記事ARTICLE
  • 記事
  • 機材・インプレッション

2016年01月04日

3モデル インプレッション VOL.7 / ARGON18編 プロローグ

3モデル インプレッション VOL.7  ARGON18

◆3モデル インプレッションの定義◆

エアロロード、ノーマル、エンデュランスロードと3つのカ テゴリーを有するブランドをセレクトし、この3つカテゴリーの代表モデルを各1台、合計3台インプレッションするというもの。ブランドのイメージ、それぞ れのカテゴリーに特化したバイクの評価、3モデルを総合した印象と比較など3人のライダーが多角的にレポートします。

第7弾はカナダのメーカーのアルゴン18だ。2015年のツール・ド・フランスに初出場した、ボーラ・アルゴン18(UCIプロコンチネンタルチーム)が使用したことで、注目を浴びたのが記憶に新しいところ。特徴的なのはヘッドチューブの構造で、独自の3Dヘッドチューブを採用している。今回のテストバイクは、エアロロードバイクとしてナイトロジェン、ノーマルモデルとしてガリウム プロ、エンデュランスモデルとしてクリプトンをセレクトしている。さて、3人のテストライダーの印象は?

151028_7D_2377

NITROGEN / ツール・ド・フランスで使用されたナイトロジェン プロのベースとなった機種。外観はプロと同様ながらも、カーボンファイバーを変更しているのが特徴。価格もプロよりもお求めやすい設定となる。3Dヘッドチューブ、オプティマル バランス(重量を犠牲にすることなく剛性と快適性を確保するアルゴン18独自のシステム)を採用。その上、エアロフレームながらもフレーム重量990gという軽さはポテンシャルの高さを感じさせる。価格:340,000円(フレームセット、付属品:専用シートポスト、専用ヘッドパーツ、専用内装バッテリーホルダー、専用ブレーキ前後、税抜)

151028_7D_2388

GALLIUM PRO / アルゴン18のオールラウンド系コンペティションフレーム。姉妹モデルにカーボンのグレードを抑えたガリウム(価格:260,000円)が控える。開発にはカナダ ナショナルチャンピオンにも輝いたことがあるスヴェン・タフトや五輪代表のザック・ベルなどの有力ライダーが関わっている。フレームの特徴は3Dヘッドチューブやオプティマル バランスなどを採用しフレーム単体で790gという軽さを実現している。価格:358,000円(フレームセット、付属品:専用シートポスト、専用ヘッドパーツ、専用内装バッテリーホルダー)

151028_7D_2379

KRYPTON / 価格もお手頃なクリプトンは、ロングライドに最適な設計やジオメトリーを採用しており、独自の3Dヘッドチューブ、オプティマル バランスなど上位モデルで用いられる機構も導入。レースでの使用も可能な剛性をもちながらも、コンフォート性能も高い。エントリーモデルとしても最適。価格:189,000円(フレームセット、専用ヘッドパーツ、専用シートポスト、専用ヘッドパーツ)


アルゴン18のイメージは……

山本:なんとなくタイムトライアルバイクのイメージが強いブランド。06年にトライアスロンの世界選手権で勝利しているあたりからその印象が強いのでしょうね。

小高:カナダってTTバイクのシェアが大きいんでしょうか? サーヴェロも空力やTTバイクに強いし。

山本:偶然のような気もするけど、言われてみるとそうだね。創始者はカナダで代表的なプロロード選手だったし、競技色は強いよね。

菊地:新興ブランドは先入観がなく乗れるのも魅力のひとつだね。

山本:素直なフィーリングで乗れる。

小高:誰も乗っていないバイクにいち早く乗りたい! っていう新しいもの好きな人にいいですね。

菊地:グランツール出ている新参者といえば、新しい物好きにはたまらないよね。

山本:フレーム形状や機構もユニークで、なかなか面白い。

菊地:色使いなどもいい。北米系だと現在はポートランドがトレンドだけど、遡って思い出すと90年代はMTBの過渡期だったりしてカナダのバンクーバーなどカナダがトレンドの中心だったこともある。カナダのブランドは総じて自転車好きなひとたちが製作に関わっている匂いがあって、好感度が高いな。

山本:やっぱりバイクにもフランスの香りがするんでしょうね。

菊地:モントリオールなどは完全にそうだもんね。

小高:このブランドの拠点ですね。

山本:ツール・ド・フランスに出られたことは、このブランドにおける大きな一歩だったのではないでしょうか。

菊地:乱暴に言うとツールに出るまではカッコいいだけのバイクだったからね(笑)。ツールでもチームTTの隊列はやっぱりかっこ良かったな。

山本:バイクのフォルムはユニークな部分もありつつ、オーソドックスな部分は残しているレーシングバイク。ユニークという部分ではフランス車のエッセンスを感じさせますね。


(写真:和田やずか)

アルゴン18のお問い合わせ先 インターマックス お問い合わせフォーム

http://www.intermax.co.jp/

関連記事

記事の文字サイズを変更する

記事をシェアする