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2018年02月23日

【奄美大島ツーリング】走って喰べて、また走る。サイクリング天国のご紹介

奄美大島は鹿児島県の南方1周約250キロの島です。最近は東京(成田国際空港)や大阪(関西国際空港)からLCCも飛んでいて、日程によってはかなり割安な料金で行く事ができます。奄美空港からはレンタカーやバス、タクシーで宿泊先へ移動します。バスは輪行バッグの持ち込みもOKとのことです。島の中心街は名瀬で、ここに宿泊すると奄美北部に行くのも南部に行くのも便利です。

さて、今回この奄美大島ツーリングを紹介するのは、美味しいものを食べながらツーリングをするのが好きな53歳サイクリストの金子大介です。この奄美大島には縁があり何度も訪れている奄美大島フリークです。今回は自転車でまわる奄美大島の魅力をお伝えしたいと思います。

奄美に行くと必ず訪れるお店があります。名瀬の街中にあるススムーチョというイタリアンレストランです。奄美には「アイムアマ」という地元の自転車チームがあり、ススムーチョはこのアイムアマのメンバーが良く集まるお店です。常連の中に大阪から移住してきた自転車ショップのメカニックがメンバーにいるので心強いです。もちろんマスターも自転車乗り。ここを訪れると奄美のツーリング情報が入ります。食べ物も美味しいので訪問してみてはいかがでしょうか。

SUSUMU
奄美大島のサイクリストが集うという、イタリアンレストラン・ススムーチョ

チームアイムアマ&自分
アイムアマのメンバーと著者(右から2番目)

奄美料理メニュー

島内にはたくさんの宿がありますが中心街の名瀬に宿泊すれば地元の美味しいものが味わえると思います。鶏飯、黒糖焼酎、タンカン(季節により)、あかりんとん(豚肉)などの名物や、地元食材を使ったジェラートやマカロンなどのおやつがあります。鶏飯などはその店によって独自の味がありそれを楽しむのも面白いかと思います。奄美のツーリングは名瀬を中心に北部と南部に分けて走るのがオススメです。

奄美料理
奄美料理

鶏飯
鶏飯

奄美北部と南部では海の景色が異なります。頑張れば1日で一周する事もできますが、せっかくなら美味しいものを食べたり美しい景色を見ながら走るプランが良いと思います。そこで私がオススメする2つのコースを紹介しましょう。

MAP

名瀬から北部方面のツーリングコース

81号龍郷〜秋名

コースレイアウトにもよりますがおおよそ100〜120キロです。名瀬から81号線を走り大熊坂を上り秋名集落を抜け龍郷方面へ。秋名集落はのどかな風景でとても気分が落ちつく所です。その後は美しい海岸線を走り龍郷に近づくと奄美に数年住んでいた西郷隆盛の住居跡があります。さらに少し先には番屋というウニ丼が名物のお店があります。でも漁にでられない時は、欠品してしまうことがありますので注意してください。

SAGO
奄美は西郷どんのゆかりの地だ

みなとや外観

龍郷のT時を左折して58号線をしばらく走ると鶏飯の久倉とトンカツ屋さんがあります。赤尾木を直進しすると少しアップダウンがありそのまま進むと赤木名へ。交差点を左折し笠利方面へ向かいます。赤木名には鶏飯元祖の「みなとや」があります。向かいには定食屋の「むさし屋」もあります。どちらの店もランチタイムが短いのでご注意ください。

武蔵屋

笠利:岬付近の海
奄美大島北部、笠利の岬の付近も大変美しい

アップダウンを繰り返し、島の最北端を抜けてからは南下します。美しい景色の「あやまる岬」や土盛海岸を通り空港の横を進みます。赤木名から空港までは商店が無いのでご注意ください。くるっと回ってさきほど通ってきた赤尾木の交差点に戻ります。

ラフォンテ

交差点手前にはラフォンテという美味しいジェラート屋さんがあります。サトウキビや自家製の果物をつかったジェラートがありボクが必ず立ち寄るところの1つです。赤尾木を左折して龍郷を道なりに左方面へ向かうとファミリーマートがあります。その先を右折すると本茶峠への道(指示看板あり)です。本茶峠でもそのまま直進でも名瀬に戻れます。

ラフォンテのジェラート
ラフォンテのジェラート! 
本茶峠
本茶峠はところどころ路面が割れているので注意して走ってください

 

