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2016年08月30日

瀬戸圭祐の「快適自転車ライフ宣言」 1-4)自転車活用推進研究会は、快適な自転車走行環境を実現させる

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 第1章:東京を自転車シティに!「より良い自転車社会」を実現させよう! その4 自転車活用推進研究会は、快適な自転車走行環境を実現させる

 

●自転車活用推進研究会の目的と活動

自転車で誰もが「安全に」「快適に」「有効に」走行できる交通社会を目指し、各省庁や自治体などに横断的・総合的な政策の確立のための提言を行い、国や行政を動かして「より良い自転車社会」を実現することを目的とする。

それが、NPO法人自転車活用推進研究会(以下自活研)の活動である。定期的な活動のベースとなっているのが、2000年11月の発足時より続けている定例研究会である。これは、自転車に関するテーマであればジャンルを問わず、講演をして頂いたり、トークショーをしたり、また討論会にしたりとフレキシブルな研究会であり、会員以外でも参加は歓迎である(参加費は会員500円、非会員1000円:その後+1,000円で懇親会を実施)。

東京では月1回程度、関西、名古屋では年に数回程度それぞれ開催している。
http://www.cyclists.jp/seminar/index.html#latest

ご参考まで最近の定例研究会は次のような内容であった。

<東京>

■ツアー・オブ・ジャパンのウラバナシツアー・オブ・ジャパン大会ディレクター 栗村 修 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160823.html

■世界最強の自転車団体ADFCのすべて(工学博士 エルファディンク・ズザンネ 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160802.html

■「ようこそ! オーダーフレームの世界へ」~お客様の身体に合った理想の1台を製作します~(CHERUBIM 今野製作所 今野 真一 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160518.html

<関西>

■世界のARAYAは「夢を逐う」を忘れない!…自転車開発設計の舞台裏、こそっと教えます…(新家工業株式会社 内藤 常美 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160819.html

■スタートの一瞬に人生かけるBMXレーサー・池上泰地の挑戦物語(BMXライダー 池上 泰地 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160603.html

■ヘルメットを考える(株式会社オージーケーカブト 柿山 昌範 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160420.html

<名古屋>

■名古屋自転車事情(市民自転車フォーラム理事長 木村 雄二 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160604.html

■中部地区自転車道整備について(元中部地方整備局 石井 克尚 氏)

http://www.cyclists.jp/seminar/20160302.html

 

これらの定例研究会には、さまざまな自転車関連分野に造詣の深い有識者などが多く参加され、懇親会でも活発な議論がなされており、活動の原動力となっている。

 

●自活研の沿革とこれまでの活動

1992年2月4日に超党派の国会議員を集め、谷垣禎一氏を会長として自転車活用推進議員連盟が発足した。しかし議員さんたち自らが、具体的な自転車活用推進案を作成する事は容易ではない。そこで議員連盟を動かし、自転車関連法案の中身をドラフトし提言するために、自転車関連の有識者十数名を集め活動を始めたのが、自活研の源流である。

自転車に関するさまざまなデータを集め、当時の建設省をはじめ関係する行政への働きかけを行ってきたのだが、正式な組織として認知される必要があったため、2000年11月14日に自転車活用推進研究会が設立された。さらにより社会的な認知を明確にすべく、2006年7月12日にNPO法人化した。現在の会員数は約540名にのぼり、賛同者も増加し続けている。

自転車活用推進議員連盟のブレーンとしての活動だけでなく、2003年9月15日に新たに「エコサイクルマイレージ」プログラムを開始した。

これは、ホームページで、自転車で走った距離と時間を申告し、自転車が地球温暖化防止と健康増進にどれだけ貢献しているかを「数値」であらわす、つまり自動車利用と比べてどれだけ二酸化炭素の排出削減効果、消費カロリーなどの効果がどれくらいあったかを把握する活動である。環境・健康・交通・経済にやさしい自転車の貢献度を「数値」であらわす世界初の試みであった。また、全日空の協力を得て、参加者の走行距離はANAマイレージクラブのマイルとして加算することができた。

プログラムへの参加者は7600名にのぼり、2009年8月のサービス終了までに、全員で火星までの距離の1.4倍にあたる地球141周分の走行を行い、CO2削減1300トンを達成した。走行距離を各自のパソコンに入れると自分のマイページになり、そこに走行中に感じたり発見したおかしな道路状況などを各々がレポートすることにより、さまざまな情報も集まった。いわゆるSNSの草分け的なサイトであり、Mixiよりも1年前の事であるから、世界最初のSNSと言えるのかもしれない。

