらちょっと寄り道をしてみよう。素敵な道ならばそのままコース変更してしまえばいい。プランには固執せず柔軟に自由に楽しむのがツーリングの良いところであり、様々な発見やハプニングがあれば走った道がそのまま物語になるかもしれない。

 

<交通量の少ない道>

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<休憩は早めに定期的に取る>

休憩は最低でも1時間に1回はとりたい。初心者がいたり体が慣れていない場合など、少しでも疲れを感じたら20~30分に1回ずつでも構わない。体調や仲間の状態、走行環境に合わせてこまめに休めばよい。大切なのは疲れを感じる前に少しずつ休むことである。疲れてからでは回復までにも時間がかかるし、もし限界を超えて疲れてしまえばその先のツーリングは楽しみではなく苦行になってしまう。休憩場所はコンビニが水分やエネルギー補給をしやすくてお勧めだ。公園や寺社、景色の良い場所や名所旧跡などで観光や散策を兼ねても構わない。早めに短時間の休憩を頻度を多く取って、その都度細かにエネルギー補給をしながらゆっくりと走るのがポイントだ。

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休憩はこまめにとりたい。コンビ二であれば、水分やエネルギーを手早く補給できる

 

<ルート作成のワンポイントアドバイス>

ルートを作成する際に、どのようなコースを取ればより快適に、気分良く楽しめるかを考えてみる。

「まずは、風向き」
できるだけ追い風になるようにコースを設定するのがポイント。冬は北西の季節風が吹きやすく、夏は南風が多い。もちろん日によって違うので、天気予報では風向きをしっかりチェックしよう。実は晴れや雨の予報よりも風向きの予報は変わりやすいので、直前までこまめにチェックしたほうが良い。特に平野や河川沿い、海沿いのコースは風の影響が大きいので注意しよう。

「スタートとゴールの標高差もチェック」
ツーリングの場合、輪行するケースが多いが、スタート地点の標高はより高い場所にして、逆にゴール地点の標高はより低いところにすれば、下りが多くなってラクに楽しみやすい。まぁ坂バカには関係ないかもしれないが……。

「峠は一気に上ってたくさん下りたい」
キツイ上りがイヤな人は別だが、上りは短い距離で一気に標高を稼いだほうが、緩い上りをダラダラ上るよりも結果的に時間の短縮になる。下りは急坂だとせっかく稼いだ標高でも思うようにスピードが出せず、ブレーキを握る手も痛くなりやすい。緩い下り坂をあまりブレーキをかけずに、長い距離を下ったほうが快適である。

「秋から冬は明るい時間を有効につかう」
春や夏は日が長いし暖かいので、多少遅くなっても影響は小さいが、秋から冬は日が短いため、より早くスタートしたほうが1日を有効に使える。輪行の場合はなるべく近い駅からスタートすれば早い時間からツーリングを楽しめ、遠くの駅に日没頃に到着しても、電車や交通機関は日没後も数時間はあるので、安心して帰って来られる。

「海岸は右回り,湖岸は左回りがおススメ」
海岸や湖岸を走るには、より海や湖に近い側を走るのが良い。日本は左側通行なので,海岸は右回り(時計回り)に、湖岸は左回り(反時計回り)に走ると海や湖がよく見える。交差点(T字路)があっても、海や湖側からはクルマは来ないので、ちょっと安心だ。

 

<個人のレポートは参考になるが要注意!>

ツーリングに特化した情報が必要な場合、ネットで「サイクリングマップ」や「サイクリングコース」などというキーワードと地名で検索すれば様々な情報がヒットする。多いのは個人のツーリングレポートで日記やブログ風のものから、詳しいコースタイムにチェックポイント、写真や道路状況、周辺の見所やレストランなどと言ったツーリングに必要な情報をくまなく網羅したページまでいろいろあり、参考になるものも多い。

ただしそこに掲載されている情報はあくまでもその人の個人的主観で書かれており、公のものでも責任があるものでもない。体力もペースもその人個人のものであり鵜呑みにすることは危険だが、複数のできるだけ多くのページをチェックすれば最大公約数的な情報に収拾させることができる。そこに自分を置き換えてプランニングすれば精度も向上するはずだ。また、ツーリングに出発してからも、途中で出会ったサイクリストや地元の人の情報は旬でとても役に立つ。積極的にコミュニケーションすれば楽しみの要素がどんどん増えていく。

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時間帯が限られているものを見に行く際はとくに自分の走力に合ったプランニングが必要になる

 

