2020年07月31日
【Team NIPPO DELKO One Provence】ツアー・オブ・ブルガリア 第3ステージ チームワークで掴んだバルビエの区間勝利!
7月28日に東欧ブルガリアの首都ソフィアにて開幕した4日間ステージレース、ツアー・オブ・ブルガリア(UCIヨーロッパツアー2.2)第3ステージにて、22歳のフランス人スプリンター、ピエール・バルビエがスプリントを制してプロ初勝利。チームは今季通算6勝目を挙げました。
7月30日に開催された第3ステージは、ブルガリア中部のプロブディブ(Plovdiv)からスリベン(Sliven)まで152kmの大会最長ステージ。途中2ヶ所の中間スプリントポイントが設置された平坦基調のステージでした。NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスはこれまでうまくチームワークが噛み合わなかったり、クラブチームも参加する2クラス特有の難しいレース展開に悩まされ、上位入賞にはいたっていませんでしたが、この日は改めてバルビエの区間優勝と、展開によっては第2ステージを終えて個人総合5位につけるルカ・ドゥロシの総合成績ジャンプアップを狙う作戦でスタートしました。
35℃という厳しい暑さのなか、レースは序盤よりハイスピードで進んでいきます。そのなかでラムナス・ナヴァルダウスカスを含む9名の逃げが作られました。そして路面状況が悪いこともあり、ドゥロシと岡篤志が落車に巻き込まれるトラブルが発生。幸い2選手ともに軽傷で無事にレース復帰を果たします。
終盤にナヴァルダウスカスの逃げが吸収されると、今度は岡が5名のカウンターアタックに反応し、集団からリードを奪います。しかし、残り10km手前で集団に吸収。その後は集団は一つのまま、ゴールスプリントに向けて、各チームが体制を整えて、ポジション争いを繰り広げます。
チームはバルビエのためにとてもよく機能し、まずは岡とドゥロシが風除けをしながら好位置をキープ。残り2kmからは経験豊富なナヴァルダウスカスが集団先頭までチームを引き連れ、最後は牽引役のジュリアン・エルファレスが最終コーナー手前からバルビエを絶好のタイミングで発射させると、三番手からスプリントを仕掛けたバルビエがライバルたちを抜き去り、見事に優勝。コーナーが連続するテクニカルなファイナルでしたが、チームは息の合ったチームワークを披露し、シーズン再開後初、通算6勝目の勝利を挙げました。
22歳、今年プロ入りしたバルビエは今回がプロ初勝利。フランス北部出身で石畳を含むクラシックレースも得意とするスプリンターは、現在イスラエル・スタートアップネイションにて活躍するルディ・バルビエの弟で、将来が期待される選手です。
レースは7月31日に開催予定の第4ステージをもって閉幕。最終ステージも111kmの平坦ステージとなっており、再びバルビエの区間優勝をめざして戦います。またチームは現在、スペインでのブエルタ・ア・ブルゴス(2.プロシリーズ)にも参戦中。また明日からはフランス南部にて、別府史之が出場するルート・ド・オクシタニー(UCIヨーロッパツアー2.1)も開幕します!
● リザルト
第3ステージ 区間成績
1 BARBIER Pierre NIPPO DELKO One Provence 3:29:51
2 STOSZ Patryk Voster ATS Team
3 PAWLAK Tobiasz Mazowsze Serce Polski
13 EL FARES Julien NIPPO DELKO One Provence
22 DE ROSSI Lucas NIPPO DELKO One Provence
36 OKA Atsushi NIPPO DELKO One Provence
64 NAVARDAUSKAS Ramūnas NIPPO DELKO One Provence +0:46
個人総合成績
1 STOSZ Patryk Voster ATS Team 9:23:48
2 BARONI Alessandro Gallina Colosio Eurofeed +0:06
3 BALLESTEROS Miguel Ángel Equipo Amateur Caja Rural +0:08
5 DE ROSSI Lucas NIPPO DELKO One Provence +0:12
18 EL FARES Julien NIPPO DELKO One Provence +1:55
40 OKA Atsushi NIPPO DELKO One Provence +16:05
50 BARBIER Pierre NIPPO DELKO One Provence +18:42
74 NAVARDAUSKAS Ramūnas NIPPO DELKO One Provence +21:07
● ピエール・バルビエのコメント
これまで走ったなかでもっとも暑い日のひとつだった。今日は最後のスプリントまでチームメイト全員が自分のそばでそれぞれの役割を果たし、とてもよく働いてくれた。残り250mの最終コーナーを抜けて、スプリントを仕掛けたが、厳しい暑さのため難しく感じたが全力を尽くした。今日の勝利をとても嬉しく思っている。支えてくれたチームメート、そして暑いなか一生懸命働いてくれているチームスタッフにも感謝したい。
● 岡篤志のコメント
チームはピエールのスプリントと、展開次第ではルカの総合アップの逃げを狙うプラン。集団では頻繁に路面に出現する穴が原因で、ルカと自分を含む大勢が落車するアクシデントがあったものの、大事に至らず復帰する事ができた。
終盤になり逃げが捕まると、今度はカウンターで5人の飛び出しがあり、ここには僕が反応。この逃げも残り10kmほどで捕まってしまったが、最後の仕事のために余裕を残していたので、ここからはチームのために先頭へ出て位置取り。
ラスト2kmからナヴァの強烈な牽引で他チームを退け、ジュリアンへバトンタッチ。早めの先行であったが、ゴール前はコーナーが連続するレイアウトだったことと、二人の牽引が素晴らしかったことで、ピエールは絶好の位置からスプリントに入り、最後は余裕をもって優勝!
ガッツポーズでフィニッシュするピエールの姿が見えたときは本当に嬉しかった。今日はチームワークで掴んだ勝利だったので、皆で喜びを分かち合った。最終日も良い形で締めくくりたい。
● 出場選手
岡篤志(日本)
ピエール・バルビエ(フランス)
ルカ・ドゥロシ(フランス)
ジュリアン・エルファレス(フランス)
ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア)
監督; リスト・ザイコフ(ブルガリア)
問い合わせ:Team NIPPO DELKO One Provence
関連URL:https://www.facebook.com/pg/teamNIPPO
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。