名瀬から南部方面のツーリングコース

もうひとつのコースは名瀬から南部方面のツーリングコースを紹介します。この南部コースは宇検折り返しで約100キロですが短い坂があり北部より走り応えがあります。宇検より先を回るとコースにもよりますがプラス30〜40キロになります。名瀬から大和村を南下し宇検村まで向かいます。コースも海沿いの美しい風景が楽しめます。北部の海とは違った風景が楽しめます。途中にはちょっとした坂が4カ所あり、走り甲斐もあります。名瀬の街中を抜け1つ目の坂を下ると美しい海が見えます。国直海岸近くの宮古崎は道路から少し入りますが素晴らしい景色が楽しめる場所です。

宮古崎の海
79号を南下してほどなくすると宮古崎を通過する。ここの景気もぜひ楽しみたいところ

国直海岸
大和村の国直(くになお)海岸。サンゴの白い浜辺だ

名瀬の街中を抜け1つ目の坂を下ると美しい海が見えます。途中の大和村にあるまほろば館には名物のタンカンソフトクリームがあり休息しながら味わうのがお勧めです。しばらく進むと名音集落の徳浜(どくはま)の断崖の下を通るトンネルがあり迫力があります。海を見ながらおおよそ50キロで宇検村に着きます。宇検村には宇検食堂がありランチも楽しめます。余裕があれば西古見方面や瀬戸内町(古仁屋)へ向かうのも良いでしょう。瀬戸内町(古仁屋)にはファミリーマートや道の駅があります。

宇検村や瀬戸内町(古仁屋)からは58号線を通って戻るルートもありますが、長いトンネルが3〜4カ所ありあまり楽しめません。網野子トンネルは網野子峠を通り回避することができますが、他の3ヶ所のトンネルは回避ができません。地元のサイクリストがこれらのトンネルを通る時はゆっくり歩道を走っています。なぜならトンネル内は車線が狭く車に迷惑をかけないため。歩道をゆっくり走るのは狭くて所々濡れているからです。おまけにあまり明るくないのです。

加計呂間風景2
加計呂間の景色は色鮮やかで本当に素晴らしい。一度は現地に赴き見て欲しいところだ

加計呂間

また瀬戸内町(古仁屋)から名瀬への58号線は海沿いではありません。宇検や瀬戸内町(古仁屋)から同じルートを戻る方が海沿いの景色を満喫できます。このルートにも短いトンネルはありますが交通量も少なく安全に走行できます。同じルートでも逆から見る景色は全く異なり十分に楽しめます。瀬戸内町(古仁屋)からはフェリーで加計呂間島へ行く事もできます。自転車は輪行袋不要で船体にロープで縛ってくれて簡単に乗船できます。加計呂間島も素晴らしくお勧めです(写真:加計呂間島)。

uke_nase
宇検から名瀬に戻るルートから見た名音の美しい山塊。中腹にかすかに見える道を通って名瀬に戻る

奄美大島は年間を通じてとても走りやすいところです。今回紹介をしたルートはすべて舗装路です(本茶峠と極一部の区間を除いてはフラットで走りやすい路面でした)。奄美の魅力は雄大な自然と暖かい人々です。奄美固有種の生物も多く興味が湧くところです。また、音楽の文化も素晴らしく民謡から現代の音楽まで幅広いミュージシャンが活躍しています。私は奄美大島にすっかり魅了され、7回訪れています。そして何度訪れても新しい発見があります。みなさんも一度、訪問してみてはいかがでしょうか? 奄美の魅力に引き込まれきっとリピーターになることでしょう。

 

今回ご紹介したお店の連絡先
ススムーチョ〒894-0027 鹿児島県奄美市 名瀬末広町16-9  TEL.0997-53-5077
番屋    〒894-0321 鹿児島県大島郡 龍郷町龍郷8-2 TEL.0997-62-2125
みなとや  〒894-0513 鹿児島県奄美市笠利町大字外金久81 TEL.0997-63-0023 
宇検食堂  〒894-3301 鹿児島県大島郡宇検村湯湾2937-86 TEL.0997-56-5656
ラフォンテ 〒894-0411 鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1325-3 TEL.0997-62-3935

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写真と文:金子大介さん

美味しいものを食べながらのツーリングが好きな53歳。
なるしまフレンド所属

自転車歴25年。東京~糸魚川296キロ 2位.3位.4位,5位,6位の入賞経験あり。ロングライド奄美240キロ 2014年&2017年度優勝

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