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2022年08月22日

MTB・BMXの新たな聖地「おんしりんバイクパーク」が富士吉田にオープン!

MTBやBMXで楽しめるパンプトラックやトレイルを有する「おんしりんバイクパーク」が山梨県富士吉田市の恩賜林庭園内にオープン。8月20日、竣工式とオープニングイベントが行われ、雄大な自然の中の新たな自転車の聖地誕生に沸いた。

国際規格のパンプトラックと初心者から楽しめるトレイル

パンプトラックは凹凸の連続する短い周回コースで、BMX、MTB、スケートボードなどで楽しめる。「おんしりんバイクパーク」のパンプトラックはこの分野の世界的企業であるスイスのベロソリューションズ社が設計・建設し、MTB・BMXの五輪代表・トップ選手が監修した国際大会も開催可能な規格。国内では北海道、福島県に続く3カ所目の全舗装型パンプトラックで、300mのメイントラックに子どもや初心者向けの70mのキッズトラックを併設する。

1周300mの全舗装型パンプトラックは、国際大会の開催も可能な本格的コース

恩賜林の森の中を縫うように作られているMTB用のトレイルは、国内有数のトレイルビルダー浦島悠太さんがプロデュース。100~150mの初中級者向けトレイル計6本に加え、ブレーキ、1本橋、丸太橋などを練習するスキルエリアと子ども用のキッズエリアも併設している。

富士山麓の緩やかな傾斜を利用したトレイルは初・中級車向き。様々なテクニックを練習できるスキルエリアもあり、これからMTBの練習を始めたいという人にも最適。秋には紅葉も美しいという

豊かな自然環境の中で子どもや初心者、家族連れから、経験者、プロも楽しめるコース構成となっており、地元住民の健康づくりや観光客誘致が期待されている。

アクセスは、今年7月にオープンした東富士五湖道路・富士吉田忍野スマートICから車で約2分と交通の便も抜群。最寄りのバス停「富士山レーダードーム前」からは約1km。道の駅・富士吉田のすぐそばで、Mt.富士ヒルクライムのスタート会場である富士北麓公園からも約4km。富士スバルラインや東京五輪・自転車ロードレースのコースとなった山中湖周辺からも近く、サイクリストにはおなじみのエリアにある。

レジェンドライダーたちが超絶テクニックを披露!

「おんしりんバイクパーク」は当初は今年2月末に完成予定だったが、コロナ禍で工事が遅れ、この日の竣工式となった。

竣工式に出席した山梨県の長崎幸太郎知事は「今日、初めて拝見しましたが、想像を上回るすばらしい施設を北麓に造っていただきました。世界大会も開催可能ということで、これから先ますます楽しみです」と本格的な自転車パークに期待を寄せていた。

竣工式では関係者によるテープカットが行われた
竣工式に出席した長崎幸太郎山梨県知事

続くオープニングイベントでは佐伯進さん、栗瀬裕太さん、高山一成さん、金子匠さんらMTB・BMX界のレジェンドライダーによるパンプトラックでのデモ走行が行われた。

ペダルを漕がすに体重移動だけで自動車を加速させるテクニックを始め、高さのあるジャンプを何度も披露し、来場した関係者や地元の人々を沸かせた。

レジェンドライダーの迫力あるジャンプ!
パンプトラックはスケートボードでも走れる。キッズたちがデモを披露

またオープニングイベント後、20日と21日は来場者に無料開放され、多くの人がパンプトラックやトレイルの走りを楽しんでいた。

オープンから2日間は無料開放され、家族づれなどが楽しんでいた。

今後は富士ヒルとのコラボも!?

「おんしりんバイクパーク」を企画した富士吉田市外ニヶ村恩賜県有財産保護組合(恩賜林組合)の渡辺正志組合長は、自らパンプトラックの走行にも挑戦し、その魅力をアピールした。

73歳の渡辺組合長がMTBでパンプトラックを力走!

「恩賜林には、木のおもちゃで遊ぶ森林環境教育施設“ふじさんのぬく森キポキポ”がありますが、対象は乳幼児から幼稚園児。小中高生から大人までもっと多くの人に来てもらうには、森林を活かしたマウンテンバイクのコースを作ればいいものができると思いました。その後、(トレイルを設計した)浦島さんからパンプトラックもいいと提案してもらい、福島県のパンプトラックを視察して国際大会ができるものを作りました。子どもから私のようなお年寄りまで走って楽しめるものができたと思います」

「今後は富士ヒルクライムなどともコラボして、もっともっとここを知ってもらいたい。朝9時からの1時間はタイムトライアルを行ったり、近くに宿泊した人には利用料を割引したり、いろんなことをやっていきたいと考えています」(渡辺組合長)

おんしりんバイクパークのトレイルを設計したトレイルLABの浦島悠太さん。国内外で数々のトレイル手がけたこの分野の第一人者

最終的には山中湖までつながるコースが完成!

トレイルを設計した浦島悠太さんは「恩賜林のリクエストで、家族向けのコースをメインに設計しました。富士山のふもとで傾斜が緩いので、初心者でも森の中を気持ちよく走れるようになっています。ただ簡単なものだとお客さんも飽きるので、ジャンプセクションやコーナーのバーム(バンク)を上げたものなど、上達してテクニックを楽しめるものも用意しています」と説明。

今後の活用については「MTBのスキルを身に付けると、公道を自転車で安全に走れるようになります。今後は地元の学校、教育委員会などと連携して、自転車で遊びながらスキルを身に着けていく企画を実現できれば、地元のお子さんの交通安全につながると思います」と語っていた。

また、恩賜林庭園内にロードコースを作り、ロードバイクやグラベルロードなどでも走れるようにする構想もあるという。

利用料は、全日でおとな3,500円、こども2,000円など。MTB、e-MTB、キッズバイクとレンタルバイクも様々なサイズのものを用意。ヘルメット、グローブなどもレンタルできる
場内にはコースや注意事項がわかりやく記した案内板が各所にあり、初めて来た人でも安心

富士山麓のなだらかな傾斜を活かした「おんしりんバイクパーク」は、MTB、パンプトラックなど、スポーツバイクのジャンルを問わず、幅広い年代や参加者層が楽しめるように設計されており、計画中のロードコースが完成すれば、富士吉田から山中湖まで恩賜林の中をスポーツバイクで楽しむことができるという。
今後の期待が高まるプロジェクトといえるだろう。

富士吉田市外ニヶ村恩賜県有財産保護組合(おんしりん)HP


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