2020年05月19日
【連載/コロナ禍中における自転車チームの今:J Proツアー】Team UKYO ~オンラインミーティングで結束を固める!~
新型コロナウイルスの多大な影響をうけて自粛を余儀なくされているのはJプロツアーチームの選手たちも同じこと。今何をしているの? レースへの準備は? そんな素朴な疑問にこたえていただきました。
「新型コロナウイルスに負けない!」
当面のレースもなく、屋外でのトレーニングも制限される状況だが、国内最高峰のJプロツアーに参戦する各チームは前向きにこの危機を乗り越えようとしている。Team UKYOは帰国中の海外選手ともコミュニケーションをとっていた。
バーチャルでチャリティーライドに参加
言わずと知れた元F1ドライバー片山右京氏が代表を務めるTeam UKYO。近年は海外レースも主戦場とし、2017年はUCIアジアツアー・チームランキング1位、2018~19年は同ランキング3位に食い込むなど、日本を代表する強豪チームのひとつだ。
チームには2017年全日本王者の畑中勇介選手、2019年U23全日本王者の武山晃輔選手ら実力ある日本人選手に加え、日本での経験も豊富なベンジャミン・プラデス選手、3年ぶりのチーム復帰となるネイサン・アール選手など海外選手のタレントもそろう多国籍軍団だ。
桑原忠彦GM兼監督は、現在の選手たちの練習について「野外では、一人練習でコンビニなどに寄らず短い距離と時間で練習。室内ではZwiftを使ってローラーでの練習、筋力トレーニング、ストレッチなどを混ぜています」と語る。
また、オンライン上ではファンとの交流も積極的に行っている。
「チームイベントではZwiftを活用したミートアップやチャリティーライドを行って、チームFacebookで配信しています。またチームのFacebook、Twitter、Instagramなどで昔からの写真をアップしてフラッシュバック的な感じでファンと思い出を共有しています。選手は個々でも他の選手とインスタLiveをやったりZwiftをしたり、SNS配信を積極的に行っています」
チャリティーライドは、Zwiftが展開する「国境なき医師団」を支援する「Tour for All」。先日は畑中選手、武山選手、吉岡直哉選手らがライドリーダーを務めたが、これからも全員が交代でこのチャリティーイベントに参加する予定である。
国内選手、海外選手がオンラインミーティング
選手は日本と海外に散らばっているが、4月末には海外選手含む選手全員とスタッフがSNS上に集まり、オンラインミーティングを行ったという
「自国の状態、自分の練習環境の意見交換をしました。ここで初めて会う、初めて顔を見る選手同士もいました。結束力を失わない狙いもあり、よかったです」と桑原監督も成果を感じるミーティングとなった。
「選手はハードな練習をするには目標設定が必要なので、現在まで正式なレーススケジュールが発表されていないのが難しいところです。しかしモチベーションとコンディションを下げないようにチームスタッフと様々な話をしています。レーススケジュールが出たら走れるコンディション作りを重要にしています」
このコロナ禍が明けたら、常勝軍団として再び躍動するのがTeam UKYOのミッションだ。
「レースが再開したらチームとしてはもちろん優勝を狙って走ります。UCIレースのカレンダーはまだ先になるかと思いますので、とりあえずJPTのレースで頑張っていきます。Team UKYOの選手は誰でもどこでも優勝を狙えるので攻撃的な走りができればと思っています」
チームデータ
チーム正式名称 | Team UKYO |
チーム正式名称(カナ) | チームウキョウ |
創立日 | 2012/01/01 |
ホームタウン | 神奈川県相模原市 |
公式HPアドレス | http://www.teamukyo.com |
メインスポンサー名 | 株式会社ゼンリン、横浜ゴム株式会社 |
使用バイク | FACTOR |
使用コンポーネント | シマノ |
関連URL:
Twitter https://twitter.com/Team_UKYO
Facebook https://www.facebook.com/pages/TeamUKYO/364190080277786
JBCF https://www.jbcf.or.jp/
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。