<ネットでのプランニング>

コースプランニングや事前の情報収集は今やネットで行うのが主流である。行きたい場所が決まれば、もしくは行きたい場所を探すには、GoogleやYahooなどの検索エンジンの地図情報サービスが便利だ。目的地の名称や住所を入れればそこを中心に地図が表示され、縮尺も簡単に自由に変更できる。行きたい場所の情報だけでなく、コンビニやレストラン、観光地などの周辺情報が入手できたり、航空写真に切り替えてビジュアルで確認をしたり、施設の名称を表示すれば詳細情報も出てくる。また、マピオンやマップファンといった地図専門のウェブサイトもあり距離を計ったり、渋滞状況が出たり、3Dでの鳥瞰図を楽しむことができたりと様々な機能があるが、基本的には自動車向けの情報である場合が多い。とはいえツーリングのプランニングには極めて有効な情報が満載であり、しかも無料で入手できる。これらの地図やデータを打ち出して持っていけば、電子機器に頼らなくても大丈夫だ。

 

<ルートラボを使うと便利>

ネットでのサイクリング用のルート作成は、オンライン地図上での作成・閲覧などが行え、無料で利用できるウェブサービスがいくつもある。中でも人気が高いのが「ルートラボ」である。サイトを開いて、その地図上でスタートから通過する交差点やポイントをクリックしていくだけで、ゴールまで自動的にルートを作成してくれる。更に自動的にルートの標高グラフが表示され、距離とともに獲得標高も計算してくれるため、とくに上りがどの程度の傾斜などかがイメージでき、体力やペース配分も検討しやすい。作成したルートは再編集も可能で、保存の際も公開・非公開を選ぶことができる。

自分で作成しなくても、他の人が作成し公開されているルートがたくさんあるので、それを参考にしても良いし、公開されているルートが自分の好みに合えばそのままのルートを走ることもできる。作ったルートまたは、公開されている走りたいルートはスマートフォンにインストールすることができる。GPSによる「現在地連動」に対応していて、スマホにルート上の現在の位置情報が反映され、計画に対しての進捗状況を確認しながら進むことができ、とても便利だ。

ガーミンの「Edge」シリーズなどのGPS搭載型サイクルコンピューターにも、作成したルートをインストールして同様に使える場合がほとんどだ。ツーリング後、GPSロガーからデータを移植することも可能で、自分のツーリング実績をデータで記録保存することもできる。

グループツーリングの場合、仲間と事前にも事後にも、ルートや実績を共有することができ、反省会の際の良いネタにもなる。

URL:http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/

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スマートフォンにルートをダウンロードすることで、より快適にツーリングできるはずだ

 

<様々なウェブサービス>

ルートラボ以外にも、ツーリングのプランニングやナビゲーションに使えるウェブサービスはいろいろある。それぞれに特徴があるので、自分の好みに合ったものを活用すれば良いだろう。

Yahoo!ドライブ

URL:http://drive.yahoo.co.jp/

自動車でのドライブをサポートするサービスで、出発地から到着地までの道順をクリックで繋いでルート作成ができる。

Google マップ

URL:http://maps.google.co.jp/

主に徒歩、クルマ、交通機関での移動をサポートするサービスで、出発地点と到着地点を入力すれば、自動でルートが作成される。もちろん自転車でも使える。

自転車大好きマップ 全国版

URL:http://www.bicyclemap.net/

サイクリストのための情報交流の場として、コミュニティ情報や掲示板などが充実した自転車愛好家向けのサイト。ルート作成機能のほか、駐輪場やトイレ、コンビニやサイクルショップ、レストランや休憩スポットなど、多くの情報が共有されている。

green pedal map

URL:http://www.greenpedal.jp/

走行距離がCO2削減量に換算されて「ペダルマイレージ」として表示される、環境オリエンテッドなサイト。

筆者は40年以上自転車を楽しみ続けているが、30年以上は紙の地図でプランニングし、紙の地図を見ながら現在地を確認してツーリングしていた。昨今ネットやウェブサービスを活用することが当たり前になってきて、今の時代のサイクリングは随分ラクに楽しめるようになったと感慨深い思いである。ツーリングにはとても良い時代になったのだ。

これらの情報を駆使して、より広くより深く楽しみを求めて、ドンドン自転車に乗ろう!

(瀬戸圭祐さんの「快適自転車ライフ宣言」は隔週火曜日掲載です。次回は4月10日(火)に公開予定です。お楽しみに!)

(写真/本人)


第6章:底なしの魅力!?ツーリングを徹底的に楽しむ

1)知らなかった!地域の魅力、日本の美しさ、メッチャあるある

2)とにかく始める、まずは半日、そして日帰り、宿泊ツアーへ

3)楽しみの創造!プランニングするほどにドンドン世界が広がる

4)うまうまグルメ、史跡に寺社巡り、山でも海でも、フィールドは∞

5)どこでもドア!?輪行を極める!

6)軽くコンパクト!荷物と装備とパッキング技術!

7)オシャレだけではない。安全にも快適さにもアクセサリーは重要

8)センスが光る!ウェアラブルグッズで快適に!

9)快適ライドの決め手!暑さと寒さ、風と雨、上手につきあう

10)仲間が増えれば楽しさ倍増、ビギナーも安心、自転車は人をつなげる!

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