2016年05月12日
サドル選びのポイントは?【FUNRiDEアンケートより】
サイクリストなら誰でも悩んだことがある、サドル選び。
毎週木曜日配信中のWEEKLY FUNRiDE読者のみなさんに、現在使用しているサドルに満足しているかアンケートをとったところ、以下のような結果となった。
「今使っているサドルに満足していますか?」
YES 83名(74%)
NO 29名(26%)
4人に1人は現在使っているサドルに満足していないという。サイクリストのみなさんは、サドルを選ぶ際にはどのようなポイントに重きを置いているのだろうか。以下のアンケートも行った。
「サドル選びのポイントは?」
1位 フィット感 85名(76%)
2位 デザイン・カラー 10名(9%)
3位 サイズ(長さや幅) 8名(7%)
4位 重量 6名(5%)
5位 価格 2名(2%)
6位 その他 1名(1%)
やはり圧倒的に多いのは、座り心地などフィット感を重視する方々である。そんななか、現在のサドルに満足していないという方々からは以下のような、コメントが寄せられた。
「購入した当初から乗り方が変化した結果としてサドルが合わなくなってきた」
「長距離を走るとデリケートな部分に痛みが出る(100Kmぐらいから)」
「以前使っていたサドルに比べてお尻が痛くなるのが早い」
「座り心地はいいのだが、先端部の幅が少し広い感じがして、少し股が擦れている感じがする」
「何かしっくりきてない」
「サドルポジションをずらして走っているときに、前乗りになったときにペダリングしにくい」
「幅が合っていないような気がする」
以上のような読者からの回答も踏まえ、編集部でもサドル選びについて話し合ってみた。
編集部コタカ(以下 コ):今回はサドル選びに関してアンケートをとりましたが、今使っているサドルに満足していないと答えた方の傾向は2種類あり、「痛みを感じる」か「なんとなく合っていない気がする」というもの。私は後者の「なんとなく合っていない気がする」という答えをされた方の気持ちが、よく分かります。
編集部ヤマモト(以下 ヤ):サドル選びは本当に難しいね。同じ身長と体重でも、骨格や筋肉量、柔軟性でフィットするサドルは変わってくるから。だから人気のないモデルでもコレしかない!っていう人もいる。高級だろうが廉価版だろうが相性がよければ関係ない。2000円くらいのサドルでもすごくいい!って思ったサドルもあるしね。でもハイエンドモデルはやっぱり作りは良いのでそれも魅力だし。みんなが良いといっているサドルはオールマイティな要素が高いから、フィットしやすいなって傾向はあると思う。ショップで出会ったユーザーや、クラブの仲間の声に耳を傾けて情報を仕入れるのもプラスになるね。なんとなく合っているというのは誰しも思うところかもしれないね。かくいう私もそれだと思う。できるだけウィークポイントを潰していって、理想に近いものを使うというか。完璧だ…..というサドルに出会えるのは、まさに幸せだと思うよ。
コ:これまで、取材等も含めいろいろサドルを試しましたが、痛みを感じるモデルはほとんどなかったのですが、反対に「これはジャストフィットだ!」と感じたこと今までないかなあと。
ヤ:痛みを感じたことがほとんどないというのは才能かもしれない…..。サドルに対する座り方やライドする時間によっても変わってくるけど、どんなに合っているサドルでもどっかと腰を下ろしていれば結局は痛みを感じてしまう。ときどきダンシングしたりとか腰を左右にずらしたりして解消しながら乗るのがいいと思っているよ。そんなことからジャストフィットするサドルっていうのは痛みが長時間生じにくいサドルということになるね。
コ:個人的には穴あきサドルは少し苦手で、座っていて違和感があるなと感じる傾向にあるのですが、それ以外にサドル選びのポイントとしてよく挙げられる、「幅の広さ」や、「クッションの量」、「ノーズの長さ」などはあくまで、参考値であって、実際に座ってみないとわからないことが多いと感じています。ショップのTESTサドルを利用したり、友達のバイクに少し乗らせてもらったり、いろいろなモデルに跨ってみることがサドル選びには大切かなと思いますけど、どうでしょうか。
ヤ:そのとおりだね。サドルメーカーのラインナップを見てみると、とても種類が多いよね。これが示しているように、人のお尻の形は十人十色だから単純に選べないのがサドルというパーツなんだよね。メーカーのフィッティングシステムを活用したり、見て、触って感触が良さそうなモデルを実際に試してみるのがやっぱり近道。そういう意味ではTESTサドルを用意しているメーカーってユーザーフレンドリーだね。これは積極的に利用すべきだと思う。試乗イベントが流行っているけど、サドルの試乗会こそやって欲しいと思うけどね。
コ:あと、ヤマモトさんはレースにも積極的に参加されていますが、レーサー目線で見たときに、サドルに求めるものというのは変化しますか?一般の方はやはり「痛みが出ない」ということが最優先事項だと思うのですが、たとえば「パワー効率を高めるためにこんなことをサドルに求めている」みたいな。
ヤ:個人的な意見として捉えてほしいのだけど、硬いサドルのほうがダイレクトでパワーは逃げないと思う。でもある程度クッション性に富んでいて、痛みが生じにくいサドルのほう長い時間ライドできる。痛くなると集中力も散漫になってペダリングもままならないし、パワーも出なくなっちゃう。ロードバイクに乗ることを考慮するとできるだけ痛みが出にくいものを選んでいるね。ちょうど思うところもあってトライアスロン用のサドルを試しているよ。またサドルの角度調整や前後位置でまったく印象が変わるので改善できるかもしれない。いずれにしてもサドルの悩みは十人十色だから、「調整したら少し楽になったよ、ラッキー!」くらい楽観的に捉えないとストレスになっちゃうね。
コ:関係ないですけど、サドルというパーツが個人的に好きで(笑)。家に5つぐらい使っていないサドルがあります。1万円前後からあるので、気になったモデルがあるとついつい買ってしまう。サドルでバイク全体の印象がかなり変わりますよね。そういった点もサドル選びの楽しさなのかなと。ヤマモトさんは、自分にジャストフィットするサドルに出会ったことがありますか?
ヤ:気に入ったサドルは備蓄するよね(しない?)。かつて永遠に座っていられると確信していたサドルがあった。サンマルコのカーボニオ650というモデルだけど。これを10個以上確保していたよ……。それも1994年までのファブリックがよかったからデッドストックを買いあさってね…….。今はそんなことはしてないけど当時はフィットするサドルがなかったのでそうやって固執していた。それくらいサドルはこだわってもいいパーツだと思うよ。
って、まだ備蓄されている……。
最後に今使っているサドルに満足していると答えた方々が使っているサドルブランドについてもアンケートを行ったので、その結果を見てみたい。
「今使っているサドルは?」
セライタリア 12名
スペシャライズド 12名
SMP 10名
フィジーク 9名
完成車のまま 9名
サンマルコ 7名
プロロゴ 5名
タイオガ 3名
アステュート 2名
その他 13名
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著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。