2018年11月19日
【いくぞ!FUNRiDEダムカレー部】Vol.1 再出発は秋の奥多摩から(前編)
みなさん、お待たせしました。FUNRiDEカレー部がリニューアルして帰ってきました! 今までの「ライド&カレー」から「ヒルクライム&ダムカレー」へとバージョンアップ。さらにはダム回りのコースも紹介してしまおうという⾛り応えたっぷりの「ダムカレー部」へと進化(?)しました。 第1回は、初回らしく有名どころにしようということで、奥多摩湖の名で知られる東京の⽔瓶「⼩河内(おごうち)ダム」のダムカレーを⽬指します!
⼆代⽬部⻑を襲名
奥多摩駅に集合し、早速スタートしようとすると、「ちょっと待ってください」と⼩⾼部員。何やらごそごそとカバンを漁り、出てきたのは“カレー部”と書かれたスプーン……。 今回のメンバーは、カレー部という⼤きな使命を果たしてくれた⼩野⼝初代部⻑、そして⾛るよりも⾷べる方が得意という⼩⾼部員。そこに新⼊部員の私が加わった3⼈。このコーナーは部⻑が執筆するというスタイルらしく、新⼊部員なのに部⻑に任命されました……。 で、小高部員は、このスプーンを使って部⻑交代式をしたいとのこと(なんだそりゃ、まさかこのスプーンを背中に差して上れってことか!?)。 奥多摩の駅舎前で⼈⽬を気にしながら初代部⻑からスプーンのバトンを受け取り、⾝が引き締まる思いです(嘘)。 小野口元部⻑、お疲れさまでしたー! ⼆代⽬部長・芦⽥昌太郎は上りまくります! 待ってろ、ダムカレー!
小野口元部長よりバトン(スプーン)を受け取る。漢(おとこ) 芦田昌太郎、これから全国のダムカレーを目指し、駆け抜けます!
第1回のスタートはJR青梅線の奥多摩駅! 新宿からは輪行で1時間40分ほど
まずは⾜慣らし!
謎の部⻑交代式も済み、いよいよスタート。奥多摩駅を出て、あとはまっすぐ上るだけ……では済まないのが今までのカレー部とは違うところ。まずは横道に逸れて1本ヒルクライム。⽇原(にっぱら)街道⼊⼝の信号を右折して⽇原鍾乳洞へ約10kmのヒルクライム。奥多摩エリアは良く⾛るものの、この⽇原街道は初めて。奥多摩湖⽅⾯に⾏くとき、なかなかこっちの道に⼊ろうとは思わないですもん。⾏き⽌まりでどこかに抜けられる訳でもないし……。というように、普段はあまり⾏かない道をアタックしてお腹を空かせようというのが私、芦田新部⻑の作戦。
「ALL FOR DAM CURRY “すべてはダムカレーのために” 」を合⾔葉に⾛り出します。
⽇原街道を進むうちに次第に⼭が深まっていき、ここが「東京都」であることを完全に忘れてしまいます。因みに都道のなかで最北の道がこの⽇原街道。お、何だかテンションが上がってきたぞ。いちばん端とか、いちばん⾼いという⾔葉を聞くと盛り上がってしまうタイプです……。中間地点くらいにある無⼈トロッコが⾛る鉄橋をくぐり、⽇原トンネルを抜け、⽇原の集落を越えたら鍾乳洞に到着! 紅葉と燕岩のコントラストが美しい!⼤⾃然の神秘を感じられるヒルクライムコースでした。勾配は緩いので景⾊を楽しみながら上がれますね。ただ、途中の⽇原トンネルは1107mと⻑いので注意が必要。道も狭い箇所があり、渋滞する夏場のハイシーズンは避けたいところ。
紅葉が綺麗な⽇原街道はこの時期おすすめのサイクリングコースだ
日原街道の終点にあるのが、日原鍾乳洞。クリートシューズで洞内に入るのは厳しかったので、入り口で鍾乳洞ポーズを(手で鍾乳石を表しています…)
⼩河内ダムを学ぶ
