2016年10月02日
【それいけ!FUNRiDEカレー部】Vol.4 ヒルクライムとカレーの素敵な関係!? (後編)
松姫峠を一旦下って、2stステージを通って丹波山村を目指すカレー部の2人。
小菅村から丹波山村へは、本来なら山を大きく迂回して向かうのだが、両村を最短距離で結んでいるのが多摩川源流ヒルクライムTTの戦いの舞台となる今川峠。これって勾配がえげつないって暗に言ってるようなもんじゃないだろうか……。
嫌な予感は的中し、18号線沿いの箭弓神社(ヤキュウジンジャ)前をスタートするとすぐに杉林に囲まれた激坂登場。最初からダンシングを強いられる。
この17%区間が脚にくる!
大会HPによると、最大22%、平均9.3%となっているようで、最近巷で良く耳にする「坂バカ」な人達におすすめ。ただ刺激的だけど距離は短いので、坂バカではない我々カレー部でもなんとか乗り越えられました。
山頂付近にはこれと言って目印は無いのだけれど、御触書と書かれた看板がひとつ。
道路わきに設置されていた御触書
この場所が「平成の陣取り合戦」で決定した小菅、丹波山両村の境界線であるとのこと。古くは400年近くさかのぼり、豊臣秀吉の太閤検地の時の不自然な境界線の決め方で出来てしまったわだかまりを水に流して改めて境界を決め直し、一歩踏み出そうと決めた場所なのだそう。
そんな場所が、両村が協力したイベントのゴールだなんて、なんともロマンがある。歴史に思いを馳せる余裕も無いくらいキツいけど……。
疲労と空腹でふらふらとR411を下り、ようやく目的地、「道の駅たばやま」(http://www.nomekoiyu.com/michieki/)に到着。直売所にレストラン、温泉施設まであり死角無しの道の駅だ。お目当てのジビエカレーを求め、道の駅内にある「軽食堂R411」へ。小さいながらも清潔感のある店内、丹波川を眺められるカウンター席を陣取り券売機に目をやると、他ではあまり見ない「わさびカレー」なるメニューを発見。聞けば丹波山はわさびの産地。せっかくなので鹿肉ソーセージカレーとわさびカレーを1つずつ注文。
おしゃれなカフェのような軽食堂R411
軽食堂R411のほかにも温泉施設やおみやげ屋さんなどがある。もちろんバイクラックも常設されている
待つこと数分。さっそく登場したカレーに2人で食らいつく。軽食堂R411のカレー、ルー自体は至ってノーマル、このノーマル感がそれぞれのカレーの特徴を際立たせる。まず鹿肉ソーセージは歯ごたえが普通のソーセージとは全く違う。密度が濃く、脂肪分がすくないので肉がギュッと詰まっている。ゴリゴリと歯ごたえがあり、牛豚とはちがい癖の有る味は、主張の控えめなルーに独自の存在感を感じさせる。癖は有るのだが嫌な感じではなく、脂身が少ないので後味はすっきり。野生パワーをもらいつつ食すべし!
次にわさびカレー。一口食べるとカレーのスパイシーな感じが無く、何だか物足りないと思った瞬間、口の中から鼻、目に抜ける強烈な刺激が! ルーに刻んで混ぜ込んでいるわさび、これがこのカレーのすべて。
涙目になりながらも気がつけば完食。スパイスの辛みとはまた違う爽快感のある刺激が癖になる!
ソーセージが豪快にのった「鹿肉ソーセージカレー」
カレーとわさびのハーモニーが新しい「わさびカレー」
わさびのツンとした刺激がクセになる!新たに自宅でのカレーのトッピングに加えようかな
個人的にはこのわさびカレーをベースに鹿肉ソーセージを単品で頼むのがベストチョイスだと思った。新たなカレーとの出会いによる満足感に包まれつつ最終ステージ、丹波山側から今川峠をもう1本!
霧が立ち込める幻想的ななかスタート
序盤の元日本一長いローラー滑り台(2016年現在は他に抜かれてしまいました……)の横の上りがとにかくキツい。直登の激坂をジビエパワーでなんとか上り、あとはつづら道を黙々と走り続けた。
3本上った後の喜びもひとしお。思わずガッツポーズのコタカ部員
我々カレー部のように休憩しながらの3本と違い、ヒルクライムイベントで競いながら上る達成感はさらに格別なはず。豊かな里山を感じつつ個性的な峠三番勝負、気になった方は是非「多摩川源流ヒルクライムTT」にチャレンジを。
思わぬ出会いとなった、わさびカレーに改めてカレーの可能性と奥深さを感じたカレー部でした。
おつカレー!!
途中立ち寄った小菅村役場では舩木村長自らカレー部の2人を出迎えてくれた。両村ともサイクリストにウェルカムな村だ
今回2人が走ったコースで開催される「多摩川源流ヒルクライムTT in 丹波山・小菅」は今年から全国でも珍しい3ステージ制にバージョンアップ!メガ盛りヒルクライムへの参加者募集中です。
大会HP→ http://tamahill.jp/ ※エントリーは本日(10月2日)まで!
著者プロフィール
小野口 健太おのぐち けんた
元「なるしまレーシング」の自転車選手で、現在はフリーカメラマンとして、スポーツシーンを中心に活躍中。カレー好きが高じた結果、「FUNRiDEカレー部」の部長という裏の顔も持つことに。