2019年08月02日
【NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ】石上優大と草場啓吾がトレーニーとして加入
2019年8月より、石上優大(AVCエクサンプロヴァンス/EQADS)と草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)がトレーニーとしてチームに加入する。
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは、将来が期待される日本人若手選手の石上優大(21才、AVCエクサンプロヴァンス/EQADS)、草場啓吾(22才、愛三工業レーシングチーム)とトレーニー契約を締結。
2選手は2019年8月より、チームの一員としてヨーロッパやアジアでの世界トップクラスの大会に出場する。
UCIのトレーニー(研修生)制度とは、おもにU23カテゴリーの若手選手を対象にしたもので、将来プロチームでの活動を希望する選手を8月1日からチームに登録できる育成システムで、チームが自由に出場レースを決められます。またトレーニー登録されていても、これまでの所属チームやナショナルチームでの活動が可能ですUCIのトレーニー(研修生)制度とは、おもにU23カテゴリーの若手選手を対象にしたもので、将来プロチームでの活動を希望する選手を8月1日からチームに登録できる育成システムで、チームが自由に出場レースを決められます。またトレーニー登録されていても、これまでの所属チームやナショナルチームでの活動が可能です。
2018年のU23全日本チャンピオンであり、今年U23最終年の石上優大は、8月13日〜17日のブエルタ・ア・ブルゴス(スペイン/UCI2.HC)と8月21日〜24日のツール・ド・リムザン(フランス/UCI2.1)、エリート1年目の草場啓吾は8月15日〜18日のチェコツアー(チェコ共和国/UCI2.1)への出場が決まっている。
また、イタリア人選手のフィリッポ・フィオレッリもトレーニーとして加入する予定で、チームは3名のフレッシュなトレーニーを迎えて、シーズン後半戦を戦っていく予定だ。
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ トレーニー登録選手
石上優大(21才、AVCエクサンプロヴァンス/EQADS)
草場啓吾(22才、愛三工業レーシングチーム)
フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、24才、Gragnano SC)※登録申請中
石上 優大(いしがみ・まさひろ)プロフィール
AVCエクサンプロヴァンス(フランスDN1)/EQADS 所属
1997年10月20日生まれ、21歳。神奈川県出身
身長 177cm/体重 62kg
脚質 オールラウンダー
●主な戦歴
2014年
世界選手権ロードレース ジュニア 17位
2018年
全日本選手権ロードレース U23 優勝
おおいたアーバンクラシック(UCI1.2)優勝
アジア選手権ロードレースU23 4位
ジャパンカップサイクルロードレース(UCI1.HC)17位
2019年
Prueba Villafranca-Ordiziako Klasika(スペイン/UCI1.1)7位 U23最高位
ジュニア時代から日本代表として活躍する。ロードナショナルチーム・浅田顕ヘッドコーチが率いる育成チームEQADSを通じて、2017年よりフランスの名門アマチュアチームに在籍。今季は度重なる鎖骨骨折を乗り越え、2019年7月にスペインで開催された1クラスのワンディレースで並みいるトッププロを相手に7位入賞する大活躍をみせた。U23カテゴリー最終年。
2019年7月に開催されたスペインでのUCI1クラスのワンディレースで7位入賞した石上優大。U23最優秀賞も受賞した。©️ EQADS
石上優大のコメント
2019シーズン、全くレースに出ていなかった自分に、今回こうして、トレーニーという機会をいただき本当に感謝しています。NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネで出場する予定のプロのレースは、普段走っているアマチュアレースと違い、何段階も速く、自分が経験したことのない領域のレースばかりです。その中で、自分の持っているものを全て活かして、様々なことを経験し、選手としてレベルアップできるように、取り組んでいきたいと思います。
応援よろしくお願いいたします。
草場啓吾(くさば・けいご)プロフィール
愛三工業レーシングチーム所属
1996年9月8日生まれ、22歳。愛知県出身
身長 173cm/体重 67kg
脚質 スプリンター
●主な戦歴
2017年
インカレ 4kmチームパーシュート2位、ロードレース3位
国民体育大会ロードレース 成年 優勝
2018年
全日本選手権ロードレース U23 4位
2019年
全日本選手権ロードレース エリート 6位
日本大学を卒業した今春よりUCIコンチネンタルチームに所属し、エリートカテゴリー1年目のプロ選手として活動。U23時代から日本代表として多くの遠征を経験。2018年のツアー・オブ・ジャパン(UCI2.1)では、果敢に逃げに乗り二度にわたって山岳賞ジャージを着用して注目を集めた。学生時代にトラック競技で培ったスピードを武器に勝利をめざす。
