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2024年05月16日

SRAMの最新最高峰コンポーネント「Red AXS」登場! ライダーの負担を減らす「effortless」がテーマ

SRAMの最高峰コンポーネント新型「Red AXS(レッド・アクセス)」が、5月15日に発表された。コンポーネント全体に渡って前モデルより改善が施され、ブラケットの握りやすさやブレーキングの軽さ、ギア選択の豊富さ、コンポ全体の軽量化などを達成している。

新型「Red AXS」指1本でのブレーキングが可能に

2015年に発表された世界初のフル無線電動変速「Red eTap」、2019年発表のスマートフォンアプリAXSと連携した「Red eTap AXS (正式名称Red eTap AXS D1)」に続き、最新の「Red AXS(同Red AXS E1)」は無線電動変速のRedとしては3世代目となる。

SRAMは、昨年のグランツール3戦で男女とも総合優勝を総なめし、そのパフォーマンスの高さを証明。今季もヴィスマ・リースアバイク、リドル・トレックなど強豪チームがすでにこの新型Red AXSを使用し、開催中のジロ・デ・イタリアでもステージ優勝を挙げている。

新型Red AXSの開発テーマは、「effortless(エフォートレス=努力を必要としない)」。よりライダーの負担を減らし、快適な操作でラインディングに集中できるコンポーネントを目指した。過去の無線化や多段化のようなメジャーな変更点こそなかったが、操作性、快適性、重量など全体的にアップデートされている。

ブラケットは小さく握りやすくなり、ブレーキも指1本で制動できるようになった

操作性の要となるブラケット、レバーはピストンとピボットの位置を見直し、ブラケット上部が一回り小さく、握りやすくなった。さらに前モデル「Red eTap AXS」と比較して、フード(ブラケット)をにぎった状態でブレーキングする際の力を80%軽減。指1本でのブレーキングが可能になった。ドロップ部分を持ってブレーキングする場合も、前モデルより33%少ない力でできる。

レバーとキャリパーの重量は、左右合計で前モデルから83g削減し、ハンドリングの改善に貢献。ブレーキレバーのリーチアジャスト機能、ブレーキの遊びを調整するコンタクトポイントアジャストメントも搭載し、手の大きさにかかわらず確実なレバー操作ができるようになった。

ブラケットの上部内側には、ボーナスボタンを新たに追加。デフォルトでは従来の変速スイッチと同じように操作できるが、専用のAXSアプリで設定すれば、サイクルコンピューターの画面スクロールやドロッパーポストの伸縮など、別の機能を割り当てることも可能

クランクセットは29g軽量化。新たに160mmのクランクアームがラインナップに加わる。フロントチェーンリングのラインナップは、前モデルから変更なし。50/37T、48/35T、46/33Tの3サイズに加え、別売りのクォーク製パワーメーターチェーンリングで 52/39T, 54/41T, 56/43Tのビッグギアも選択できる。

リアカセットは10-28T、10-33Tに加え、新たに10-30T、10-36Tを追加して全4種に。10-36Tはすでにヨナス・ウィンゲゴーが昨年のツール・ド・フランスで使用し、総合優勝獲得を後押しした。

フロントチェーンリングは6種、リアカセットは4種と幅広いギア選択が可能に。なおかつ前後ディレイラーはすべてのサイズに対応する
フロントディレイラー(FD)にはオートトリム機能が採用され、リアディレイラーの動きによってFDケージが微調整される。これによりFDケージの幅を狭くでき、より少ない移動量で素早い変速が可能に
リアディレイラーは、前モデルより16g軽量化。セラミックベアリングを搭載した14Tの大径ロワープーリーを装備することで、チェーンの曲がりを緩やかにしてパワーロスを少なくする
油圧ディスクブレーキのブレーキキャリパーは、剛性を向上。さらにピストンの中心点をよりローターの外側に移動させることで、制動力を高めている

チェーンは肉抜き加工により、前世代から13g軽量化。昨年登場したレインボーカラーのカセットとチェーンは、新型Red AXSでもラインナップされる。

各パーツの軽量化により、新型Red AXSの総重量は2496g。前モデル2649gより153g軽量化され、シマノ・デュラエースを抑えて世界最軽量の電子制御グループセットとなった。

価格はグループセット(レバー、ブレーキ、ローター2枚、前後ディレーラー、チェーン、バッテリー2個、充電器)に下記の新サイコン「HAMMERHEAD Karoo」も付属して、定価50万4,600円(税込み)となる。

新サイコン「HAMMERHEAD Karoo」高精細ディスプレイを備え、ナビゲーション機能も充実

「HAMMERHEAD Karoo」は新型Red AXSに合わせて開発され、SRAM AXSとの連携機能が充実

SRAM Red AXSの開発に合わせて、新開発されたサイクルコンピューター「HAMMERHEAD Karoo(ハンマーヘッド・カルー)」も同時発表された。普通のサイコンとしても使えるが、特にSRAM AXSとの連携機能が充実。スマホアプリを介さずとも、サイコン上でボタンの割り当て変更などができる。

ディスプレイは3.2インチ、480x800ピクセルとスマートフォン並みの見やすさを誇る。充電はUSB-Cで行い、稼働時間は15時間超。

強みは、ナビゲーション機能。5つの衛星に対応するマルチバンドで、正確な位置情報を取得。専用アプリと連携すれば、グーグルマップやアップルマップでピンを差した位置を転送できるので、ルートづくりも簡単。路面も舗装路、グラベル、MTBから選択でき、可能な限り希望の路面でのルートを案内してくれる。専用アプリは現在英語など外国語5カ国語に対応しているが、近日中のアップデートで日本語も追加される見込みだ。

ボタンは左右2個ずつ、タッチパネルでの操作もできる

上述したように新型SRAM Red AXSのグループセットを購入すれば、このHAMMERHEAD Karooも含まれる。単体では定価8万170円(税込み)となる。

Red AXS専用設計のZIPPハンドルバー

Red AXS用に設計されたハンドルバー。上ハンドル部分はエアロ形状、下ハンドル部分はフレア形状

ZIPPの「SL-80 Race Carbonハンドルバー」は、新型Red AXSグループセットとの組み合わせを前提にデザイン。フレア角5°、アウトスイープ8°と末広がりの形状で、下ハンドルでのコントロール性が向上している。

上ハンドルや下ハンドルでもシフト操作できるワイヤレススイッチ「Wireless Blips」の取り付け位置、ブレーキの油圧ホースを通すための溝もあらかじめ設けられている

ハンドル幅は36cm, 38cm, 40cm,42cm, 44cmの5種。上ハンドルのバーテープ代わりの熱収縮チューブ(4枚)も付属する。定価6万5,480円(税込み)。

チューブレスタイヤ「ZIPP GOODYEAR VectorR」3種も発表。ZIPPホイールの内幅25㎜のフックレスリム用に特別設計されている。「Z30NSW」(写真)は軽量モデル、「Z30 SW」「Z35 SW」は耐パンク性を高めたモデル。3種とも定価1万2,500円(税込み)

関連URL:メニーズ https://manys.work/

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