⽇原街道を戻り、再び国道411号線へ。ここから奥多摩湖を⽬指して上ります。トンネルを数本抜けると⽬的地である奥多摩湖に到着。⼩河内ダムが我々を出迎えてくれています。まずは「⽔と緑のふれあい館」の案内所でダムカードをゲット!久しぶりに貰ったダムカードはバージョン2.1に進化していました。裏⾯にはQRコード、表の写真も変わっています。この企画でまたダムカード集めも再開しようかな。
ふと目をやると、部員2人は初めてのダムカードに興奮。カードをコレクションすることに⽬の⾊が変わってしまうのは、昭和男⼦の性でしょうか(笑)。 カードのおもて⾯のアルファベットWPはダムの利⽤⽬的でWは上⽔道、Pは発電、カード右下のGは重⼒式コンクリートダムであることを表しています。⼩⾼部員、ウォーター(W)パワー(P)がグレート(G)じゃないからね。
ちなみに重⼒式コンクリートダムというのは、コンクリートの⾃重によって⽔圧に耐えるダムのことで、台⾵や地震にも強い頑丈さがウリ。
ダムファンの中ではおなじみのダムカードをゲット! 裏面にはさまざまな情報が載っており、コレクション性が高い。小河内ダムは土日も手に入れられるが、平日だけしか配られていないダムも多いので、ご注意を
⼩河内ダム DATA
総貯⽔容量:1億8,910万㎥
最⼤出⼒:19,000kw
堤⾼:149m
堤頂⻑:353m
標⾼:530m
⼩河内ダム、とてつもなく⼤きいです。堤⾼は全国13位、そして堤体積は重⼒式コンクリートダムのなかでは全国4位。遊歩道や展望塔、そして⽔と緑のふれあい館と観光スポットも充実しています。ダムカレーが⾷べられるレストランは午前10時からなので、開店までダムを散策することに。
……ここで、鋭い⽅は疑問に思ったかもしれませんね。 「こいつらはなんで朝の10時からカレーを⾷べようとしているんだろう?」と。
じつは今回狙っているダムカレーは1⽇限定20⾷。初回からカレーに食べ損ねれば、それこそ廃部の危機。雄⼤なダムとは対照的に⼩⼼者の3⼈は開店と同時にダムカレーにありつこうとしているのでした(笑)。
⼩河内ダムは、遊歩道もしっかりと整備されており、海外からの観光客も多い。ダムの堤の中程にある展望塔からの眺めは思わず⾜がすくむほどで、湖側はその深さを⽰すかのように濃い緑⾊をしています。いやぁ……怖いわ。私は絶対にバンジージャンプとか無理なタイプ……。想像するだけで下腹部がキューっとするわ。ふれあい館では、小河内ダムの歴史や、ここに貯められている⽔がどうやって我々の家庭に届くのかも学べます。⾃然保護・環境保全について考えさせられつつ時計に⽬をやると、午前10時。
「ダムカレーっ!」
3⼈でクリートをカチカチと鳴らしながら駆け⾜で最上階のレストランへ向かいます(初⼼者……)。
いよいよ待望の⼩河内ダムカレーにご対⾯……といきたいのは⼭々なれど、⼩河内ダム前編はここまで。後編ではダムカレーの全容と奥多摩湖畔の峠を紹介しますので、お楽しみに!
遊歩道や展望台が整備されているので、ダムビギナーにもおすすめ
水と緑のふれあい館
住所:東京都西多摩郡奥多摩町原5番地
開館時間: 9:30~17:00 ※レストランは10:00~16:30(ラストオーダー)
休館日:水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日まで)
HP → https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kouhou/pr/okutama/
(写真/小野口健太)
著者プロフィール
芦田 昌太郎あしだ しょうたろう
俳優。富士ヒル90分切りの中級クライマー。表紙の女性モデルに惹かれ初めて買った自転車雑誌がfunride。以来、大会MCを務めるなど縁が続く。