草場啓吾(右)は、悪天候に見舞われた今年の全日本選手権ロードレースで、エリート1年目ながら健闘して6位入賞を果たした。©︎NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ
草場啓吾のコメント
まずはじめに今回、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのトレーニーとして世界の舞台で活動できる機会を与えてくださり、本当にありがとうございます。
「NIPPO」というチームは、僕が高校の頃からの「夢」でもあるチームです。そんなチームに自分がトレーニーとして加入できると聞いた時はとても嬉しかった反面、大きなプレッシャーにも襲われました。ですが、今まで自分がやってきたことを信じ、また応援してくださるファンの皆様のためにも、ここで何か爪痕を残していければなと思います。ワールドチームも出場する世界トップカテゴリーのレース参戦は今回が初めてなので、たくさんの事を学び、吸収して、さらにステップアップできるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
大門宏監督/マネージャーのコメント
いつも話してるとおり、近年ワールドチームでは、デベロップメントチーム(傘下のコンチネンタルチーム)で選手育成に取り組む姿勢が年々本格化しており、トレーニーを選考するために専門スタッフを配置して独自の選考キャンプを実施する等、大きな予算を注ぎ込んでいる。プロコンチネンタルチームはどこもそこまで余裕はないのが現状だが、ヨーロッパで活躍できる可能性を秘めた日本人選手にとっては、少しでも良いチャンスに繋がれば良いと思う。
石上は高校時代から際立っていた選手で、U23カテゴリーでは昨年から急成長を遂げている。昨年、彼が勝った全日本選手権では、結果より後半のペース(レベルはともかく、エリートを上回っていた)に注目させられた。また、今年の全日本選手権では、終始トップ集団で積極的な姿勢で、ケガの影響を感じさせない圧巻の走りだった。2月から5月にかけ良いメンツの揃ったフランスレースでの好成績はヨーロッパでも名を売ることに繋がったに違いない。 その後度重なるケガに悩んでる様子だったが、メンタル面でも成長してる様子がうかがわれた。
トレーニーシステムはワンチャンス(UCIルールで生涯1回のみ)なので、水谷監督を通して本人の意思も確認しながら、長年彼の傍で見守っているナショナルチームの浅田コーチにも相談して決めたが、トレーニー選考直後にナショナルチームで参加したスペインでの1クラスでの好成績(7位)には改めて大物の片鱗を確信した。
一方の草場は学生時代(日本大学)から積極的な姿勢で好感度の高かった選手。石上とはキャラクターは違うが、ジュニア時代から世界選手権の日本代表にもなっており、石上と比べても実績は勝るとも劣らない選手。U23時代はナショナルチームでも数多くの海外のレースを経験してきた。
今年の全日本選手権でも積極的な走りが光ったが、選んだ理由はもちろんそれだけではない。トラック種目でも申し分なく活躍していた選手だったため、大学卒業後は競輪の道に進むものだと思い込んでいたが、ロードで世界を目指す意思があると聞いて印象に残っていた。1990年前後にスイスのロードレースでも活躍し、トラック世界選手権の4000m個人追い抜きで大幅に日本記録を塗り替えた安藤康洋選手に脚質が似ていて、性格も彷彿させられる。オーストラリア人のヨーロッパでのロードレース躍進の鍵はトラック競技であったことは今では誰でも知ってるが、僕は20年以上前からイタリアで彼らと苦労を分かち合ってきた。そこで得た経験を少しでも彼の成長に役立てたいと思う。
2人の夏以降のスケジュールは、これから彼らの走りも見ながら水谷監督やイタリア人監督にも相談して決めたいが、9月はイタリア、フランス、ベルギー、そして10月には中国でHCクラスのステージレースも控えている。少しでも多く、参戦のチャンスを与え、彼らのクオリティやキャパシティを発揮してもらいたい。
NIPPOは来季もこれまでどおり、プロフェッショナルカテゴリーでチームを準備中だが、我々のチームで契約することを前提に考えてる訳ではない。石上や草場にとって今以上にヨーロッパ全体のチーム関係者に見てもらうチャンスにもなる。U23最後のシーズンを迎えている石上はトレーニーのシステムを活用する事でフランスの所属チーム以外でも走る機会が増えるので、それを存分に活かしてほしい。際立った走りができれば、フランスのエリートチームをはじめ、デベロップメントチーム、プロチームから勧誘されるチャンスだってある。今シーズンを含めて、これまでは石上ほどヨーロッパのレースで走る機会のなかった草場も、ぜひこのチャンスを来季以降の飛躍への足掛かりにしてほしいと願っている。
今後のレーススケジュール(予定)
8月12日〜18日 The Larry H.Miller Tour of Utah(アメリカ/UCIアメリカツアー2.HC)
8月13日〜17日 Vuelta a Burgos(スペイン/UCIヨーロッパツアー2.HC)
8月15日〜18日 Czech Tour(チェコ共和国/UCIヨーロッパツアー2.1)
8月21日〜24日 Tour du Limousin – Nouvelle Aquitaine(フランス/UCIヨーロッパツアー2.1)
問い合わせ:NIPPO – Vini Fantini – Faizanè teamnippopress@gmail.com
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。