それらをデータとして自転車活用の有効性を広く訴え、正しい自転車交通のあり方について啓発し、自転車に乗る人の視点から道路や交通の環境について生の情報や意見に基づいた提言を、警察や行政に行うことができたのである。

その後、2005年3月28日に車道に自転車の走行空間を確保することを目指し、インターネット上の会議室サイトでの公開トークによる啓発イベント「自転車DO!カフェ」を開設(2010年閉鎖)。

2006年には道路交通法改正に意見具申する「安心して 歩ける歩道/安全な自転車道/渋滞のない車道を実現する全国連絡会(全歩連)」を開設。

また、日本最大の自転車フェスティバルであるサイクルモードの事務協との協業で、自転車に関わる交通ルール順守及びマナーアップ向上を目的とした、Team Keep Leftを2009年に発足させるなど幅広く活動を行っている。

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自転車活用推進議員連盟・プロジェクトチーム大討論会での谷垣会長の挨拶

 

 

●自転車名人には、多くの著名人がなりたがる。

自活研の活動を世の中に知らしめたのが、「自転車名人」の選定である。

自転車名人とは、自転車活用推進研究会が2年に1度、自転車活用の模範となるような著名人を選び表彰するもので、2005年に初代自転車名人として忌野清志郎さん(故人)を選定した。

その後、忌野清志郎さんの自転車が盗難される事件が発生。その自転車が160万円もするという事でマスコミが大きくとりあげ、「自転車名人」とともに盗難された160万円の自転車の写真提供者として、自活研の名前がTV新聞などでたくさん露出したのである。

2007年に二代目自転車名人として鶴見辰吾さんを選出しサイクルモードにてその授与式を行いメディアでの露出が広まった。2009年に三代目自転車名人として勝間和代さんを、2011年には四代目自転車名人として片山右京さんを選出。2013年には当時の法務大臣であった谷垣禎一さんに五代目自転車名人を受けて頂き、自転車関連メディアだけでなく政界のニュースとしても広く報道されることとなった。2015年選出の六代目自転車名人は、若い世代に自転車ブームを広げた立役者、「弱虫ペダル」の渡辺 航さんである。

しかし、この自転車名人には名誉とともに自転車活用の模範となる責任が課せられるのだが、何の賞金も無い。それどころかギャラも交通費も出さず、自活研としては表彰状の作成費の数百円しかお金をかけていないのである。

それでも、次の自転車名人にならせて欲しいという要望が多くの著名人からあり、自活研としてもありがたく思う反面、選定の責任も重大になっている。

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六代目自転車名人に選出された弱虫ペダルの作者である渡辺 航さん

 

 

●「より良い自転車社会」に向けてご協力を!

現在、自活研では2020年のオリンピックに向けて東京を自転車シティに変革させるために都心全域と五輪会場をつなぐ、「TOKYOサイクルネットワーク」の整備を提唱するなど自転車レーンネットワークを作っていくべく活動を行っている。また、世界の主要都市の自転車環境の実例をベースに具体的な改善案を作成し、「東京都における自転車走行空間ネットワーク整備に関する提言書」を東京都建設局道路管理部に手渡し、道交法に基づいた正しい自転車行政の推進を提言したり、その実現に向けてネット上で「+1Lane Project」と銘打ったキャンペーンを展開している。(連載第1回、第2回ご参照)

そして、新たに小池新東京知事に対し、自転車行政を推進して頂くべく作戦を検討中である。

自活研は自転車の活用は、交通、健康、環境、エネルギー、超高齢化問題などなどの改善に有効であると考え、積極的な活動を続けている。ひとりでも多くのみなさまに活動へのご理解とご賛同、そして会員となって支えて頂ければと願っている。

会員には「自転車活用推進研究会会員付帯保険」などの特典があるので、下記サイトをご覧になって頂ければ幸いである。

http://www.cyclists.jp/join/join.html

自活研HP ⇒ http://www.cyclists.jp/index.html

 

(次回の掲載は9月13日の予定です。お楽しみに!)


 

瀬戸圭祐の「快適自転車ライフ宣言」

第1章 東京を自転車シティに!「より良い自転車社会」を実現させよう!

<項目>(予定)

1)新都知事に自転車行政を推進させる!

2)東京を自転車シティに!

3)複雑怪奇な自転車交通ルール

4)自転車活用推進研究会は、快適な自転車走行環境を実現させる

5)マナー向上とルール順守のために、グッチャリは頑張る!

6)世界最大の自転車国際会議を日本で開催しよう!

 

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